欧州「川崎病」の様な症状の子供増加、「川崎病」とは?
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今日は、イギリスやイタリアをはじめとするヨーロッパ各国で「川崎病」の症状を示す子供が増加していると報告されています。そして、私も幼少期に「川崎病」を患って数年間かけて完治しました。正直言って、幼少期なので治療していた時期はあまり記憶にはないですが、入院時期が長くて苦痛だったことだけは覚えています。それでは、「川崎病」について書いていきます。
「川崎病」とは何か?
川崎病は1967年に小児科の川崎富作先生が最初に報告した原因不明の病気です。4歳以下の乳幼児が多く、全身の血管に炎症が起きて色々な症状が出ます。
川崎病の症状
5日以上の高熱が続く、眼球結膜(白目の)充血、口唇の紅潮といちごの様にぶつぶつの舌になる苺舌、体全身の発赤疹、手足の腫れ、首のリンパ節の腫れ、BCG接種部(生まれた時に左手に打たれる注射)の発赤。
この症状のうち5つ以上に症状があれば川崎病と診断されます。
さらに、悪化すると心臓につながっている冠動脈の血管壁の構造が破壊され、動脈瘤となり心筋梗塞で亡くなる場合があります。
「川崎病」の治療
1977年ごろは、発熱が続きすぎると動脈瘤ができやすくなるので、少しでも早く炎症を抑えるためにアスピリン(抗炎症作用薬)が使用されます。アスピリンの効果として、冠動脈拡大約40%、冠動脈障害がやく10%でした。1982年からは、免疫グロブリン大量療法が広く行われ、冠動脈拡大は約20%、冠動脈障害約7%まで抑えることができるようになりました。
心エコーによって、定期的に冠動脈瘤ができていないか確認します。
心臓カテーテル検査による冠動脈造影を受けることで、予後どうなるか推測に役立ちます。
1番重要なことは、心筋梗塞の発症に注意することです。3人に1人に心筋梗塞の症状が見られ、このうち20%が亡くなります。数回心筋梗塞が起こるとポンプ機能が低下して心不全になり、心臓移植が必要となります。
心筋梗塞の予防・血栓ができるのを予防するため、血小板の働きを抑える「アスピリン」「チクロビシン」などの抗血小板薬を継続して服用することが必要です。
また、心筋梗塞の症状は、激烈な冷や汗を伴い持続的な胸痛です。また、背中、肩、腹部の痛み、幼児の場合では顔面蒼白、嘔吐、不機嫌になるといった症状が出ます。
新型コロナウイルスと「川崎病」の関係性
川崎病は、原因不明で発症しますが、感染症が引き金になって発症するケースがあることが報告されています。現時点では、新型コロナウイルスと川崎病の関連は定かではないですが、新型コロナウイルス感染症で重篤化する患者の中には、血液や血管に問題が発生するケースが報告されています。
注意してほしいことは、新型コロナウイルスは他人や動物などに感染しますが、川崎病は人に感染しません。