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The Guardian書評 ピックアップまとめ 2024年春学期


4月11日

時間がなくなっている: 検出できないディープフェイクの未来を避けることはできるか?

 現在、AIによって生成された画像が現実と見分けがつかなくなる速度について、研究者たちが新しい検出方法を模索している。昨今のAIの進化により、フェイクの画像を手動で検出することが困難になってきており、技術的に脅威となっているが、それと同時にフェイク画像などを用いた情報操作に対する懸念も高まっている。大手企業は既にAIなどの生成メディアに対処するための基準を策定しているが、企業によるラベリングは普遍的ではなく、オープンソースプロジェクトでは強制できない。また、最終的には、AIによって生成されたコンテンツを自動的に見つけて削除する必要があるが、これは困難である。また、この問題はAI技術だけによるものではなく、技術を利用する人々の認識もまた問題の一部であり、意識の向上が重要である。

4月18日

ロシア・ウクライナ戦争:ウクライナ防衛に資金を提供するのは誰?

ウクライナがロシアの攻撃に対して自衛するための武器が不足していると警告している中、米国議会はついにウクライナへの軍事援助パッケージを承認する計画を発表した。このパッケージは、元々2月に上院で一部の共和党議員の懐疑的な態度により滞っていた95億ドルの援助法案を4つの別々の法案に分割することを提案している。このパッケージへ振り向けられる予定の資金は、米軍の弾薬の補充に主に充てられる予定である。また、イスラエル向けの援助や台湾およびインド太平洋の同盟国向けの援助も含まれている。この新しい計画は、ウクライナ向けの援助をイスラエル向けの援助と切り離すことで、議会内の意見の対立を解消しようとしている。しかし、各法案は個別に可決される必要があり、共和党は下院でわずかな多数派を持っているため、難しい課題となる可能性がある。

4月25日

ゲームボーイ35周年: 魔法の世界への入り口

1989年4月21日、任天堂は同社初の携帯ゲーム機となるゲームボーイを発売し、初回出荷分の30万台が2週間で完売した。その後も世界中で人気を博し、約1億2000万台を売り上げ、現在までのゲーム機の歴史上4番目に売れたゲーム機となった。ゲームボーイは、その独特かつシンプルなデザインと筐体の高耐久性、また、テトリスやポケモンなどの魅力的かつ現在まで新作の開発・発売が続くような大ヒットゲームを多数抱え、多くの人々の日常生活へビデオゲームというものを浸透させた。なお、ゲームボーイは廉価機であるゲームボーイポケット共々、ゲームボーイカラーやゲームボーイアドバンスなどの後継機の発売によって生産、および修理サポートを終了したが、現在でも多くの人々がゲームボーイを大切に保管し、ゲームをプレイしていると言う。

5月2日

ゲーマーゲートから10年 – 業界は極右の荒らしに立ち向かわなければならない

女性ゲーム開発者に対するハラスメント運動である「ゲーマーゲート」と、最近ナラティブデザインスタジオのSweet Baby Inc.を標的とした陰謀論について取り上げており、この陰謀論は、Sweet Babyが開発者にゲームに多様性を盛り込むことを強制していると主張している。なお、筆者は、ゲーム業界はこのような攻撃に対して声を上げる必要があると主張している。過去には、ゲーム業界全体の沈黙がハラスメント犯を助長してきた。現在、すでに声を上げている開発者もいるが、企業は従業員を守るためにさらに多くのことをする必要があるだろう。

5月9日

Appleにとってゲームの重要性はかつてないほど高まっている。

Apple Arcadeは、2019年に発表されたiPhoneなどAppleデバイス向けのゲームサブスクリプションサービスで、月額4.99ドルで現在も100以上のプレミアムモバイルゲームを提供している。無料ゲームでよくありがちな広告やアプリ内購入がなく、オンラインだけではなくオフラインでもプレイできる。このようなゲームのサブスクリプションサービスは一定程度のヒットを飛ばしている。最近は家族向けのゲームも増えており、Appleのゲーム戦略に重要な役割を果たしている。また、AppleはArcadeの新サービスとして同社が発表したVRゲームデバイス「Vision Pro」向けのゲームも提供する予定であり、これにより新たなゲーム体験が可能となる。Appleは今後も、Vision ProやArcadeを中心にゲーム事業を強化していくことだろう。

5月16日

英国の子どもたちをネットで守る新法-それが機能する限りにおいて

イギリスの「オンライン安全法」は、子供たちに対するインターネットの安全性を向上させることを目指している。この法律により、XやMeta、Googleといったソーシャルメディア企業は「攻撃的なアルゴリズム」を抑制し、有害なコンテンツやアダルトコンテンツを子供たちに推奨しないようにする必要がある。また、ウェブサイトでは年齢確認技術を導入するか、独立したプラットフォームで子供向けの安全なコンテンツを提供する必要がある。一方で、この法律については批判的な意見もあり、教育的な情報が制限される可能性があると指摘されている。ただ、この法律の制定は子供たちのオンライン体験を保護するために重要な一歩となるであろう。

