宮崎 超史

Toreru という商標登録サービスの代表をしています。 AI×知財の領域でサービスを…

宮崎 超史

Toreru という商標登録サービスの代表をしています。 AI×知財の領域でサービスを開発しています。 改善することや新しいもの好きです。 会社で試してみたことや、新しい発見を紹介しています。

最近の記事

特許明細書を生成AIで書きました

はじめにこんにちは Toreru の宮崎です。 現在、生成AI(ChatGPT)で特許明細書を作成する試みをしています。 その実験結果をご紹介します。 お題:傘を持たせたドローン今回のお題は、傘を持たせたドローンで、ドローンの天板にアタッチメントがついており、傘が取り外しができるような発明です。 上記の画像も生成AIで作りました。 生成AIで書いた特許明細書全文図面は人間が作りました。請求項はAIの出力をもとに人間が修正しました。 それらをもとに明細書は全てAIが作成して

    • 生成AIを取り入れた反響

      はじめにこんにちは、Toreru の宮崎です。今回の記事では、生成AIを業務に取り入れた反響についてお話します。 2023年1月頃から、生成AI、特にChatGPTの研究を始めました。半年ほど研究する中で、商標調査の事前ヒアリングに生成AIが使えるのは?と思い、2024年1月から導入しました。 導入前には、AIがちゃんと機能してくれるか心配でした。具体的には、的を射ていない発言や、会話の内容を理解していないなど悪い体験を提供するのではないかという不安がありました。 社内から

      • Toreru 調査(商標調査)サービスが無料になりました

        はじめに こんにちは、Toreruの宮崎です。 この記事では、商標登録サービスの料金体系の変更と生成AIの活用についてご紹介します。 料金体系の変更 商標登録サービスは、これまでは、商標調査に13,000円(税抜)、商標出願に13,000円/区分(税抜)かかっていました。 しかし、今後は商標調査が無料となり、出願は18,000円/区分(税抜)に変更されます。 この新しい料金体系により、商標調査を気軽に依頼できるようになりました。 サービスの変更 以前は調査の際に、弁

        • 2024年の目標「生成AIを実装する」

          はじめにこんにちは、商標登録サービス Toreru の宮崎です。今回の記事では、2023年を振り返りつつ、2024年の目標についてお話します。 2023年の振り返り今年は主に以下の3つを取り組みました。 無料出願の廃止: 無料出願サービスを2022年にリリースしました。残念ながらAIによる完全自動の限界を感じ、無料出願サービスを廃止しました。弁理士の専門的アドバイスの重要性を改めて実感しました。 Toreru 商標売買 リリース: 商標権の売買プラットフォームを2023

        特許明細書を生成AIで書きました

          リリースから約1ヶ月が経った商標売買の状況

          はじめにこんにちは、商標登録サービス Toreru の宮崎です。11月1日に「Toreru 商標売買」をリリースしました。この記事では、そのリリースから約1ヶ月が経過した現在の様子をお伝えします。 商標権の出品状況についてリリース以来、44件の商標権が Toreru 商標売買 を通じて出品されました。(2023年12月4日現在)。 この数字が市場にとってどのような意味を持つのかは、まだ評価し切れませんが、思ったよりサービスに関心を持っていただいているなと感じます。 商標

          リリースから約1ヶ月が経った商標売買の状況

          プロンプトエンジニアリングを学んでみた

          はじめにこんにちは、商標登録サービス Toreru の宮崎です。 最近、仕事でChatGPTをよく使うようになりました。これをきっかけに、プロンプトエンジニアリングについて学んでみようと思い、「Prompt Engineering Guide」というサイトを利用してみました。この記事では、その情報について共有します。 プロンプトエンジニアリングって何?ChatGPTのようなAIに命令するための文章をプロンプトと言います。このプロンプトを上手く作ることが、プロンプトエンジニア

          プロンプトエンジニアリングを学んでみた

          AIの進化により、弁理士のアイデンティティが脅かされるかも問題

          はじめにこんにちは、商標登録サービス Toreru の宮崎です。 今日は、AIの進化により、弁理士のアイデンティティが脅かされるかも問題についてお話します。 AIの進化により、変わるもの・変わらないもの変わるもの AIの進化により、特許明細書、特許調査、意見書作成、商標調査など主要な権利化業務は効率化されます。 また、スピードだけではなく、一部のタスクでは人間の質を上回る可能性があります。 そうした中では、弁理士の仕事は作成業務ではなく、AIのアウトプットのチェック業務に

          AIの進化により、弁理士のアイデンティティが脅かされるかも問題

          AIの進化により、新人弁理士が研鑽する場所がなくなるかも問題

          はじめに こんにちは、商標登録 Toreru の宮崎です。 知財業界は、AIの波が押し寄せる中で、大きな転換期を迎えています。その影響から、新人弁理士は、今後10年くらいで研鑽する場所がなるかもしれません。 今回は、この問題についてお話しします。 AIの進化の現状と予測 現在のAI技術は、大量のデータを高速で処理し、複雑な分析を行う能力を持っています。知財業界では、特に特許検索や商標検索でこの技術が利用されていますが、一般的な活用はまだ広まっていません。 しかし、今後5

          AIの進化により、新人弁理士が研鑽する場所がなくなるかも問題

          ChatGPT で特許明細書を書いて出願してみた

          はじめにこんにちは!商標登録サービス Toreru の宮崎です。今日は、ChatGPT で特許明細書を書いて出願してみましたので、その結果と感想を共有します。 なぜChatGPTで特許明細書を書こうと思ったのか特許明細書の作成は非常に手間がかかる作業です。この作業を効率化し、より質の高いものにしたいと思い、ChatGPTを利用することにしました。 この社長ブログもChatGPTを活用して書いており、その経験も生かせると感じました。 ChatGPTで特許明細書を書いた結果作

          ChatGPT で特許明細書を書いて出願してみた

          Toreru 商標売買 をリリースしました!

