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【感想】FNSラフ&ミュージック第1夜〜松本人志と太田光の邂逅〜

2年連続で中止となった27時間テレビの代替的なフジテレビの大型特番。
MCは松本人志、中居正広、ナインティナイン。
“アシスタントサポーター”に千鳥とアンタッチャブル。

出演者の欄に爆笑問題の名前は発表されていたものの「まぁMC陣との絡みは無いんだろうな」と過度な期待はせずにいたところ衝撃的なニュースが飛び込んできた。

問題はダウンタウンと爆笑問題、特に松本人志と太田光の共演が実現するという点である。

この2組の共演NGの通説は「松本の服装を太田がイジったら松本サイドが激怒し、太田を呼びつけて土下座させた」というもの。
ネット上にはほぼ真実レベルの雰囲気で流通している。
例えばこんな感じ↓

 そもそも松本と太田の確執は、20年以上前にまで遡る。当時、爆笑問題は情報雑誌にコラムを連載していたのだが、そこで“芸人が流行りの服を着ているのはダサい”と、雑誌にトレーニングウェア姿で登場していた松本を批判。さらに「アディダスの広告塔みたいなもの。あの無神経さは信じられない」と毒づいた。
 当時の一部週刊誌によると、このコラムを目にした松本は大激怒し「すぐに2人を呼べ」とスタッフに命令。そして爆笑問題の2人は、彼の仕事場に駆けつけたという。そして震え上がる2人に松本は「俺のことには触れんときいな」と声を荒げ、「お前らに問題を出す。いますぐ答えてみい。1、いますぐ芸能界を去る。2、ここにあるパイプ椅子で殴られる。3、この場で土下座せい」と謝罪を迫ったとのこと。すると彼らは額を地べたに擦り付けたという。
 事件の真偽は不明ではあるが、この記事内容の衝撃度からか、松本と太田の不仲説は瞬く間に世間へ広まった。そして芸能界においても、2人は共演NGが当たり前という状況になっていったのである。

ただ、このネット記事でも「事件の真偽は不明ではあるが」と書かれている通りソースは週刊誌の記事であり、その場に居合わせた当事者の誰かが証言したわけでもない。
少なくとも誰かがテレビやラジオで証言したというソースがネットを検索した限りでは見つからない。
小山田圭吾のインタビュー記事も小林賢太郎のVHS映像もあんなにあっさり見つかったインターネットなのに。
挙げ句の果てには浅草キッドの創作という説まであるw

ただ、これまでの発言の端々から「土下座事件の真偽はともかく過去に何かあったのは間違いなさそう」というのはかなり確度が高かった。

両者の共演が奇跡的に実現したのは2014年3月31日の笑っていいともグランドフィナーレ。
世間の話題はとんねるずとダウンタウンの共演に集中してしまったが、それに隠れてこの禁断の共演も実現していた。
キーマンは爆笑問題を舞台に上がるよう誘った石橋貴明w

2014年4月6日放送のワイドナショーは当然この話題に。
残念ながら公式の動画アーカイブは残っていないのだが、とんねるずに対しては「そもそも若手の頃から絡んだことが無かったので不仲も何も無い」という以前からのスタンスを変わらず明言するが、爆笑問題の話になると急に歯切れが悪くなる松ちゃん。

だからね色々…あの〜…あるんですよ、あったんでしょう。
きっとそら我々も血気盛んな頃に、20代・30代の頃に。
今のお笑い界とは違ったのよ。
本当にもう殺るか殺られるかみたいなとこでやってたんで。
真剣持ってやってたみたいな時代。

※自宅のテレビ録画用外付けHDDから書き起こし

やっぱり何か過去にあったのか!?と妄想したくなってしまう「あの〜…」である。

当時は芸人のラジオもこの話題で埋めつくされたが、やはりとんねるずとダウンタウンの話が多かった。
そんな中でダウンタウンと爆笑問題の件にはっきり触れていたのが明石家さんま。
(他にも匂わせる感じで触れていた芸人は何組かいた記憶)
2014年4月5日放送のMBSラジオ『ヤングタウン土曜日』にて。

