過度な自粛要請が逆効果なワケ
今回はコロナ禍において過度な自粛要請が逆効果な理由を述べたい。
目次
1.モラルハザードの発生
2.陰謀論者のオカズと化す
3.過度な自粛要請時に外出する唯一の層
1.モラルハザードの発生
過度な自粛要請が逆効果な理由1は、緊急事態が長引けば人々が緊急事態に慣れてしまう=モラルハザードが起こってしまうからだ。本来、緊急事態宣言というのは、戦争など、老若男女問わず国民の多くの生命が危険に晒されたり、今回の新型コロナウイルス感染者のように未知の敵に直面したりしたときに発動するものである。しかしながら、何度も緊急事態宣言を繰り返したことで、今後、再度、未知なるウイルスが日本社会に侵入してきた際、政府が緊急事態宣言発動しても誰も言うことを聞かないわけである。
2.陰謀論者のオカズと化す
過度な自粛要請が逆効果な理由2は、新コロ茶番派をはじめとする陰謀論者のオカズにされてしまうからだ。彼らの主張で多くみられるのは、「新コロは枠珍を打たせて人口を削減するための売電(バイデン)などの政治家やマスゴミ、ビル=ゲイツなどの経営者による茶番だ」というものである。筆者は陰謀論者とYouTubeのコメント欄で論戦を繰り広げたことがあるが、統計学を机上の空論だと叫ぶかわいそうな人たちだ。というより、コンプレックス、とりわけ学力や経済面で劣等感を抱えているからこそ、商材インフルエンサーの「あなたは一般人が知らない情報を知ることができた」などという甘い言葉に騙されて優越感に浸ってしまうのである。コロナを正しく恐れる姿勢を政府やメディアが見せていれば、このような中学生以下の知能レベルの陰謀論者の入る隙はなかっただろうに、一部の医療関係者の意見ばかりを政策に反映させた結果、陰謀論者に隙を与えてしまったわけである。
3.過度な自粛要請時に外出する唯一の層
過度な自粛要請が逆効果な理由3は、過度な自粛要請時に外出するのは、コロナを正しく恐れる層でもなければ、感染者数ばかりを追いかけるコロナ脳でもなく、「コロナは風邪派」だからである。自粛解除後の居酒屋や音楽フェス、スポーツ観戦のように、運営側がルールを設けた上で開催されるイベントでは、コロナを正しく恐れる層が大多数を占めるため、「コロナは風邪派」はマスクをして大人しく楽しまざるを得なくなる。一方、コロナを正しく恐れる層は過度な自粛要請が出ているのにもかかわらず、わざわざ渋谷や難波に集まってノーマスクで騒いだり、路上飲みをしたりはしない。つまり、過度な自粛要請が出ているときにどんちゃん騒ぎが起こっている場所では、十中八九、「コロナは風邪派」が大多数を占めているわけである。
以上の3点から、過度な外出自粛要請はかえって逆効果になってしまうということだ。岸田政権には、最低限でもオミクロン株、欲を言えば新型コロナウイルスを2類から5類への格下げし、当面はルールを設けた上での社会経済活動を優先させることを強く求めたい。