ブレヒト版『アンティゴネ』の翻訳ノート⑷:第三エペイソディオンと第三スタシモン
第三エペイソディオン
父としての情にすがってアンティゴネの助命を求めるハイモンを嘲るクレオンの言葉
クレオンは、助命嘆願に来るような生意気な子は自分には災難で、敵には嘲けりの種になるとして、ハイモンを黙らせようとする。その後の、"Saures / Ätzt Gaumen, und drum wird's geboten." 「酸は口を焼く。だから用いられるのだ」は拷問を暗示し、ハイモンが沈黙するようにとの脅しで、酸を用いる(と脅す)のはクレオンである。食べ物ではないし、ハ