5月23日

イラン大統領エブラヒム・ライシ氏、ヘリコプター墜落事故で死亡

イランの保守派大統領、エブラヒム・ライシ氏が霧の中の山岳地帯でヘリコプター事故に遭い、死亡した。なお、ライシ氏が登場していたヘリコプターには彼以外にも外相のホセイン・アミル・アブドラヒアン氏を含む6人の乗員乗客がいたが、いずれも死亡が確認されているという。ライシ氏は保守派で、イランの核プログラムや中東の軍事的な活動に関与していた。イランの最高指導者アリ・ハメネイ師はこの事件を受けて副大統領のモハマド・モフバー氏を暫定大統領に任命し、今後50日以内に新たな大統領選挙が行われることになった。

5月30日

「科学的根拠はない」:出会い系アプリは本当に運命の相手を見つけるのに役立つのか?

Match Groupが所有、運営するTinder、Hinge、OkCupidなどのデートアプリについて、複数のアプリユーザーによりMatch Groupがダークパターンなどの「捕食的なビジネスモデル」を使用し、ユーザーを依存させるためにあらゆる手段を尽くしているとして集団訴訟が提起された。このことはマッチングアプリが精神衛生にいろいろな害を及ぼす可能性について新たな議論を巻き起こしたが、ミシガン大学の心理学者エイミー・ゴードン氏などの科学者たちは、マッチングアプリが実際に「運命の人」を見つけるのに役立つかどうかについての研究が不足していると指摘しており、データの透明性が欠如しているため、アプリの効果を正確に判断することはできないとしている。一方で、研究者たちはデータを収集して人間のつながりに関する科学を発展させるために、独自のデートアプリを開発している。なお、この集団訴訟に対し運営のMatch Groupは、「全くの根拠のない主張」と反論。「私たちは日々ユーザーがデートに向かいたくなるように努力している。この申し立てを否定する者は、私たちの業界の目的や使命を理解していない」とコメントしている。

6月6日

「意味のある場所」:Minecraft は 15 年経っても人々の生活を変え続けている

現在世界で最も売れたゲームである「Minecraft」が2024年5月14日に発売から15周年を迎えた。Minecraftは、プレイヤーが自由にブロックを積み上げて、自分だけの世界を創造できるゲームである。この自由度の高さは、プレイヤーの創造性を刺激し、様々な建築物、レッドストーンと呼ばれる回路システムを用いた機械、アート作品など、様々な作品を生み出す原動力となっている。また、Modと呼ばれる追加要素も有志によって多数制作されている。Minecraftは、プログラミング、建築、デザインなど、様々な分野の学習にも活用されている。ゲームを通して楽しみながら学ぶことができるため、子供たちの学習意欲を高める効果がある。Minecraftのオンラインコミュニティは大変活発であり、世界中の人々が交流し、オンラインマルチプレイで協力して作品を作り上げたりする場となっており、様々な国籍や文化を持つ人々が協力することで、国際理解や協調性を育むことができる。2014年に開発元のMojang StudioはMicrosoftに買収されたが、現在に至るまで継続的にアップデートされて新要素が追加されるなど、Minecraftは進化を続けている。今後も世界中の多くのプレイヤーに愛され続けるゲームとなるであろう。

6月13日

マクロン大統領の衝撃的な早期選挙の3つの可能性

フランスのエマニュエル・マクロン大統領は、極右政党の勢いを減速させるべく国民議会を解散するという、驚くべき突然の選挙を呼びかけた。現在、移民政策の失敗などによってマクロン大統領の支持率は低下しており、議会では多数派を失って以来、政府は人気のない立法を通過させるために憲法上の手段に頼らざるを得なくなっている。マクロン大統領は、国民議会の選挙と欧州議会の選挙では異なる投票行動が見られると考えており、国民議会選挙では「国民連合」といった極右政党が勝利するのは難しいと予測している。彼はまた、フランス人に対して本当に極右政党によって統治されたいのかという選択を迫ることで、国民議会選挙の重要性を高めようとしている。なお、この選挙ではマクロン大統領が多数派を回復する、国民連合が多数派を獲得する、またはどの政党も多数派を獲得せず、議会が分裂するという3つのシナリオがあるが、たとえどのシナリオが現実になったとしても、フランスの政治は大きな変化を迎えることになるだろう。

6月20日

iPhone で起こったことは iPhone に残りますか?

