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板谷波山の陶芸


 
今年で生誕150年を迎えた板谷波山展に行きました。

この方は、茨城県で生まれ、石川県や、東京都で過ごした芸術家ということで、私の人生と少し重なるところがあるのと、独特の作風に興味があったので、展示に伺うのを楽しみにしていました。

作品には、19世紀から20世紀初頭にヨーロッパで流行したアールヌーボーのデザインが取り込まれ、淡い色調とともに、ベールのかかったような幻想的な雰囲気もあわせて、すてきなものばかりでした。この雰囲気を作ったのは、自身で開発した葆光釉(ほこうゆう)と呼ばれるうわぐすりなのだそう。

陶芸家として、初の文化勲章受章者であり、その後、人間国宝にも推薦されるも、伝統文化の継承者ではなく、芸術家であることを理由に辞退をしたとのこと。今回の展示をとおして、この方の作り出す独自の世界観や、自身の在り方にこだわったところにも興味がわき、また、作品を見ることが楽しみになりました。

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