          はじめにこんにちは、商標登録サービス Toreru の宮崎です。今日はとても嬉しいお知らせがあります! それは、「Toreru 商標売買」をリリースしたことです!(プレスリリース) この新サービスの特徴や背景、展望などを詳しくご紹介します。 Toreru 商標売買とは?Toreru 商標売買 は、オンライン上で安心して商標の売買ができる新しいサービスです。確かに、日本国内にも商標売買のサービスはいくつかありますが、まだまだ盛り上がっている状況とは言えません。 Toreru

          Toreru 商標売買 をリリースしました!

          商標の無料出願サービスの開発と廃止

          はじめにこんにちは、商標登録サービス Toreru の宮崎です。 今回は、商標の無料出願サービスについて、その開発背景や終了の理由についてお話しします。 商標の無料出願サービスとは?商標出願の手数料を無料にする、というこのサービスは国内で初めての試みでした。具体的には2022年の9月から翌年1月まで、このサービスを展開しておりました。AIによる簡易調査が行われ、似たような商標が存在しないかを事前に確認できる点が特長です。この期間中に、500件以上もの出願がありました。 商

          商標の無料出願サービスの開発と廃止

          Toreru 商標登録 の価格を改定します。その理由について

          はじめにみなさま、こんにちは。 商標登録サービス Toreru の宮崎です。 11月1日から、Toreru 商標登録 のサービスの料金が変わることとなりました。本日は、その理由と今後の方針についてお伝えします。価格改定の詳しい内容はこちらをご覧ください。 価格改定の理由Toreru 商標登録 は、2014年10月からサービスを開始し、はじめて価格を改定します。 サービス開始より多くのお客様にご愛用いただきました。価格改定の理由は主に下記の2つです。 サービス価値の向上

          Toreru 商標登録 の価格を改定します。その理由について

          「AI vs 弁理士」からAIと弁理士のこれからの協業体制を考える

          はじめにこんにちは、商標登録サービス Toreru の宮崎です。 先日、Toreru Media で「AI vs 弁理士」第二弾の記事が公開されました。知財相談の対決で、弁理士が2勝、AIが1勝という結果が出ました。(ちなみに、第一弾のイベントはこちら) この記事では、「AI vs 弁理士」からわかってきたAIと弁理士が今後どう協力していくべきかの話をしたいと思います。 AIと弁理士は協業体制が基本になるAIが得意なのは、大量のデータを素早く解析、処理すること。一方で、人間

          「AI vs 弁理士」からAIと弁理士のこれからの協業体制を考える

          特許庁の本気…申請手続のデジタル化によって何が変わるのか

          はじめにこんにちは、商標登録サービス Toreru の宮崎です。 今日は、特許庁の申請手続きと発送手続のデジタル化についてお話します。 特許庁の説明によると、「現在電子申請ができない全ての申請書類について、原則として電子申請が可能となります」ということなのですが、全ての書類に一気に対応したことはすごいですよね。 この記事では、特許庁のデジタル化の詳細と、それが企業にどのような影響を与えるのかについて解説します。 特許庁のデジタル化の内容概要 これまで紙書類が必要だった委

          特許庁の本気…申請手続のデジタル化によって何が変わるのか

          社長業は不安業:希望を食べて生きている

          はじめにこんにちは、商標登録サービス Toreru の宮崎です。今回は「社長業は不安業」というテーマで僕の体験も含めてお話しします。 社長の自殺率社長の自殺率は従業員と比べて6.9倍も高いという統計結果があります。 社長になるということは、夢に向かうと同時に不安を抱える方向性に向かうことでもあります。多くの人が社長になるとき、そのような不安を抱えるリスクを高めるとは思っていないでしょう。大体の人は、夢に向かってキラキラしているはずです。 社長が不安を感じる理由社長が感じ

          社長業は不安業:希望を食べて生きている

          特許事務所のブランディングを考える

          はじめにこんにちは、商標登録サービス Toreru の宮崎です。 特許事務所がブランディングについて考える機会は少ないかもしれません。Googleで「特許事務所 ブランディング」と検索しても、特許事務所自体がどうブランディングすればいいのかについてはほとんど情報が出てきません。一方で、「特許事務所が貴社のブランディングをお手伝いします」という情報は盛りだくさんです。 このギャップが示すように、特許事務所にとってのブランディングは、知財サービスを売るための誰かのものであって、

          特許事務所のブランディングを考える