見出し画像

愛は波動関数


愛の歌も 歌われ尽くした 数多の映画で 語られ尽くした
そんな荒野に 生まれ落ちた僕、君 それでも

RADWIMPS「愛にできることはまだあるかい」

愛は弱点になるとよくいわれるが、それは間違っている。愛ほど強いものはない。ほとんどあらゆる人間にとって、愛を打ち負かせる動機はないのだ。そして、あらゆる愛の中で最も強いのは、親が子へ注ぐ愛だ

テリー・ヘイズ「ピルグリム(1)」

勉強も、運動も、そんなことすべてをうまくこなせる子どもなんて、どこにもいないことは頭では分かってる。けれど、望んでしまうのだ

窪美澄「水やりはいつも深夜だけど」

だが初めての失恋にまさる痛みはなく、癒えるまでにはやたら時間がかかるし、後に派手な傷が残る。それのどこが甘いというのか

スティーブン・キング「ジョイランド」

「ベン、愛情とは何だね?」
「なんですって?いい加減にしてくださいよ。シェークスピアからフロイドまで、あらゆる人間がぶつかっていって、誰もまだ解答をつかんでない問題ですよ。僕に分かっているのは、そいつによって傷つくということだけですよ。」
「はっきりした定義をいってやろう。愛とは、他人の幸福が自分自身にとって欠くことのできない状態だ」

ロバート・A・ハインライン「異星の客」

盲目的だった恋に光を差し込むあの月のせいで、露わになる冷たい現実に、何度泣いたかわからない

カツセマサヒコ「明け方の若者たち」

手を繋ぎ帰ろうか
今日は何食べようか
「こんなことがあった」って
きみと話したかったんだ
いつの日も
君となら喜劇よ

星野源「喜劇」

この世で最高のものは金以外で手に入れなければならない

ロバート・A・ハインライン「宇宙戦士」

2人はそのとき、パリにいるのでも五つ星ホテルにいるのでもなく、愛の中にいた

テリー・ヘイズ「ピルグリム(1)」

どんなに綺麗なものも、過剰にありすぎると、グロテスクになっちゃうのね

恩田陸「夜のピクニック」

私は心を留守にして、その瞬間が過ぎるのを待っていた。他の何より、たぶんそのことを一番悔やんでいると思う。どちらかを選択するほどリックを愛していなかったんじゃないかって

カズオ・イシグロ「クララとお日さま」

人の、きもち、は数ではない。形にならない。恋するふたりのあいだには齟齬があったであろう。だがミルフィーユ菓子も、パイ生地とクリームと果実の、齟齬の美味しさなのである

姫野カオルコ「彼女は頭が悪いから」

彼女は怒りを覚えている。それは彼が執拗だからというよりも、執拗に追ってはいけないと分かっていながら堪えられないからだ。あれほど聡明なあの人が、どうしてこれほど脆いのだろう。けれども愛とは、心が知性を踏みにじるのを防ぎえないことなのだ

エルヴェ・ル・テリエ「異常」

「誰かを愛すると、ほぼあらゆることに言いわけを思いつくものさ。死刑囚と結婚したくて外から訪ねてくる女が何人もいた。」
「ああ、でも、そういう女はクレイジーだろ?」
「愛そのものが、ある意味クレイジーだ。」

S・A・コスビー「頬に哀しみを刻め」

不安に揺れる瞳は魅力的で、助けてあげてしまいたくなる。かわいそうでかわいい

高瀬隼子「おいしいごはんが食べられますように」

値がついてはならないものだから価値がある。買ってはならないものだから欲しくなる

佐藤究「爆発物処理班の遭遇したスピン」

ゼロサムゲームを続ける限り、行き着く先は戦争なんだよ。それを止めるにためには、分け合うって発想が必要になる

根本総一郎「プロパガンダゲーム」

虚栄から生まれる愛なんて、自己愛の産物にすぎない

サマセット・モーム「月と六ペンス」

人間はただ、人間のみを恋す

坂口安吾「堕落論」

あなたが見据えた未来にわたしもいたい
鼻先が触れるくらいにあなたを見つめたい
張り裂けるほどの痛みを叫びたいのに
わたしあなたに恋をした花束と一緒に

米津玄師「Pale Blue」

愛、、、。愛というのは〈めったにない〉ものですよ。知らなかったんですか?だれもそう教えてくれなかった?

