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NHK スイッチインタビュー達人達

NHK スイッチインタビュー達人達
千住博(日本画家)✖️ 佐藤勝彦(宇宙物理学者)

週末、録画していたこちらをみました。
収録場所が、昨年訪れた、多摩六都科学館と、ぜひ行きたいと思っている、軽井沢千住博美術館という嬉しい組み合わせ。

https://www.nhk.jp/p/switch-int/ts/MPZZ23W13W/episode/te/2NP3NLW272/

内容は、この世界は、美しい方程式で成り立っているようだとし、宇宙の始まりを探り続ける佐藤さんと、藍銅鉱(らんどうこう)という天然石から作られる岩絵具に魅せられて日本画家を志した千住さん、それぞれによる、感性についてでした。

千住さんは、藍銅鉱の石から、自身の身近に宇宙の神秘を感じ、かたや佐藤さんは、その話から、自身の専門である重力について説きました。

印象に残った一つは、千住さんは、芸術とは、時間と空間から成る宇宙をどう捉えていくかとしており、代表作である滝の絵を描くきっかけも、滝の流れに、水だけでなく時間も見出し、そこに感じた世界観(宇宙)を紙に落とす工夫を重ねたが上手くゆかず、たどり着いたのは、画面を立てて、上から下に向かって絵具を流す手法であったこと、そして、それを聞いた佐藤さんは、「千住さんの作品は、重力を使って自然に作ってもらったもの」と表現していたことでした。

また、「美」について、千住さんは、その文字は、羊が大きいことが語源であり、その羊によって食べ、ミルクを飲み、皮をまとえることは、つまり生きることを意味する、そして、美味しいという文字にも美が用いられていると紹介していました。それに対して、佐藤さんは、美しさは、自分にとっての心地よさであり、美の心とは、生物の始まった頃から遺伝子に仕組まれたもの(本能)なのではと話されました。

最後は、それぞれが、人の感性や感覚が大切さを伝えていました。
私は、そのことにうなずきつつ、お二人が、ご自身の分野に対して、知ることに限界無しと、さらなる好奇心と謙虚さを併せ持つ姿にも魅力を感じました。

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