GIANT KILLING-小さな会社が大きな結果を出すためのパートナーサクセス
はじめに
パートナーサクセス代表の永田 (@MasahiroNagata) です。
2022年アドベントカレンダー最終者としてバトンを受け取りました。
日本を代表するパートナーセールス/アライアンスのプロフェッショナルの方々の知見や体験や学びを体系的に吸収でき、それぞれの人間性も垣間見れて充実の1ヶ月。
多くの方がノウハウやTipsを共有しているのでわたしは今回、「パートナーサクセスという事業ドメインに据え世の中にムーブメントを起こしたい!」と至ったキッカケとなるようなお話を綴ります。
みなさんとは違いわたしはパートナー(代理店)側の立場としてのストーリーです。
年末年始のゴロゴロしている時間に読んでみてくれたら嬉しいです。
アドベントカレンダーについて
これだけの方々に参画いただいたアドベントカレンダーです!
上記のような想いから、パートナーセールスのプロ達が集い、パートナーセールスを盛り上げるべく、毎日記事を発信してきました。
Googleで世界TOP5になった
2016年5月(会社創業3年目)Googleから招待されてわたしはアムステルダムへ来ていた。
年1回のGoogle Street View global summitが開催されるからだ。
当時世界30ヵ国3000社のパートナー企業がおり、その中でも上位の300社程度が集まっていた。
創業3年目わたしたちの会社はすでに世界TOP5の実績があった。
ここでわたしは面白い経験をした。
会場には、欧米、アジア、中南米などさまざまな国からパートナー企業が集結していた。
そしてここに集まるすべては、同じルールで同じサービスを扱っている。
まるでサッカーワールドカップのような感じだ。
わたしは、会場でさまざまな人に話かけた。
目をまん丸とし、先ほどの上から態度が一転尊敬の目で色々質問され友達になった。
これはどの国の人も同じだった。
言語はカタコトでも同じテーマでやっていれば、すぐ伝わる。そして苦労していることも共通点ばかりで打ち解けることができた。
これがグローバルなパートナーエコシステムなのだ。
💡ポイント
世界は広いが、成果で評価されることは平等
Googleと契約するまで
2013年夏ごろまだ起業前で起業ネタを考えていました。それまで4年間NTT東日本の関連会社で光回線の営業などを経験、光ファイバーによって高速通信化とiphoneによるスマホシフトで動画も手元で簡単に共有できる時代になっていた。「動画の次のプラットフォームの中心にいくぞ!」“動画の次は3Dを共有する時代になるぞ!”ということで、そのときは知らなかったがVRやいまでいうメタバースで世界一を目指すと決めた。
ただわたしはマーケや営業しかできない。
3Dのプロダクトを作れる技術のある会社と組もうと考えた。どうせ起業するなら、中途半端な目標ではダメだ。目指すは世界一。どんな小さな領域でもいいから世界一になると目標を設定した。
営業力×技術力=世界一
営業力はわたしが頑張るとして、どこが世界一の技術力をもっているのか?
あるサービスを思い出した。
それがGoogleストリートビューだった。
調べてみると
当時まだ会社設立はしておらず、フリーランスの永田雅裕としてGoogleと直接契約しようと考えていた。(いま振り返ると無謀すぎるw)
💡ポイント
いいサービスがあったら連絡をして会いに行こう
国内のパートナーへ電話と図々しい交渉
Googleには繋がりはないが、ひとつの道すじを見つけた。Googleのパートナー企業を見つけたのだ。30社あった。「ここからGoogleを紹介してもらおう!」と考えた。まずは全社会ってみようと、電話でアポイントを取った。「ストリートビューの事業の件で、このサービスを広げたいと考えています、お話を聞かせてください」と。
30社中15社アポイントを承諾してくれた。
断わられたほとんどは、法人ではないとダメとのことだった。
15社に会って話をしたがすべての会社に同じことを言われた。
そのなかの1社にGoogleMapのプレミアパートナーの企業があった。会社の雰囲気や担当者との相性など一番良い気がしたので契約することにした。
同じように売れないから、「とりあえずやってみて!」と。
図々しく契約にあたってこんなお願いをしてみた。
50倍。。
できる気しかしないというより、やるしかないと1つ目標ができた。
この目標はなんと6ヶ月後に達成し、本当にその社長はGoogleを紹介してくれ米国本社からメールで届いた電子契約書にサインをし直接契約が実現した。
💡ポイント
希望は出すが、むりな交渉はしない。まずは結果で信頼を掴むのが先。
1年目5人で1000社開拓し表彰
2014年営業開始して飲食店、美容室、クリニック、モール、いろんな業界にアプローチしていくなかである業種に完全に刺さった!