ミシェル・ウエルベック「地図と領土」

無駄にしてた”愛”という言葉
今なら本当の意味が分かるのかな
愛されるために
愛すのは悲劇
カラカラな心にお恵みを

藤井風「満ちていく」

好きという言葉では追い付かない気がして使った言葉に、雄大が困ったように眉を寄せた

辻村深月「鍵のない夢を見る」

人間的なものは何であれ、決して唯一無二ではない。すべては時と共に恐ろしく平凡なものになる

ムアメド・ムブガル・サール「人類の深奥に秘められた記憶」

そうしているうちに、全てのものを同じくらい好きになり、きっと、全てのものが同じくらい退屈になっていく

朝井リョウ「武道館」

あなたは愛というものを、少し単純に考えすぎているわ。それは、刹那的な高ぶりがいくつもつながっているだけのものではないの

フランソワーズ・サガン「悲しみよこんにちは」

恋が生じた。
水上バスに斬られる水面のうたかたのような恋であったかもしれないが、それでも恋であったはずである。そもそも、恋は遍く玉響なのである

姫野カオルコ「彼女は頭が悪いから」

そのときのぼくは、およそ男として最高限度ののぼせかたを、ベルに対してしていたからである

ロバート・A・ハインライン「夏への扉」

微かな足音 シーツの置く場所
それだけで全てわかってしまうよ
見え透いた嘘も隠した本当も
その全て愛おしかった

米津玄師「LADY」

わたしはシリルに激しくキスをした。彼を痛がらせたかった。そして跡を残したかった。一晩中、いっときも私を忘れないように。夜は私の夢を見るように

フランソワーズ・サガン「悲しみよこんにちは」

でも結局のところ、私が彼に心を預け切れないのは斎藤という男の人生に私がいなければならない必然性が無いように思えるからだろう

小田 雅久仁「残月記」

それが彼の正体だ。彼に愛されている?いいだろう。だがな、男は愛している相手を隠さないものだ

S・A・コスビー「頬に哀しみを刻め」

ロシア文学は愛についてより、苦悩について多くを書いてきた

スヴェトラーナ・アレクシエーヴィチ「戦争は女の顔をしていない」

われわれの価値は出来上がった作品によってではなく、どれだけ恋焦がれたかによって決まる

ローラン・ビネ「HHhH]

アートを理解する、ということは、この世界を理解する、ということ。アートを愛する、ということは、この世界を愛する、ということ

原田マハ「楽園のカンヴァス」

私にはことほどさように自分に対する愛があり、この愛の素晴らしいところはライヴァルがいないことだ

レイモンド・チャンドラー「長い別れ」

でもやっぱりわたしは、このよでわたしだけは、わたしがやったことを、きちんとみつめなければいけないとおもうんです。もしきおくをけして、なにもかもわすれてしあわせになろうとしたなら、わたしはいよいよ、じぶんをきらいになるでしょう、わたしはこれいじょう、じぶんをきらいになりたくないんです。

間宮改衣「ここはすべての夜明け前」

私は、私のために、よりよくなりたい。そう思うことでこんなにも呼吸がしやすくなるのならば、きっとそれは醜い欲望ではないのだ

朝井リョウ「スペードの3」

愛の告白に詭弁は通用しなかったものと思われます

森見登美彦「夜は短し歩けよ乙女」

泣きそうな声だった。架の顔が歪む。離れていたこの半年ほどの間で、一気に何歳も老け込んでしまったように見える。だけど、幻滅はしない。その顔が好きだと思う。かっこいいだけではない架の姿を、これから何度だって私は見るのだろうと予感する。そうなったらいい、と願う

辻村深月「傲慢と善良」

僕らは二人とも元気。ただ、ぼくは、昔なら走ったところを、いまでは歩いてすます年になった。ジェニーは、若いころよりますます美しさを増したよ

ロバート・A・ハインライン「夏への扉」

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?