【記事0005】山内 コットンダブルクロス・ワンタックセミワイドパンツ(2023aw)【生地0004】
4生地目は、パンツ。
山内のコットンダブルクロス・ワンタックセミワイドパンツ。
2023年2月に中目黒で
『2023AW展示受注会』が行われたので、
当然の如く参戦。
そこで注文したパンツ。
山内では、セレクトショップのバイヤー向け展示受注会の後に一般向けの展示受注会が行われている。
もちろん、僕はバイヤーではないので一般向けの方。
展示受注会の開催にあたり、山内のホームページ上でコレクションラインの一覧が閲覧できるようになっており、あらかじめ愛しの子に狙いを定められるよう配慮がされている。
だが、僕はコレクションラインの一覧を見ない。
服を
生地を
加工を
縫製を
目で見て、
指で触って、
着て、
履いて、
タイムパフォーマンス度外視の
はじめましてインスピレーション攻撃を繰り出す。
山内のホームページには、それぞれのアイテムがどういった素材で、どういう想いで作られたのかが詳細に書かれている。
しかしながら、文字で見るのと言葉で聞くのとでは雲泥の差がある。
本当に驚きの服に出会った時の“リアクション”があるのだ。
そういう“リアクションを引き出された時”の感覚は、日常では得難い驚きと喜びと快感に満ち溢れたものである。
同時に、服に対する探究心が湧き、たくさんの質問をぶつけたくなるのだ。
あらかじめ商品説明を読み、理解して質問する。
この流れでは生まれない、純なる探究の時間が訪れるのだ。
これだからやめられない。
はじめましてインスピレーション攻撃。
しかし、この攻撃には注意すべき点がある。
それは、時間がかかるのだ。
中には、ファーストタッチでは理解不能な服もあるのだから、服を前に沈黙をすることだってある。
結局、理解ができなくて山内のスタッフさんの説明が欲しくなってしまう。
そうなってくると、数時間では収まらない。
結局、6時間くらいいたこともある。
そのうち1時間は近況報告や積もり積もった話をしてたりするのだが。
と、展示受注会の様子を書いたが、
参戦にあたっては奥さんの協力のもと、一人で行かせてもらっている。
奥さんには感謝してもしきれない。
であるからして、わたくし佐々木は、
奥さんの推し活にも全力で協力をしていく所存である。
話をパンツに戻そう。
僕が買う山内のパンツはスリムなものが多い。
理由は、スリムな方がスタイルが良く見えるのと、ビジネスシーンとの親和性が高いと思っているからだ。
そんな僕に、「山内のパンツなら、ワイドでもスタイル良く見せてくれるんじゃないか。挑戦してみようかな。」と、あたらしい世界に踏み出すきっかけをくれた思い出深い一着。
そんな僕の概念を変えたパンツを紹介しよう。
まず、正面から。
ヒップと腿にゆとりがあり、裾に向かってカーブを作りながらすぼまっていくテーパードシルエット。
ちょいと斜めから。
後ろから。
フロントタック。
をつまむ。
前ポケットをちらり。
目線をポケットの上に進めていくと、生地がベルトループと同じように腰の内側に流し込まれている。
こういう立体的な構造にグッとくる。
お尻のポケット。チラリ。
ワイドパンツの良さはヒップのゆとり。
小銭で厚くなった財布も難なく入る。
生地に近づく。
ガシッとした和紙のような風合い。
スマホマイクロスコープで接近。
ところどころ吹き出した繊維が和紙のような風合いを醸す。
更なる近接戦闘。
吹き出した繊維で少し見えづらいが、かなりギュンギュンの高密度で織られているのが分かると思う。
これだけガシッとコットンを織るのは、静岡県の「カネタ織物」さん以外に知らない。
今回、このセミワイドパンツは素材違いのウールでも展開されていたが、子供と遊ぶと汚れるし、汚れれば洗いたくなる。
そうなってくると、洗える素材である方が良い。
これまで何度汚し、何度洗って、何度乾燥機にかけたか。
乾燥機から帰ってきた友をハンガーにかけ、スチームアイロンでシワを取るのが楽しい。
そして、いくらスチームアイロンをかけようと和紙のような風合いは全く損なわれない。
不恰好な折りジワだけがとれる。
これって凄いことなのではないかと思う。
履いただけ洗い、洗っただけ乾燥機にかける。
その過程を経るごとに表情を変えていく。
時を共にする服というのは心地よいものである。
つづいて、品質タグ。
・・・。
・・・乾燥機ダメなんだよね。
品質タグの裏
縫製責任者は、「河南 葉子」さん。
河南 葉子さん、素敵なパンツをありがとうございます。
最後は、履く。
丈は短め。
ブーツが映える丈感。
後ろから。
斜め後ろから。
横も。
ハイウエストで履けるので、足長さん効果もある。
これはInstagramを見てもらうと分かりやすい(露骨な誘導)。
履いてるページ、最後に載せてます。(更なる誘導)。
日本の技術はやはり、素晴らしい。
でも、飛び抜けた技術を持つ人が、一般では名無しだなんてあんまりだ。
なんとかしたいなあ。なんて思う今日この頃。
今回、紹介したパンツは、Instagram投稿No.0001。
最後まで読んでくださりありがとうございました。