それが学校だ。特に大学と専門学校。
年に何回かオープンキャンパスという生徒に校内を見学するイベントがあるが遠方の際なかなか来れない生徒もいるので、ストーリービューを使ってWEB上で疑似オープンキャンパスをしたいとのこと。
なんと1年で500校も導入した。毎日10商談以上入って圧倒いう間に一日が終わっていた。
実はこの10商談を実現するためにはある仕掛けを用意していた。
当時はかなり珍しかったのだが、“リアル訪問禁止” WEB商談のみでの対応を徹底していたのだ。これで普段行けない地方の学校にも説明することができた。気づけば営業未経験5人ほどで1000社開拓に成功し1年目から国内で表彰してもらったことで存在感が高まった。
どんな小さくても表彰制度あるとパートナーしてはありがたいことです。
💡ポイント
初速が大事。契約から6ヶ月で結果を出す。
ベンダーの期待を超えると一気に信頼をつかめる。
米国本社からの視察
急激な成績を出したことでグローバルの責任者の目に留まる
なにを?どうやってるんだ?
ということでWEB商談でどのように提案しているかみてもらい。
なぜ学校法人に必要なされているのか、どんな課題があるのか。
他の業界の新しい事例を説明した。
💡ポイント
パートナーの強みは顧客を知っていること。
データを集めて価値を示す。
2年間で300社の代理店開拓
自分たちのノウハウをパッケージ化して一気に全国にスケールさせよう!
「自分たちのようなパートナー企業を全国に増やそう!」
特定の2社を除き2次展開を禁止していたが、SFAを連携させてすべて報告するからお願いしマス!!と無理お願いし、奇跡的にOKもらう。
(このときのSFA連携がのちのPartnerSuccessの事業着想へ繋がります)
自分たちのように結果を出せる企業を増やそう、ノウハウはすべて提供する直販もやらない!100%パートナー体制にしよう。
まるまる2日間泊まり込みでパートナーさまには研修にきてもらい、営業ロープレもみっちりやり「明日から売上があげるよう」にフォロー体制を作った。認定テストも作りカリキュラム資料も200ページを超えていた。
・認定テスト
・実地研修と同行
・カリキュラム研修
・営業ロープレ
・担当者との関係構築
全国でセミナーを実施し気づけば2年間で300社のパートナー企業と契約いただき事業を一緒に進めていくことに成功した。
💡ポイント
パートナーの事業が素早く立ち上がるための体制を整える
果たせなかったパートナーサクセス
パートナー事業をはじめて2年。
自分たちが成功したノウハウ(1年で1000社開拓)を公開しサポートし、自分たちのような成功事例を全国に作る。という想いであった。
結果何社うまくいったのだろうか??
東西に2チーム分けて全てのパートナー企業さまの会社へ訪問したことがある。
10社ほどしか期待の成果を出せていない現実
アクティブに動いているパートナーは20-30%くらいだが期待した成果まで結果をだせる企業は全体の3-4%にすぎないのだ。
正直愕然とした。ここまで万全のサポートがあってもこんな結果なのかと。
それからGoogle以外にもサービスを扱うことがあったが、わたしの中ではどうやったらもっと多くのパートナーを成果に導けたのかひとつの問いになった。ほかのベンダーのパートナープログラムを研究することにした。
国内ベンダーと外資ベンダーの思考の違い
経営層や担当者と話をすると違和感をはっきり感じることがあった。
国内ベンダーは、パートナー企業を営業リソースと考えている。
自社の営業のように動かそうとしていること。
パートナーとして連携ではなく、下請けなのだ。
外資ベンダーは違う、自社サービスを中心としたエコシステムをいかに広げるかを考える。(GAFAMはじめ驚くほどこの思想が浸透している)
エコシステムを広げるために成功するパートナー事例を生み出すと支援するし称賛する。
パートナーサクセスを体現するベンダーを増やすために
自社サービスを中心としたエコシステムをいかに広げるか
をテーマにアライアンス/パートナーシップを構成できるベンダーのリテラシーを上げていきたい。そのために言語化体系化をみなさんと進めていきたい。
ベンダーがパートナーサクセス思想になれば、もっともっとパートナー企業は事業が展開しやすくなるだろう。
わたしは信用も実績もない会社を経営していた。
Googleというベンダーに成果を評価してもらい、表彰というカタチで称賛してもらえたおかげでビジネスが躍進した。
GIANT KILLINGなストーリーを多くこの世の中に生み出していきたい。
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