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商標の無料出願サービスの開発と廃止

はじめに

こんにちは、商標登録サービス Toreru の宮崎です。
今回は、商標の無料出願サービスについて、その開発背景や終了の理由についてお話しします。

商標の無料出願サービスとは?

商標出願の手数料を無料にする、というこのサービスは国内で初めての試みでした。具体的には2022年の9月から翌年1月まで、このサービスを展開しておりました。AIによる簡易調査が行われ、似たような商標が存在しないかを事前に確認できる点が特長です。この期間中に、500件以上もの出願がありました。

商標の無料出願サービスの目的

日本では商標出願を自分で行っているユーザーが全体の約30〜40%を占めています。
その多くが紙での出願であり、指定商品の選び方など基本的なミスから拒絶されるケースも少なくありません。このような課題を解決するために、この無料出願サービスを開始しました。

商標の本人出願割合

(出典:特許行政年次報告書 2021 年版

商標登録ができないおもな理由

(出典:特許庁「商標審査官が教えます 商標出願ってどうやるの?~これでわたしたちも商標登録!~」)

無料出願サービスの実績と課題

サービスを始めてみて気がついたのは、本来ならば専門の代理人を通すべきケースが多かったということです。さらに、有料で相談するレベルの質問も多く寄せられました。(例えば、どのような区分が最適かなど)
これらの理由から、残念ながら無料サービスを終了することを決めました。

無料出願サービスからの学び

このサービスで学んだことは、無料で出願するニーズは確かに存在するが、自分で出願すべきケースは意外と少ないということです。
より専門的な弁理士の活用が望ましいと感じています。

今後について

商標の無料出願のサービスは終了しましたが、これと似たようなサービスが、シンガポールの知的財産庁ではすでにアプリとしてあります。

シンガポール知的財産庁(IPOS)の世界初の商標出願用携帯アプリ「IPOS GO」

そのため、日本の特許庁も同じようにウェブやアプリで商標出願できるサービスを始めることは間違いありません。
その場合は、書類作成の価値は減少する代わりに、商標に関するコンサルティングサービスのニーズが高まると予想されます。

今回は、残念ながら無料出願サービスを終了してしまいましたが、これからも様々なサービスにチャレンジしていきます。
最後までお読みいただきありがとうございました!

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