中国ビジネスでありがちな失敗大公開!vol.3
米津玄師さんのLemonのメロディーと一緒に、
「夢ならばどれほど良かったでしょう。。。」が頭から離れず。
なんか心に闇を抱えているのかな?と不安になり、
ドキドキする日々をここ一週間ほど送っている大森です。
第3弾の「中国ビジネスにおける失敗事例」ですが、
今回は私の赤裸々な実体験も紹介していきます。
↓↓↓前回の第2弾はこちら↓↓↓
中国ビジネスは人脈とコネ!?
どんなビジネスでも、海外で起業したり展開したりって色んな壁がありますよね。
法律の問題、商習慣や文化の違い、国民性や生活スタイル、そっからくる消費行動の違いとか。
「海外で現地の人の財布の紐を緩めてもらい、実際に商品やサービスを購入してもらう」
私が日本に拠点を移そうと思った一つの要因は、上海現地でこれが非常に難しく困難と判断したからです。
中国人パートナーの人脈とコネで衣装製作事業開始
元建材メーカーの営業マンがなんで衣装製作やねんってよく言われるんですが、
正直自分でも大した理由なんかなかったんですよね。
2012年やったかな、上海駐在員時代に飲み屋で仲良くなった中国人の友達がビジネス話を持ちかけてきまして。
「舞台衣装とかコスプレ衣装に強い縫製工場とコネあるから一緒にやらへん?」
後々わかったんですが、実はその縫製工場ってのが業界では知る人ぞ知る実績豊富な工場でして。よく東京ビッグサイトとかで開催されてるゲーム系大型イベントとか、日本のCMで使われてるキャラクター衣装とか数多く製作している元請やったんです。
最近でこそ日本人が中国の現地工場に雑貨など直接買い付けに行けるようになりましたが、当時はまだまだそのルートを確保している事業者が少なく、加えて衣装製作ってのはニッチなマーケットってこともあって、この直ルートを確保してたんは私ともう一人(中国人)だけでした。
ってことで価格優位性、高品質、日本サービスなどが受け入れられ、
中国の現地企業相手に商売させてもらってました。
結果的には私にビジネスを持ちかけてきた中国人パートナーの人脈とコネは効果を発揮しましたが、後に彼は飛びましたw
(この話はあんまりおもろないのでカットします)
人脈とコネはあるが、実が伴わない(私の失敗例)
中国社会は「コネの社会」と言われていることは皆さんも聞いたことあると思います。商売人にとっても、中国で金持ちになりたかったら「人間持ち」にならなあかんと言われてます。ほんで多くの商売人がそれを経営の哲学として信じてたりもします。
その背景には伝統的な儒教文化の倫理基盤があって、家族や血縁関係が一番信頼できる人的なネットワークやからです。
逆に血のつながっていない他人はいつでも裏切られるとこにおって、警戒すべき対象となります。商売の世界でもその価値観に根づいた行動様式がよう見られます。
ここで気を付けなあかんのは、
その人脈やコネを使いこなせるだけの実力が自分にあるんか?ってことです。
私は見事に人脈とコネに負けてしまいました。
私の失敗事例①
ある友人の紹介で大手ゲーム会社の役員を紹介してもらい、数十着のオーダー衣装(金額で数百万)の提案の機会をもらいましたが、結果的に赤字。
・急な仕様変更による納期トラブル
・納品後やのに追加修正の山
・契約内容全然守ってくれへん
・支払が数ヶ月遅れる
私の失敗事例②
中国で日本アニメIPを取り扱う大手企業との会食に誘われ、CEOに直接プレゼン。日本では誰もが知っている有名なIPの公式グッズ製作と、中国初の大型イベント内の衣装一式を受注するも、結果的に赤字。
・公式グッズの販売予測立てられず過剰在庫
・版権の取り扱い知識不足によるトラブル多数発生
・契約書面にリスクのある条件、単純な見落とし
・イベント衣装の修正等に追われ、通常オーダーを拒否せざるを得ない状況に。
これほんの一部で実際にはもっとあります。
やはり実力が伴っていなかったのが失敗の要因ですね。
①中国での商習慣やビジネスマナーがわかっていなかった。
②契約時の条件などについて検討や協議を怠った。(理解不足、パートナー頼り)
③追加修正を想定した仕様の提案にするべきだった。(中国では後出し案件多い)
④社内に財務経験者がおらず、非効率な経営。(経営能力)
⑤大型案件に備えた受注体制が取れずオーダーストップ。(生産工場体制作れず)
中国でのビジネスに携わるものとして経験と理解が浅く、
また経営者としての能力や知識の低さがおもしろいくらい出てたなと思います。
どんだけ人付き合いして人脈広げても、
どんだけ大手や大物を紹介されたとしても、
どんだけ儲かる話が目の前にあったとしても、
「やり切るだけの実力と経験がちゃんとありますか?」
「中国の商習慣や法律を理化した上で契約や合作できてますか?」
羨ましいことに自頭のいい人はやり切ったりするケースがあるんですが、まぁ大抵はそんな上手くいきません。
仮に実力と経験を持ってて、人脈やコネを使いこなせる人でも、今後中国でビジネスする際は気をつけてほしいなぁと思うことがあります。
私は今でもこんな言葉聞こえてきたら気をつけるようにしてます。話半分くらいに聞いといて、ホンマやったらラッキーくらいがちょうどええと思います。
「俺の知り合いが、どこどこの会社の誰々やからすぐ繋げるで」
「中国の公安と繋がってるから大丈夫」(大体あかんやつw)
「普通やったら仕入れできひんけど、特別なルートあるで(税関に友達おる)」
「そんな手続き必要ないで、親戚が地元の有力者やからすぐ通してくれる」
人脈とコネは使っても、ルールはきっちり守る
私もよく目の当たりにしましたが、「外国に来て気持ちがデカなってる日本人」が非常に多かったですね。中国やからと言って許されることなんてないです。
中国には中国の法律やルールがあって守らなあかんし、商習慣や文化も違うんやから、飛び級意識的なもんは自分の中から排除するべきやと個人的には思います。
(中国人だからこそ許されるというか、上手にできてることも一部あります)
失敗して学ぶことも多いですが、
失敗する必要もないことは失敗せん方がいいですよね。
10年前に自分に言い聞かせてやりたいですw
価値ある失敗と無駄な失敗はちゃうと思います。
時間と信用を失う失敗は最小限に抑えるべきやし、
抑えるための努力はできるはずなんで。
それを怠るからあれですよ、
「夢ならばどれほど良かったでしょう。。。」です。
おおきに!