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プロジェクトXのスーパーコンピューター京をみて

スパコン開発は国の競争力に関わるプロジェクト、10年で1000倍進化すると言われている。ただ金食い虫事業で採算は出にくい。そして失敗すると数百億円の損失と言われていた。

アメリカが高関税で日本のスパコンを締め出したことやバブル崩壊の不況が重なり、従来よりスパコンに注力してきた富士通のリストラが加速しスパコンの開発を縮小してしまう。

それでも国の威信をかけて国家プロジェクトとして理研と富士通はスーパーコンピューター京の開発に取り組んだ。京はCPUを8万個繋げる。名前の通り1秒間に1京回の計算速度を目指す。現行と比べると目標として計算速度は200%アップ、電力半分を目指すという超チャレンジングなプロジェクトだった。

当然従来の延長技術では目標達成できないのであっと驚くひらめきが必要だった。

渦中のコアエンジニアたちはできると思わなかったけど、できないと思わなかった、とにかくやってみようと。

開発責任者は全ての問題は自分の問題と捉えており全てのメンバーの仕事内容を把握していた。

みな重圧の中で闘っていた。重圧に苛まれ夜中に飛び起きることも多々あった。それでも考えることはやめなかった、寝ても覚めても考え、ついに仕事以外の場所でひらめきが生まれ、コア技術として採用された。

結果的に1秒に1京回の目標達成を成し遂げた。現在も様々な高度シミュレーションの技術として応用されている。

番組の中で登場するのだが、少しできないと思う目標に向かって頑張るのが一番効率がいいらしい。諦めずに粘り強く立ち向かうことが大切だと。そしてエンニジアの責任を取るとは一般的にやめると思われがちだが最後までやり抜くことだと語っている。

困難なプロジェクトに立ち向かって成し得たのは自信につながり次にチャレンジできる礎となった。大きいプロジェクトで役割を果たせたことは大きな希望であり、これを後世のメンバーに体験して欲しいと。富士通の上の人たちは現場が自分たちがやったと思わせるのがうまいので、現場がワクワクするような雰囲気作りをすることが大切だとエンジニアの方は語る。

スパコン開発、いかがだったでしょうか?

ボスポラス海峡トンネルの時と似ていますが、エンジニアの方には相当なプレッシャーがかかっていたのだと思います。番組内ではあまり触れられなかったのですが、エンジニアの方はきっと、京が完成した後の未来図を想像しより豊かな社会やしくみを意識し、モチベーション高く取り組まれたことだろうと思います。自分のために頑張るというよりも何かに向かってチームで頑張るということがやっぱりモチベーションになると思いました。

モチベーションの3要素とは下記ではないかと思っています。
・使命感があること
・自分の果たす役割が大きいこと
・仲間との信頼関係がある事

自分のシチュエーションを考えると
・使命感は模索中。小粒プロジェクトが多いと中々見えづらい。顧客の何を変えられるかという観点で仕事の目的を掴んでゆく動きが必要。ここは変えられる
・役割は会社に与えられるものと自分で見出すものの二つがあるが、後者はすぐに変えられるものでマインドセット次第。会社に任せてもらうようになるには安心感と信頼感が必要。
・リモートワークで仲間との信頼関係を作りにくいというのは正直ある。けどここは言い訳にしたくない。家族という裏のモチベーションがあるのでしばらくは我慢、来たる時に備えてレベルアップしておく。

プロジェクトXは本当にいいですね。非常にチャレンジングな課題に取り組むのでストーリーは面白く、課題に立ち向かう姿勢を学べます。

次回もお楽しみに〜!

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