仔犬でよくあるミミダニ症
仔犬が耳を搔いている時、耳の中をみたら黒い耳垢がいっぱい!!
そのかゆみの原因、もしかしてミミダニかもしれません!!
ミミダニは『ミミヒゼンダニ』という耳の中に寄生するダニで、耳疥癬(みみかいせん)とも呼ばれます。
ミミダニの特徴は大量に黒い耳垢が出たり、激しいかゆみを引き起こします。
ミミダニは0.3~0.5mm程度の大きさで、肉眼では見えません。
皮膚の表面で生活し、耳垢や分泌物を食べます。
皮膚の表面をかじり、血液などを摂取するため、アレルギー性の過敏反応が引き起こされます。
強いかゆみから頭を振る様子が見られ、その際に耳の中から卵や成虫が飛び出し他の犬に感染します。
仔犬のミミダニは幼犬の時に母犬などから感染したものと考えられます。
治療
治療には駆虫薬の投与が必要です。
現在ではミミダニに効果のある駆虫薬が多数でているので、動物病院で処方してもらうのがよいでしょう。
ちなみに、市販薬は効きません(笑)
当院でフィラリア予防にも処方している「ネクスガードスペクトラ」は効果があるのかどうか、調べてみました。
ネクスガードやネクスガードスペクトラに含まれる「アフォキソラネル」という成分は、ミミダニにも効果があるようです。
アフォキソラネルを規定量投与すると、2か月後にはミミダニの寄生は100%なくなったそうです。
今まで、セラメクチンを含む「レボリューション」で駆虫することが多かったですが、選択肢が増えてよいです(^^♪
予防
定期的な駆虫が一番の予防と考えられます。
上記で示したような、フィラリア予防薬が効果を示すことが多いので、フィラリア予防をしながらミミダニの予防もできるので一石二鳥です!
しっかり予防して耳のかゆみから解放してあげましょう。
仔犬が耳を掻いていて、黒い耳垢がついているようであれば、
早めの受診をお勧めします!
今回は以上になります。
お役に立てれば幸いです。