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マスク依存症だった頃の話

僕は高校生の頃、マスク依存症だった。高校3年間でマスクをつけずに学校に行った日は合計で30日もないと思う。
もともとは入学後、花粉症のせいでマスクをつけての登校が続いていた。それからマスクをつけるのがルーティーンになり、季節が夏になってからもつけ続けていた。1度ルーティーンになってしまうとなかなかやめることはできない。

マスクをつけることで得られるメリットは花粉症対策以外にもあった。まずは普通に風邪予防になる。受験も部活もある高校生にとっては風邪は非常に厄介だった。そのリスクを少しは下げることができる。
そして、それに付随することだが、口の中の乾燥を防げるメリットもあった。口呼吸をすることが多く、人より口の中や喉の乾燥が激しかったので、マスクにより口に蓋をすることで乾燥を防ぐというのは効果的だった。

そして、これがマスク依存症に繋がる最大の原因となった理由であるが、マスクをつけることで安心感を得られた。マスクによって安心感を得るということに共感できる人はマスク依存症だったか、なりうる可能性が高い。今マスク依存症の人もそうだろう。
マスクをすることで安心感が得られる。顔の半分が隠れることで人から見られているという不安感が減少する。自意識過剰なところもあるが人からの視線を意識してしまってマスクをつけ続けているという人も多いと思う。口呼吸をする人なんかは特に、ずっと開いている口を見られたくなくてマスクで隠したりする。あとは口元にコンプレックスを抱えていたりする人もそうだろう。

純粋に毎日つけているものがそこにあるという安心感も得られる。何日もマスクをつけていると鬱陶しいと思う人もいれば、逆にあるのが当たり前になってきてないとなんかもぞもぞするという人もいる。同じアクセサリーを同じところに毎日つけている人なんかもこのような心理が働いていると思う。

僕がマスク依存症になった理由はだいたい以上の通りである。
高校を卒業し大学に入ってからも何日かはマスクをつけて通っていたけど、これを機に依存症を脱しようと意識してマスクをつけないようにした。
マスクには当然メリットも多いがデメリットもある。まずお金の問題。毎日つけているとそれなりにお金がかかってしまう。そして、マスクがあることによりコミュニケーションがうまくいかないことがある。口元が見えないというのはコミュニケーションをとるときには致命的なデメリットになる。他にもいろんな問題もあって毎日マスクをつけることはやめた。ただ、寝る時には今でもマスクをつけて寝ている。寝る時のマスクは慣れてしまえばメリットの方が大きい。

今年に入り、マスクをつける機会が増えたと思う。マスクをつけないといけない風潮がいつまで続くかは分からないが、望まないマスク依存症の人が出てこないことを願う。

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