 Appleは日々のAI技術の進歩により、プライバシーの保護の原則に一部妥協せざるを得なくなっている。新しいiPhone 15 ProとPro Maxに搭載されたA17プロセッサと、M1、2、3チップを搭載した最大3年前のMac、同じ内部ハードウェアを持つiPad Proが、新たに開発されたApple Intelligenceと呼ばれるAIモデルを実行できる。しかし、Apple Intelligenceはデータセンターを介して処理する必要があり、Appleはプライベートクラウドコンピューティング技術を用いて、デバイス上での処理を最大限にし、クラウドへのデータ転送を最小限に抑えることでプライバシーを保護している。Appleはこれらのサーバー上で動作するソフトウェアをセキュリティ研究者に公開し、第三者検証を可能にしている。しかし、Apple IntelligenceをはじめとしたAIの台頭はAppleにとってプライバシー保護の原則を完全には維持できないという課題をもたらしている。

6月27日

「私は常に世界が厳しい場所だと感じていました」:エルデンリングの宮崎英高氏がゲーム作りをやめない理由を語る

フロム・ソフトウェアから「エルデンリング」のDLC「Shadow of the Erdtree」の最終アップデートがリリースされた。このゲームはゲームデザイナー兼フロム・ソフトウェア社長の宮崎英高氏によって作られ、彼の独自の厳しく美しいゲーム世界が描かれている。「アーマード・コア」シリーズをはじめとしたフロム・ソフトウェアのゲームは批評家からの称賛と熱狂的なフォロワーを得ているが、エルデンリング」は同社のこれまでのゲームソフトの中で最も成功した作品で、2,500万部以上を売り上げている。宮崎氏はインタビューで、失敗を恐れずに挑戦することがより良いゲーム作りにつながるのだと語っており、その哲学は彼のゲームデザインにも反映されている。その結果、「エルデンリング」やおよびそのDLCの「Shadow of the Erdtree」はゲーム業界で大きな成功を収めている。このゲームは、プレイヤーに独自の世界を探索する機会を提供し、その過程で多くの挑戦と成功を経験させている。これが「エルデンリング」の魅力の一部であり、その成功の秘訣と言えるだろう。

7月4日

カヤ・カラス:ロシアに反抗するエストニア首相がEUの外交政策を主導する準備を整える

最近、エストニアの首相カヤ・カラス氏が、EUの外交政策責任者であるジョセップ・ボレル氏の後任として浮上している。カラス氏は、エストニアの首相としての経験と、ロシアに対する強硬な姿勢で知られている人物である。上級代表の役割は、EU内での提唱だけでなく仲裁も行うため、この文脈ではカラス氏の強烈な自信が問題になるかもしれないと主張する人もいる。「場合によっては、先頭に立って率い、妥協を許さない先導者になれる人物がいることは称賛に値するが、上級代表とは、代表者という存在である」と西側のある外交官は語った。彼女の候補者としての浮上は、EU内でのロシアに対する政策の強化を示唆している。カラス氏の指名は、EU内での東欧諸国の影響力の増大を反映しており、特にロシアのウクライナ侵攻に対する対応が評価されている。彼女の指名が正式に決定されれば、EUの外交政策において重要な転換点となる可能性がある。

7月11日

アメリカ司法省、ロシアのソーシャルメディア影響力作戦を阻止したと発表

アメリカ司法省は、AIを利用した偽物のソーシャルメディアアカウントを使って、親クレムリンのメッセージを広めようとするロシアの戦略を阻止することに成功したと発表した。この戦略は、アメリカ大統領選挙の4か月前に開始され、約1,000のソーシャルメディアアカウントが関与したとされている。まず、調査にあたって司法省は2つのアカウントドメイン名を押収し、これらのアカウントを調査した。その結果、この戦略はロシアの政府支援を受けたAIを利用したプロパガンダキャンペーンであることがわかり、偽物のソーシャルメディアアカウントはまるで物のアメリカ人のように見せかけられていたという。このロシアの戦略はオランダのサーバーからも運営されていたため、アメリカはオランダ当局と協力して調査を行った。

7月18日

これは第二次トランプ大統領任期の予兆か? - 我々の美術評論家が語る、衝撃的な銃撃画像

この記事は、ドナルド・トランプ元大統領が銃撃を受けた際の写真について、美術評論家が論じている。AP通信の専任カメラマンであるエヴァン・ヴッチ氏が撮影したこの写真は、トランプ氏が銃撃を受けて血まみれの状態でアメリカ国旗の下に立ち、自らの拳を高く空へ突き上げている姿を捉えている。この姿勢は、彼のもつ闘志とアメリカの象徴を強調している。この写真は、アメリカ国民の内面にある歴史的な愛国的イメージと、これまでの歴史的・宗教的な復活の象徴を思い起こさせるものであり、トランプ氏の支持者にとって、この写真は血を流しながらも彼が生存している、という事実をありのままに映し出しているため、そのことがあたかも神秘的なものとして映る可能性がある。この画像は、トランプ氏が今度の大統領選挙で再選を果たす可能性を示唆しており、第二次トランプ政権がどのようなものになるかを暗示するものとなっている。


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