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【雑記】テレ玉『いろはに千鳥』TVer配信開始にあたって(思い出話)
先週こんなニュースが飛び込んできた。
来週から毎週水曜日は『相席食堂』に加えて『いろはに千鳥』もTVerで見る生活が始まるのか。実家を出て一人暮らしを始めてからテレ玉が映らなくなったので6年ぶりぐらいに視聴再開。
— 林昌弘,Masahiro Hayashi (@masahiro884) June 30, 2021
『いろはに千鳥』とは2014年1月にテレ玉(テレビ埼玉)で始まった千鳥の冠番組である。
2014年1月とはどんな時代だったか?
何と『水曜日のダウンタウン』はまだ始まっていない(2014年4月開始)
『笑っていいとも!』が終わるのが2014年3月。
お笑い史的にも結構な過渡期っぽいが、ここは一旦千鳥に絞って見ていこう。
『ピカルの定理』が終わったのが2013年9月で、11月にロンハーでノブが芸名を「ノブ小池」に改名w
アメトーークで『帰ろか…千鳥』が放送されたのが2014年7月
同月、ゴッドタンでは『ノブでピンでも入るようにしてあげよう』が放送w
つまり、2014年1月時点の千鳥は全くの鳴かず飛ばずであった。
浅尾美和も長澤まさみも写真を見てもノブの名前が出てこず、それが世間的にも特に異常とは扱われていなかったのである。
今なら「千鳥を知らないなんて!」という一部の面倒なファンによってプチ炎上しそうだ。
2019年6月の『佐久間宣行のANN0』に千鳥がゲスト出演した際に当時のことを振り返っている。
佐久間P「それで2014年に、ノブでピンでは入らんのじゃって企画をやって、それが27時間テレビの裏に千鳥ノブで30分っていうのをやったの」
ノブ「それをやってくれたのがおかしいですもんね、よく考えたら」
佐久間P「あの頃ってどうだったんですか?(東京に)出てきたはいいけどみたいな」
大悟「でもそんなに、うわ!ヤバい!みたいなんは無かったです」
佐久間P「あ、そうなんですか」
大悟「ヤバいみたいなんは無いけど、ウケんなぁとは」
佐久間P「(笑)」
大悟「ウケるはずのもんがウケんから、なんでやろ?みたいな」
ノブ「何か大阪でやってたようなギャグをそのまま同じようにやってるのに全然ウケないんですよ。で、何回かテレビ出てる内に、大阪では人気あったであろうに東京で結果が出ないやつみたいな感じの」
佐久間P「なるほど。そういうイジりになってきちゃう」
ノブ「仕事が全部そんな感じになってきて、あれ?これちょっと違う感じになってきてるなーって」
佐久間P「スベりキャラに一回されると、笑っちゃいけなくなるんですよね」
ノブ「そうそうそう!」
大悟「(当時はスベりキャラにされそうで)危ない危ないっていう状況」
ノブ「周りの演者の人も良かれと思ってね。スベった後の一言が面白いんだって」
佐久間P「笑い待ちになって地獄のループが始まる」
ちなみに加地Pは2011年10月時点で既に千鳥に注目している。
そんな地獄のループ突入寸前の冬の時代にひっそり始まった関東ローカルでの千鳥の初冠番組。
初回放送の感想ツイートを掘り起こしてきた。
いろはに千鳥(1/10):テレ玉で始まった千鳥の関東初冠番組。埼玉の美味しい物を食べ、いろはカルタを作る。MCじゃなくてロケというのが素晴らしい。初回は社内を挨拶回り。階段が市民病院みたい、社長室の表札がIKEAで売ってるやつ、握手してくるタイプの社長www
— 林昌弘,Masahiro Hayashi (@masahiro884) January 11, 2014
実はこれ当時ノブにRTされたのが今では良い思い出になっている。
ノブがエゴサして宣伝活動のために一般人のツイートをRTしていたのである。今じゃ信じられない。
自分が千鳥を知ったのはアメトーークの『大阪だより』(2010年3月)
ここで千鳥というコンビというより関西ローカルの番組全般に興味を持った。
(なので「俺は関東生まれ関東育ちだけど2010年3月から千鳥に注目していた!加地Pより早いぞ!」と言いたいわけではないことは理解して頂きたいw)
ただ、当時はTVerなんて便利な代物は無いので関西ローカルの番組をチェックするにはあまりよろしくない手段(一応濁しておきましょう)を使うしかなかった。
- せやねん!
- 今ちゃんの「実は…」
- オールザッツ漫才
- 八方・今田のよしもと楽屋ニュース
- 千鳥のぼっけぇTV(これはGAORAなのでCS放送)
当時関西で天下を取っていた千鳥はとにかくロケが面白かった。
しかし、東京進出直後はスタジオコントやひな壇、コーナーMCが中心。
今は例えば『ラヴィット!』で東京進出したばかりの見取り図が早速コンビでロケをやっているが、当時はそういう番組あまり無かった気がする。
(記憶ベースなのできちんとした調査は出来てない。さすがにゼロってことはないとは思う)
「千鳥にロケさせてあげてよぉ…」と歯痒い思いで見ていた記憶はある。
関東の人間でこれなのだから関西の人は当時「これが大阪で人気だった芸人なの?面白くないな」という烙印を押される千鳥を見てストレス溜まっただろうなぁ。
そんな中『いろはに千鳥』はがっつりロケだった。
申し訳ないが在京キー局の作家やディレクターがこぞって出来なかったことをなぜローカル局があっさり出来てしまうのかw
初回放送後の感想ツイートは快哉を叫んだようなものでした。
その後しばらくは千鳥が一番面白い番組だった。
「しばらく」というのはこの番組の存在が『アメトーーク』などで広まるにつれて視聴者以上にスタッフ側に千鳥の取扱説明書が浸透し、さらに千鳥自身も完全に天下を取ってしまいどの番組も面白くなってしまったため。
だが、千鳥が天下を取る歴史=お笑い大河ドラマを語る上で欠かせない番組であるのは間違いない。
今かまいたちを筆頭に大阪から東京に進出してきた芸人を冠番組やロケで起用するスピードが2013〜2014年頃より明らかに上がった。
これ、千鳥の魅力を自分が一番最初に引き出せなかったというトラウマが東京のテレビマンには多少あるんじゃないかなぁと勘ぐってしまうw
その後、神奈川の実家から東京で一人暮らしを始めたらテレビにテレ玉が映らなくなってしまった。
埼玉への距離は物理的には近くなったのにw
それ以来縁遠くなってしまって気付いたら6年が経った。
元トモとの久々の再会のような気分である。
「いや〜変わってないなぁw」となるのか「あれ?こんな番組だったっけ?」となるのか。
放送翌日の7/7(水)にTVerで見るのが今から楽しみ。
まだ番組を見たことがないという方もぜひ見てほしいと願う次第です。