shift innovation #50 (QUINTBRIDGE hack 1)
今回、QUINTBRIDGEで「アイディエーション❗️Vol.2「大阪らしさ」をパンで伝えるには❓」というイベントに参加しました。
【QUINTBRIDGE】
「社会を変えたい思いと思いが、出会う場所。」
世の中をもっと良くしたい、と考える企業・スタートアップ・学生・自治体などが、立場にとらわれず交流するオープンイノベーション施設。
志を持つ会員同士が自由に共創し、実社会での活用をめざします。アイデアや技術、知見や課題を持ち寄り、それぞれの個性を活かし、あなたの想いをみんなの思いにしていきましょう。
【アイディエーション❗️Vol.2】
アイディエーションのテーマは「『大阪らしさ』をパンで伝えるには❓」です。
QUINTBRIDGE会員で「I LAB.」ゼミ卒業生の内藤さん(AZU CURRY)がテーマオーナーです。
また、今回はゼミのコミュニティから内藤さんとつながりが生まれた1946年創業の大阪を中心に展開し、懐かしくも新たしいパン屋として日々挑戦されているベーカリー、株式会社ダイヤさんをゲストにお招きして参加者の皆さんとアイディエーションを行います❗️
【AZU CURRY】
AZU CURRYの内藤さんは、食と健康をテーマに大阪のスパイスカレーの店舗を北新地に構えているようです。
スパイスは腸に良く、便秘の方のお通じも良くなるようであり、また、大阪はアレンジすることが好きな気質もあり、スパイスを調合しオリジナルカレーを開発し続けているようです。
【株式会社ダイヤ】
株式会社ダイヤさんは、日常に食してもらいたいパンを製造する「クックハウス」と百貨店でフルーツサンドウィチを販売する「ダイヤ製パン」があり、「ダイヤ製パン」はオシャレな雰囲気のようです。
「パンdeしあわせ」を企業理念とし、「大阪らしいパン」を大阪在住の人以外の方や海外の方に知ってもらい、全国区のパンにしたいという思いがあるようです。
【大阪らしさを伝えるパン(プロダクト)】
「大阪らしいカレーパン」を検討するにあたり、株式会社ダイヤさんの「株式会社ダイヤのパンを全国区のパンにしたい」という思いから、大阪在住以外の方や海外の方が、日常食してもらうパンのお店である「クックハウス」を探して買いに来ることは難しいのではないかと考えられたので、大阪の中心部にある百貨店で販売する「ダイヤ製パン」であれば、大阪在住以外の方や海外の方にも買いに来てもらえるのではないかと考えました。
そして、百貨店で販売するパンはサンドウィッチ、それもフルーツサンドウィチであるということで、「フルーツの具材」から「カレーの具材」を想起したことにより、カレーサンドウィッチというアイデアを導出しました。
しかし、カレーのルーや具材をそのままサンドウィッチのパンに挟むと、普通のカレーパンになり、フルーツサンドウィッチを販売するオシャレな雰囲気のイメージとはかけ離れたものとなります。
そこで、パンはサンドウィッチのパンをそのまま使用し、クリームもそのまま使用した上で、フルーツの代わりにスパイスカレーで煮込んだゴツゴツした牛肉・じゃがいも・にんじん・玉ねぎをそのまま挟みます。
カレーをクリーミー・滑らかにするため「牛乳を入れる」「フルーツを入れる」「蜂蜜を入れる」という場合がありますので、スパイスカレーを煮込んだ具材と甘いクリームの相性は悪くわないのではないかと素人ながらに思いました。
(株式会社ダイヤさんであれば、「これって意外にあうじゃん」っていうパンを作ってくれるのでは・・・❗️)
【大阪らしさを伝えるパン(メディア)】
スパイスカレーの具材を挟むだけでは、「大阪らしさ」を全面に打ち出すことは難しいと思いましたので、大阪といえば、「そんなアホな」「なんでやねん」というお笑いによる意外性が必要ではないかと思い、カレーサンドウィッチをキンキンに冷やす(❓)こととします。
(凍らせるくらいキンキンにするのがいいんじゃな〜い・・・❗️)
そして、株式会社ダイヤさんでは、最近インスタグラムをはじめたということで、カレーサンドウィッチを食べようとしたとき、キンキンに冷えたカレーサンドウィッチが唇にくっついて唇にぶら下がった状態をインスタグラムにあげます。
そして、唇についたキンキンに冷えたカレーサンドウィッチを唇から剥がし、血だらけになった状態もインスタグラムにあげます。
そうすると、「ここまでして食べたくなるほど美味しいカレーサンドウィッチ」ということが話題となり、笑いもとれるということで、「大阪らしさ」を全面に出すことができるのではないかと思いました。
(これが商品化されると、恐らく、百貨店の前では唇が血だらけの人が続出し、カレーサンドウィッチ発祥の地となるのでは・・・、いや「食べるな危険」ってなるかも・・・❗️)
