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興行ポスター論。或いは広告制作という意識。

2024.1.9 SHINJUKU FACE

次回本公演の全体ポスタービジュアルが公開となりました。
2024年1月9日(火)新宿FACE.チケットは絶賛発売中でございます。

一昔前のプロレス興行のポスターと言えば、主力級の選手が大きく掲載され、人気やテーマの有無に関係なく所属選手が名前付きで掲載されているような「ザ・昭和」なデザインが主流でした。

それは地方巡業などに向けて、“街中やお店に掲載される”というスタンダードな営業スタイルが前提として存在したからなのかもしれません。

しかしながら、今やポスタービジュアル自体が、“街中で貼られる”モノから、“SNS上にて目を引く”モノの変化をしてきました。

SNSを開けば、NOAHさんやGLEATさんを筆頭に、当たり前のようにカッコイイ対戦カードビジュアルが目を引くようになりましたし、
事業規模は小さいながらも、その部分に関しては負けたくない…新しい価値を創造していきたい!という事は、いつもデザイナーやクリエイティブチームと熱弁しあっている次第です。

選手入りのポスター以外にも、イメージビジュアルでも勝負していきたい。

■ポスター制作ではなく、広告制作という意識

つまるところ、プロレス団体においても“広告”を作る時代がやってきたと感じています。
曲がりなりにも広告代理店に身を置いた者として、何かこう運命的なソレを感じなくもないですが、即ちそれだけ世の中への価値を創造出来る業務が、プロレス団体を運営する中でも生まれてきたという事です。

単なるポスターではなく、“広告”として考えたときに、制作の過程は一筋縄でいくものではありません。

企業コラボ案件
ご協賛企業様・冠ポスター

■いつだって「メッセージ」が必要なんだ。

PPPTOKYOは毎公演、公演自体に必ず「テーマ」を持たせて企画しています。
言うなれば、お客様に届けたい「メッセージ」がそこにあります。
そして、対戦カード一つ一つにも「テーマ」を持たせてマッチメイクをしています。
よくあるような、知り合いや仲良しを集めて興行を行うソレとは違って、一つのショーを創り上げる意識を大切にしています。

公演のテーマ自体を表に打ち出すことはありませんが、それはデザインや各種クリエイティブにおいてとても必要な“根っこ”なわけです。
“根っこ”があって、メッセージを含んだクリエイティブがあり、そして選手の一所懸命な闘いを通じて真のソレを届けるわけです。

時にそのメッセージ性が闘いを通じてより深みを増して発する瞬間というのも、プロレスの持つ魅力と醍醐味であると感じています。

広告制作という概念自体が、商品やイベントの「メッセージ」をいかに人の心にヒットさせるかという事と通じるものがあるわけで。

広告としてのインパクトを大切にしたい。

■コピーライティングこそ尊く、そして難しい。

PPPTOKYOのクリエイティブ制作は、120%の信頼を置いているカリスマデザイナーさんがその全てを担ってくれているわけですが、唯一コピーライティングだけは自分が考えています。
それは心のどこかに広告代理店を志半ばで辞めてしまった未練と、同時に選手だからこそ分かる選手の気持ちがあるからです。
生活者発想をエンタメコンテンツに昇華させて、自分の人生に対して抗い突き進んだ結果が形として欲しいという個人的な想いもそこにあります。
もちろんいずれは本物のプロにお願いしたいですし、そうなるまでにもっとコンテンツを大きくしていかないと。

話を本題に戻しますが、コピーを書くという作業がこんなにも難しいものだとは思っていませんでした。
それは突然降ってくるものではなく、そこに必ず想いと理屈がしっかりあるから紡がれるものなのだと身を持って感じています。
この記事に於いてコピーライティングの方法論などを語るのはお門違いですが、様々なフローを経て書き上げているということは伝えたいです。


■だからこそ、価値を理解される努力を続けたい。

世の中のアートやクリエイティヴは時に「0」であり時に「何十億」もの価値がつくわけで。それは受け手がそれらをどう評価するか、そのブランドの信用や信頼にも紐づいているわけです。
我々が創り出すコンテンツ自体も、お客様に評価をされなかったらアマチュアの趣味と変わりません。
だからこそ、心の底から情熱と哲学を持って表現を続けたいと思う次第です。
ポスターひとつをとっても、お客様にとって“感動”という形で価値を届ける一つの表現であり商品でありたい。細部までこだわったソレが、プロとしての仕事としてファンの皆様、お客様にビンビンに届けられるよう、弛まぬ努力をしていきたいと思ってます。

「感動と熱狂を創り続ける。」

というPPPTOKYOの理念の下、試合という根幹の商品だけではなく、今後もこうしたクリエイティブワークも一所懸命取り組みたい所存です。

今のデザイナーとの出会いがPPPTOKYO躍進のキッカケになりました。いつも感謝してます。

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