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アニメ『満月をさがして』について(1)

U-NEXTで今月末まで配信中の連続アニメ『満月をさがして』を久しぶりに見返しています。
せっかくなので昔の資料と照らし合わせながら作品について書いてみます。

『満月をさがして』は僕の初めてのシリーズ構成でした。
お話を頂いたのは、暮れも差し迫った2001年12月、どこかの忘年会の席でした。通常4月スタート作品をこの時期にスタートするため、筆の早い人を探して、僕に白羽の矢が立ったのでしょう。
さっそく種村有菜先生の原作漫画を頂きましたが、連載開始が『りぼん』2002年1月号ですから、第1話および第2話ゲラしかありませんでした。
そこから12月29日までに1〜5話のプロットを作り、翌年1月4日〜1月7日にかけて1〜13話のシリーズ構成を作りました。


そこから脚本スタートです。4月放送に間に合わせたいのはもちろんですが、手抜きはできない。第1話と第2話は4稿まで粘りました。決定稿のあがった日は第1話が1月27日、そこから絵コンテ、作画、アフレコをやって、放送は4月6日。大変でした。


『りぼん』は月刊誌なので、どうしても毎週放映のアニメはオリジナル・エピソードを入れなければなりません。本格的に話が動き出す第3クールまでは、バラエティ豊かなエピソードで、キャラクターの魅力を膨らませ、またゲストキャラクターで世界を豊かに彩ることにしました。

原作との乖離は、連載と放映が同時進行であったことが大きな要因で、種村有菜先生、りぼん編集部・小池正夫副編集長(当時)のご理解をいただき、進めさせていただきました。もちろんアニメの最終回については、種村先生と直接打ち合わせをさせていただきました。

桜塚やっくんこと斎藤恭央さん、本多知恵子さん……いつまでも忘れません。




実は僕は中学校時代、友人と漫画を描いていました。最初は永井豪先生・石川賢先生・石ノ森章太郎先生のような少年漫画を描いていたんですが、友人が弓月光先生の漫画を知ってから少女漫画に転向しました。(その友人は後に『別マ』か『花とゆめ』のどちらかに漫画が掲載されたそうです)
その頃の『りぼん』は弓月光先生、一条ゆかり先生、大矢ちき先生、太刀掛秀子先生が描いておられ、年間購読していました。その『りぼん』の少女漫画のアニメ化に参加できたことは、夢のような話でした。ほんとうにありがとうございました。

U-NEXTで年内配信中です。ぜひ御覧ください。



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