割れた茶碗を金継ぎする〜研ぎと削りと〜
前回の怒涛のくっ付け作業から、一転して今度は怒涛の地味作業です。
今回の見るべき点はカッターの使い方と水研ぎの時のサンドペーパーの取り扱いです。それ以外は工程だけさらっと確認してもらえれば十分かと思います。
今回のハイライトとなってる耐水ペーパーとサンドペーパーはそれぞれ#800と#240を使っています。私の好き好きペーパーです。耐水ペーパーはだいたい200刻み、カラ研ぎペーパーは80刻みで号数がふられています。専門家ではないので詳しくは解説できませんが、数字は決まった面積当たりの砂の数を表してるらしくて、数字が大きくなるほど目が細かくなります。この辺りはググってみてください。
動画で私は#800を使いましたが、#600や#1000でも別に大した差はないです。差はなくはないけど、事件が起こるほどの違いではありません。ところが、サンドペーパーを繊細に使いこなしてくると#800より細かく#1000より粗いのが欲しいとか言い出すんですね(誰が?)。その場合は使い古しの#800とかボロボロの#600なんてものが解決のカギになります。だから、サンドペーパーは簡単には捨てずにタッパーなどに集めて、いつまでもしつこく使うのが良いのではないかと思います。というか、私はそうしています。捨てる理由がない。
もっというと、メーカーごとに同じ#800でもちょっと感触が違って、本当は決まったメーカーに拘って使いたいところなんですが、そうするとサンドペーパーの購入がちょっとしためんどくさい作業になってしまうんですね。在宅で一人コツコツやる仕事の最大の敵は「めんどくささ」です。面倒くさいぐらいだったらメーカーには拘らず、近所のホームセンターで買える物を使った方がいいし、どの道小さな違いなら近くで買えるサンドペーパーに身体を慣らした方が早いです。人間は偉大です。
「面倒」とか「難しい」はできるだけ排除して、簡単快適にできる方法を模索することはとても重要です。ただでさえ難しい作業なんだしね。余計な手間はしないでおきましょう。
京都の金継ぎ教室 まさこの漆
http://urushi.ojaru.jp/
毎週金曜に動画とテキスト同時に更新
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