現代農業は持続可能性がない。5/7自給自足カレッジ第3回目の講義と実習②〜自給自足カレッジ85
写真の人は、農薬を畑に撒いています。
これはサステナブルな方法と言えるのでしょうか❓
昨日は、自然の森の永続性を可能ならしめる要素の循環性について書きました。
そこでは、太陽のエネルギー、水、二酸化炭素、酸素、ミネラル、有機物等々が、植物ー動物ー微生物の中で循環する事で、その永続性が確保されているという話をしました。
写真の人は、農薬を撒く事で、この大事な循環の輪を自ら断ち切っています。
微生物や虫を殺したら、様々なものが循環しなくなります。
害虫を殺しているつもりで、益虫も殺しています。
循環性だけでなく、もう一つのサステナビリティの構成要素である、生物多様性も失われています。
講師の村上眞平さんは、キャベツにつくモンシロチョウの例を取り上げて、下記のような話を座学の中で話をしています。
モンシロチョウの幼虫はキャベツの葉を食べる害虫とされています。
モンシロチョウは一回に多い時で1000個の卵をうむそうですが、例えば100個産んだとして、これが1ヶ月以内にまたチョウとなって卵を産みます。計算上、一匹のモンシロチョウが1月後には100匹。二ヶ月後にはメスが半分として5000匹、3ヶ月後にはなんと25万匹にもなる計算です。
モノカルチャー(単作)でキャベツを作っていたらこれは死活問題だとして、農薬を撒くわけです。
これを撒き続けると農薬に耐性を持った新たな虫が現れるので、イタチごっこになり、益々強力な農薬を撒かなければいけなくなります。
自然農法の畑では、ではどうなるのか?
蜘蛛等々モンシロチョウを捕食する生き物がやってくるので、大量発生する事はあまりないといいます。
ここでは生物多様性を維持して生態系ピラミッドが崩れないようにする事が大事になってきます。
自然の森でも、ある虫が大量発生するという事はありません。これは自然の循環性、生物多様性が確保されてバランスが取られているからだといいます。
今、日本で行われている農業の98%は慣行農法で、化学肥料や農薬をたくさん使っています。
単位面積あたりの農薬の使用量は韓国と肩を並べて世界トップクラスです。化学肥料や農薬といったものは、自然の摂理の中では循環しません。それ以上に、残留農薬の問題や肥毒と呼ばれる化学肥料の層が地中に形成され、土が硬くなって地力も落ちて行きます。
食べた人の健康にも良くなく、昔の野菜との比較では栄養価も大きく落ちています。
野菜を商品として売ろうとすると、見た目を良くして、安く作らないといけません。また高く売ろうとすると、旬でない時期に出したり等々、お金への換金性が主軸となって作物が作られる仕組みとなっています。
日本の消費者も、欧米の消費者のように、この仕組みに気付いて、自然栽培や有機栽培のものを高くても買うという行動に少しずつシフトしていくと少し流れが変わってくるようにも思います。
無肥料無農薬で自ら野菜を育てて自ら消費すれば、見た目の良いものを選別する必要はありません。
食品ロスも最低限に減らせます。
運送コストも掛かりません。
今日本のエンゲル係数は25%前後です。
自分の労働時間の4分の1を農作業に充てる事は、この数字を見ると、妥当性があるのではないかと思っています。それ以上に、生活水準を維持しながらも、栄養価の高い、安全な食べ物を手に入れられる。1日2時間程度の農作業をする事で、体を動かせるので、健康にもなれる。
もちろん、環境にも良い農業へのシフトへも繋がる。
是非一度、VISON農園の無料体験に来てみてください。
5月以降でも、本格的に無肥料無農薬でお米や野菜が育てられる自給自足生活の手法を学べる講座が、毎月第一第三週の週末(土曜日曜)に開催されています。
ゴールデンウィーク以降では、5月20日(土)・21日(日)
6月・・・ 3日(土)・4日(日)・17日(土)・18日(日)
7月・・・ 1日(土)・2日(日)・15日(土)・16日(日)
今まで経験した事のない新たな経験や発見があるものと思います。
下記は、自給自足カレッジの紹介ビデオです。
見ていると気持ちが何となく落ち着いてくる気がします。
YouTube動画(3分)
https://www.youtube.com/watch?v=N66HzZV7Td0
体験会等について詳しくは、下記のホームページをご覧ください。
https://self-sufficient-life.jp
自給自足カレッジ
小柴正浩
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