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人見知りを克服できていない話。

ぼくは、人見知りだ。

なんとも切ない書き出しなのだが、まあ事実なので仕方がない。

このGWで「はじめまして」の人に会う機会があり元来の人見知りをそれはもうしっかりと発揮したのだが、その中で改めて自分の人見知りについて考えることがあった。

■わたし、人見知りです。

かんたんに言うと、初対面の人と話すことが苦手。
「知り合いの知り合い」に会うときは、とくに緊張する。
どんな話題をふろうか、どんなことを質問しようか、、そんなことで頭がいっぱい。

ちなみに、さらに緊張するときは、自分がお近づきになりたい人と話すとき。
平静を装いつつ内心では、コミュ力ないやつだと思われたくないし、「あれ?こいつ結構できるやつじゃん」とかあわよくば思われたいと思ってます。

でも大抵うまく話せないので、

「あああああああ。話したい!でも何話していいかわからん!時間がすぎていく…。いやもういっそのこと、この時間よ過ぎてしまえ…!いや、でもここで何も仕掛けなかったら自分はまた人見知りキングの道を行くことに…、、あ、時間だ…。(ホッ。)」

って感じになります。

だから、たまーーーーーに、「え?人見知りなんですか?うっそだー!」なんて言われた日にゃ、「しめしめ。俺が装った平静仮面に気づいておらぬな…!」なんて思ってます。ごめんなさい。

ただ、自分の中で確認しておきたいことは、別に初対面の人、その人自体が苦手なわけでないこと。
あくまで苦手なのは「初対面、つまり関係構築できてない人と話すこと」なんです。

■人間はみんな人見知りなのではないか?


でも、生物学的に考えると、初めての動物には少なからず警戒心を持つはずで、「こいつは危険じゃない!」って思えないと基本的にドキドキすると思うんですよね。
だから「自己紹介」という時間が最初にあるんだと思う。

でも、中には「わたし、人見知りなんです」と言って、話を聞いたり、観察しているとどうやら全然人見知りじゃない人も多い気がする。
(何ならコミュニケーションへの予防線として言っている人もいる。こういう人たちをぼくは「ファッション人見知り」と心の中で名付けている。)

そういう人たちは、ごく普通に初対面の人に対しての少しの警戒心を、人見知りだと思っているのかな。

まあ人見知りなんて、主観だからいいのか。

でもそういう人は、「はじめまして」の後に自分の名前を続けて言えずにタイミングを逸して後悔した経験とか、あまりしていなさそうなんだよなあ。

■人見知りを克服しようとした話


そんなぼくも、就活のときは無敵だったかもしれない。

マスコミ系を目指していた僕は、「取材するならコミュニケーション力が重要だ!これを機会に人見知りをなくすぞ!」と自分を半強制的に奮い立たせて、説明会などに臨んでいた。
初めて会う学生との自己紹介タイム、社員さんへの個別質問会、少し顔見知りになった人事の人とのお茶、OBOG訪問…。

ドキドキしながら、ときに勇気を奮い立たせながら、これらのスーパーコミュニケーションタイムを僕は全てこなしていた。

その甲斐あってか、面白い話が聞けたり、社員さんにこっそり会社の内緒話などを聴かせてもらうことができたこともあった。

ああ、自分は人見知りなんかじゃない。
一人前のコミュニケーションマンなんだ!

そんな希望に包まれていました。

■「こんにちは」の一言が言えない。

そんな折に、僕は「カタリ場」という高校向けキャリア学習の出張授業に、ボランティアとして参加することになりました。
(ご存知、カタリバは現在のぼくの職場です。)

授業開始時、班づくりゲームというものがあるんですが、これ、その場で「班組んでー!」って始まって自分から高校生のグループに入れてもらうんですけど、ぼくそこで固まっちゃったんですよ。

初めて会う200人以上の高校生たちが右往左往している中で、「こんにちは」って自分から声をかけることができなかった。

あれ、人見知りは治ったはずじゃなかったのか!?

❝やっぱり❞ 「コミュニケーション取れる自分」はニセモノだったんだ。。
いや、そう思いたかっただけで、結局必死に演じていたんだよなあ…。

■あれこれ試した対策。


そうやって、正真正銘の人見知りだと認めたぼく。
でもまあいい大人なので、どうにかしたくてその後も以下みたいなことを試したんですよ。

①想定問答作戦
…どんな質問をするか、それに対してどんな言葉を返すか、などとにかく想定しまくる!

→でも大体、会話が続かずに謎の質問野郎になっている。

②素の自分でいってみよう作戦
…あまり考えすぎずあるがままの自分でぶつかってみる!

→あるがままなので基本何も話さないで終わる。ちーん。

③ちょい出し作戦
…相手から質問してもらう方が楽だと気づき、思わず質問したくなりそうな要素を自己紹介や会話に含んでみる!

→特に触れられずモジモジして終わる。

結論から言うと、全てうまくいきません。

ある日、「その人と話すことを楽しめばいいんだよ。相手に関心を持てばOK!」って言われました。
その後意識してコミュニケーション取ったこともあるけれど、うまくいった試しはありません。
だから正直全然納得できません。でも、きっと重要なのでしょう。

■で、いまの自分。

以前は、「人見知りなんですよね」と相手に伝えることを避けていた。

昔は人見知りじゃない自分になりたかったのと、自分が言われたら「ああ、この人は自分とコミュニケーション取るつもりないんだな」と思いそうだったから。

だけど、緊張もするけど、人見知りであることを人に伝えるのが以前より増えてきました。

初対面の人と話すのは相変わらず苦手です。

でも、嫌いではありません。
できることなら仲良くなりたいし、色んな人に色んな話を聴いてみたいし、聴いてほしい。

どうやら、人見知りをパッと治すことは難しいらしい。
だからこそ、「本当は、近づきたい」という気持ちを伝えようと思い始めています。

結局、誰かになんてなれないので、この自分でどうにかするんだな。

今日のところは、そんな感じです。

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