「おれは深くは知らないけど、爆笑問題が出てきた時に、『おい、ダウンタウンと、大丈夫か』って……」と、当日を振り返るさんま。2組にささやかれていた“不仲説”を知っていたために、さんまにとってもこの共演は驚きだったらしく、その時は口にガムテープをされていたさんまだったが、「何かあったら出ていかなあかん」と思っていたという。

コタツ記事もたまには役に立つことがある。

時は経ち、それから約2年半後に太田光代社長が『ダウンタウンDX』に出演。

そんなわけで松ちゃんサイドは共演NGを出しているわけではなさそうという雰囲気に。
となると「太田の方が共演NGを出している」ということ?
それとも共演NGなんて実は最初から無かったというオチ?

そこからさらに約1年が経過

やはり太田がOKを出すかどうかの問題説が濃厚にw
ちなみに水道橋博士と太田は笑っていいともグランドフィナーレの約2年半前にTBSラジオ『爆笑問題の日曜サンデー』で共演しており「これのどこが不仲なのかw」というトークを展開しているのだが、

その中で博士の「ダウンタウンDXに呼ばれたらどうする?」に太田が「ぜってぇいかねぇよぉ!」と芸人スイッチを入れて答えていたのに対して田中は「向こうも呼ばないから」とオフのトーンで冷静に回答w
個人的にはこのラジオが「ダウンタウンと爆笑問題は共演NG」という通説の裏付けになったと思っている。
「正確な理由は不明だけど何かあるんだろうな」的な。
特に田中のトーンが結構ガチに聴こえた記憶がある。

最近だと神田伯山(2年前はまだ松之丞だったのか!)もイジっている。

いつも松之丞(当時)と丁々発止のやり取りを繰り広げていた太田が終始苦笑いだったのが印象的。

今回の共演実現も発表当日に逃さず早速w

こんな風に相手からダウンタウンの名前を出されたら何かしらリアクションしてきた太田だが、自らその名前を口にするのは珍しい。
自分が観測できた範囲だと2011年4月に出版されたコメ旬 Vol.1の巻頭インタビュー。

「自分がもし映画監督をやったら松本人志と比較されるのは避けられないだろう」という趣旨の発言で名前を口にしている。

そんなこんなで迎えた生放送当日。
午前中にTBSラジオ『ナイツのちゃきちゃき大放送』で塙が軽く触れる。

塙「爆笑問題さんも出ますもんね」
土屋「そこも話題になってますからね」
出水アナ「第一声とか気になりますよね(笑)」

真っ当なことを言ってるのになぜか笑ってる出水アナw
この直前にもミュージシャンも交えたトークコーナーがあるという話に対して「えーいいなぁ」と謎の目線w

土屋「第一声ねぇ…うーん」
塙「どうなんだろうね」
出水アナ「どっちが仕掛けていくんだろうとか…(笑)」
作家さん(?)「(笑いを堪えながら)どっちが仕掛けて…(笑)」
塙「(爆笑)」
土屋「太田さんはフジテレビの生放送で破茶滅茶やるからね(笑)」
塙「(神田)伯山がそれ聞いてたね」
土屋「ENGEIグランドスラムのケーキで転んだ時とか(笑)」
塙「わかんないね。どうなるんだろうね」
出水アナ「ワクワクしてきますね」w

ちなみにナイツの漫才は大事MANブラザーズバンドの『それが大事』

そうこうしている内に爆笑問題が漫才を披露する時間に。

太田「みなさんね、1つだけお願いがあるんですけども、明日はワイドナショーじゃなくてサンデージャポンを見てください」
田中「何を言い出してんだよ!バカ野郎!」
太田「そういうこと言うなお前は!」
田中「何でそういうこと言うんだよお前は!」
太田「空気が悪くなる!」
田中「空気読めよお前は!本当によぉ!」
太田「ガキの使いやあらへんで〜」w
田中「うるせぇなお前は。バカ!」
太田「舞い上がっちゃって私もね」
田中「舞い上がりすぎですよ」
太田「太田、動きま〜す!」www
田中「…!(無言で太田を殴る)」www
太田「プシュー!松ちゃん見てる〜?」