【「大阪らしいカレーパン」のコンセプト】
はじめに、株式会社ダイヤさんとAZU CURRYの内藤さんからの企業概要の説明により、「大阪らしさ」のパンのイメージができました。
そのイメージとは、株式会社ダイヤさんでは、百貨店で販売するパンはサンドウィッチ、それもフルーツサンドウィッチであるということで、どちらかというと「カレー」から「惣菜パン」をイメージすることが多いと思われますが、「大阪らしさ」から「意外性」「お笑い」を想起しましたので、「『フルーツサンドウィッチ』と『スパイスカレー』のマリアージュ」というコンセプトが面白いと思いました。
【「大阪らしいカレーパン」の課題転換】
企業概要の説明時にフルーツがたっぷり入ったサンドウィッチの画像がありましたので、「丸ごと入ったフルーツ」から「ゴツゴツした牛肉・じゃがいも・にんじん・玉ねぎのカレーの具材」を類推しました。
次に、「カレーの具材」は温かい一方で、「フルーツ」は冷たいことから、「温かいカレーの具材」から「冷たいカレーの具材」へ反転し、また、「フルーツサンドウィッチ」は甘い一方で、「カレー」は辛いことから、「甘い具材」から「辛い具材」へ反転しました。
そして、「大阪らしいカレー」にする必要がありますので、「大阪らしいカレー」から「スパイスカレー」を類推したことにより、「フルーツサンドウィッチに入っているクリーム」を「スパイスカレーのルー」に転移させようとしました。
しかし、「スパイスカレーのルー」に転移させると、普通の「スパイスカレーサンドウィッチ」になりますので、「フルーツサンドウィッチに入っているクリーム」はそのまま使用することとしました。
【「大阪らしいカレーパン」の課題解決】
サンドウィッチをカレー味にするため、「ゴツゴツした牛肉・じゃがいも・にんじん・玉ねぎ」をスパイスカレーで煮込むことにより、「スパイスカレー味の柔らかくて冷たい具材」となります。
そして、「フルーツサンドウィッチに入っているクリーム」という「甘い素材」と「スパイスカレー味の柔らかくて冷たい具材」という「辛い素材」が対立することとなりましたが、「甘い素材」と「辛い素材」が口の中で融合することにより、スパイスカレーでありながら、マイルドな味のカレーとなります。
ここで、スパイスカレー味であるにもかかわらず、マイルドな味になったものの、スパイスの特徴は味だけではなく、健康に良い、その中でも腸に良いという効果もありますので、健康に良いサンドウィッチとなります。
これらのことから、「スパイスカレー味の柔らかくて冷たく健康に良い具材」を「フルーツサンドウィッチのパン」と「フルーツサンドウィッチに入っているクリーム」で挟んだ、ヘルシーでマイルドな味の「クリーム・カレーサンドウィッチ」となりました。
【まとめ】
今までにない新たなアイデアを導出するためには、「転移」「反転」「類推」(※)の要素が必要であり、特に「反転」という要素は、「大阪らしさ」からイメージする「お笑い」、そして「お笑い」のパターンである「期待の裏切り」からくる「意外性」と類似するものであると思われます。
例えば、明石家さんまさんが「これほんまに美味しいんか」と美味しくないのではと前振りをしつつ食べたところ、「そんなわけ・・ほんまヤっ」と美味しいことを伝えるなど、振り幅を真逆へ大きくすることで笑いをとる、また、吉本新喜劇の「乳首ドリルすんのかーい」も、「わーお」「わーお」「わーお」・・・「こうへんのかーい」とくるように見せかけてこないことで笑いをとるなど、期待した内容と実際の内容とのギャップが大きいほど「お笑い」につながる、「期待の裏切り」が大きいほど「意外性」につながる、つまりは「反転」することになるなど、お笑いの街「大阪」には、今までにないアイデアを生む土壌があるのではないかと思われます。
今回の「クリーム・カレーサンドウィッチ」も、「スパイスカレーは辛いものである」という固定観念(期待)に対して、固定観念(期待)とは異なる「甘いクリーム」と「辛いスパイスカレー」が融合したマイルドな味の「クリーム・カレーサンドウィッチ」の「意外性」により笑いをとる・・・いやいや「意外性」により「クセになる美味しさ」となる商品(❓)になるのではないかと思われます。
よって、アイディエーションにおいて、「転移」「反転」「類推」(※)することにより、固定観念を顕在化させ、そして、固定観念から脱却することによって、「意外性」のある新たな機会を発見することで、今までにない新たなアイデアを導出することができるのではないかと考えます。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?