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知財業界の3つの課題とその解決方法

はじめに

みなさま、こんにちは。Toreru の宮崎です。今日は、僕が感じている知財業界の課題とその解決方法についてお話したいと思います。

Twitter でも色々コメントいただきました。

課題感1:権利化の業務が忙しい

まず一つ目の課題は、「権利化の業務が忙しい」というものです。この問題を起こしている原因は、大きく分けて以下の2点あります。

原因と解決策

(1) 「権利化が知財の仕事である」との認識がある
現状の多くの人がこの認識を持っていますが、これを「経営に役立つことが知財の仕事である」という認識に変えていくことが必要と感じます。(ちなみに、僕もまだまだ意識を変えられていません。)
(2) オペレーションに時間がかかる
これは人力作業が多いことが主な原因です。繰り返し作業やアナログ作業など、手間がかかる作業が多く存在します。これに対する解決策として、システムを作り効率化することが有効です。

課題を解決するとどうなるか

これらの課題を解決することで、権利侵害の監視や知財の創出部門との連携など、より重要な業務に時間を割くことが可能となります。その結果、知財をより経営に役立つ形に進化させることができます。

課題感2:権利行使のハードルが高い

次に、二つ目の課題は「権利行使のハードルが高い」という問題です。こちらの課題も原因と解決策を見ていきましょう。

原因と解決策

(1)費用と時間がかかって割に合わない
この問題を解決するためには、プラットフォーマーを活用することが有効です。例えば、Amazon ブランド登録のように、小資本の個人でも積極的に商標登録を行っている事例があります。これは、費用対効果がとても高いと認識されているからです。ただし、この解決策はかなり限定的です。
参考までに、日経新聞でこの点についてコメントしました。
記事:商標「Amazon効果」で登録増 法律とのズレに懸念も
また、権利侵害の監視を自動化することでも一部解決することができます。まだシステムが追いついていませんが、将来的には実現されると思います。
(2)損害賠償額が低いので割に合わない
この課題を解決するためには、法律を変更して損賠賠償額を上げることが理想的ですが、実際には難しいですよね。また、損害賠償額が高すぎるとパテントトロールが発生する可能性もあります。現実的な解決策としては、差止めを活用することになるでしょう。

課題を解決するとどうなるか

これらの課題を解決することで、知財権の価値が上がり、差別化した経営が可能となります。

課題感3:知財の創出部門との連携が取りにくい

最後に、三つ目の課題は「知財の創出部門との連携が取りにくい」という問題です。

原因と解決策

(1)専門知識が異なるため擦り合わせが難しい
この課題に対しては、知財の担当者側が積極的に啓蒙することが必要です。各部門が知財を学ぶことはとてもハードルが高いため、知財側から寄り添っていくことが大事だと思います。また、各部門のインセンティブを理解し、それに合った事例をもとに知財知識を啓蒙していくことが有効です。
(2)リアルタイムな情報共有が難しい
知財の創出部門でもすぐに、自社の権利にアクセスできるシステムを作ることが解決策となります。

課題を解決するとどうなるか

これらの課題を解決することで、知財部門が知財の創出にも貢献でき、もっと良い発明やブランドを生み出せる可能性が出てきます。それにより、経営に直接貢献できる可能性があります。

最後に

以上が僕が感じている知財業界の3つの課題とその解決方法です。これらの課題に取り組むことで、知財が経営により貢献できるようになると思います。
ありがとうございました!

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