開始30秒でこれw
見るからにかかりまくっている太田www
ここでマイクがギリギリ拾った松ちゃんの声。

こいつヤバいで(笑)

漫才終わりにスタジオに降りてきての松ちゃん

絡みたくねぇなぁ。
ずっと爆笑問題と俺の絡みでこの番組引っ張ってたよね?
めんどいわぁ。

まぁ確かに過去がどうこうとか関係なくあんなにかかってる太田と絡みたくないわなw

そして23時を回った頃、遂にその瞬間は訪れた。
ソーシャルディスタンスという体裁になってたけど格闘技で互いの間合いをはかるようにスタンディングで対峙する松ちゃんと太田!
この後「ご無沙汰しております」という挨拶からテーブルの上をまたいでの着席まで最高すぎた初っ端30秒。

話が一向に進まないのでナイナイ矢部が両者の関係性について質問。
太田光代社長は松ちゃんのツイッターをフォローしているそう。

松本「何か遠回しに威嚇されてんのかなって」
太田「いやいや威嚇したのはそっちでしょうが!(笑)」wwwww

その後もフジテレビ女性アナウンサーのステマ疑惑から「ナイナイはダウンタウンのチンカス」までフルスロットルw

太田「今日の司会の方々(フジテレビの女性アナウンサー)はステマやってるんですか?」
田中「やってねぇよ!別の種類でダメなこと言うんじゃねぇよ!」

この「別の種類で」と瞬時の判断でわざわざ付け加える辺りに田中の狂気を感じるw

23時3分40秒頃にCMが入り、CM明けに爆笑問題はもうスタジオにはいなかった。
よって時間にしてわずか4分弱の共演。
ほぼ太田が一方的にボケ続けて終わったw
トークらしいトークは無しw
ただ、僕はあれで良かったと思う。

松本人志は「場の空気を読んだ上でベストのタイミングにベストのボケをコメントする」タイプ。
得点の可能性の高いシュートを狙いすまして打つ。決定力は高い。
太田光は「場の空気を読んだ上でその真逆の方向に質より量のごとくボケを連発する」タイプ。
枠外に飛ぼうがオウンゴールだろうが構わずどんどんシュートを打つ。決定力は低いw

太田のボケ連打と松ちゃんの「そうなるとダウンタウンはチ◯コ」でお互いの持ち味が1回ずつ出た4分弱だったと思います。
もしあそこから長引いて2巡目に入った先どうなっていたかは分からない。
『ノブナカなんなん?』の裏被りが無くて千鳥があの場にいたらどうだっただろう?とか妄想の余白もある(2021/8/29 10:14追記:これ僕の勘違いで千鳥はあの場にいましたね。失礼しました)

真夏の夜の夢のような儚くて短いほんの一瞬の出来事でありました。

一夜明けてのTBSラジオ『日曜サンデー』(2021/8/29 13:22追記)

テンション上がりすぎて昨日の記憶がほとんど無いという太田w

田中「以前ああいう感じでテンション上がって頭を打って本当に記憶を無くしたことはありましたけど」w

ああいう生放送のお祭り騒ぎの場ではテンションが上がりすぎて何を言い出すか分からないので本当に怖いと嘆く田中。

太田「昨日はまた色々あったからな。色んな要素がな」
田中「色んな要素がありましたから」
太田「楽しかったですよ」

さらに週が明けての『爆笑問題カーボーイ』(2021/9/5 18:13追記)

太田「まぁでも俺はさ、何かこう世の中の事とかさ、言ってみれば全て笑い飛ばしたいっていう人間だから、自分たちの噂や過去も含めて笑い飛ばせたかなっていうのは一番良いよな」
田中「あぁーまぁそうだね」
太田「だってそこが笑えなかったらお前ら何なんだって話になるじゃない」
田中「まぁそうですよね」
太田「そう思わないお前?」
田中「いや思いますよ(笑)何も反論してないじゃん(笑)」
太田「何怒ってんの?」w

田中の4歳の子供が「涙がタピオカっていうのが面白かった!」と言っていたというエピソードも面白かったw

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