『Invincible Shield / Judas Priest』 リスニング・パーティ・レポート的レビュー

1.Panic Attack
シンセっぽいイントロからのギターが意外と盛り上がりに欠ける…と思ってたら、歌が入ると一安心。昔との比較はさておき、全開なロブの歌が炸裂しまくり！

ギター・ソロ、スウィープ多過ぎやろ。エンドのソロの方が好印象やけど、何でもかんでもディミニッシュな感じはあまりいただけない。

2.The Serpent And The King
ロブ、飛ばすな！カッコいい！

全体的に、もうちょっと抑揚ある音作りというかミックスに出来たのでは？という気はする。ベースが小さい？ギターが張り付いた感じになるのは仕方ないとして、ドラム・フィル、特にタムがピンと来ない音になってる。

3.Invincible Shield
タイトル曲もアップ・テンポ。攻める姿勢は好印象です。

ソロはツインのハモり。これ、１人で弾いてるんかね？元々、ギター・ソロに燃えるタイプのバンドではなかったので、流れを崩さない世界観であれば問題ないんやけど。エンディングまでハモりまくり、がテーマなのか。

4.Devil In Disguise
ミドル・テンポでもダレる印象が全くないのは曲が作り込まれているから、なのかな。歌だけじゃなく、それぞれのパートが良い。音の隙間があるアレンジだからなのか？やけど、この曲のドラム・フィル、タムの音色はイイ感じなのに。速い曲もこういうニュアンスにして欲しい。

凝れば良いって単純な話ちゃうけど、この曲は最後まで皆んな凄い頑張ってる！

5.Gates Of Hell
イントロからAメロに掛けての、ちょっとしたリズム面の工夫が良いフックになってる。サビで鳴ってるのはシンセかな？

このソロは上手くまとまってて良いね。

6.Crown Of Horns
イントロのギター、ちょっと不思議なニュアンス。エフェクトではなく弾き方であんな風になるのか？

クリーンのギターが出て来たりで、ここに来て、ようやくちょっとクール・ダウンか。だからといって、決して退屈な印象にはならないように、ちゃんと細部まで作り込まれているのが素晴らしい。

7.As God Is My Witness
再びハイ・テンション！曲、コード進行が安易な方向に行かないのが良いなー。アレンジも含めて、凄く作り込まれてるのが伝わてって来る。

8.Trial By Fire
３拍子系。リリース前にMVで見てたか。これは３拍子数えてないとメロディが迷子になりそう。特に最初のAメロ。

9.Escape From Reality
これも若干のクール・ダウン系。ここまで徹底した作風なら、Aメロの３小節目でメジャーに行かない方が良いのでは？と感じた。

Dメロ、ギターの隙間が凄く際立っててカッコいい。この曲に限らんけど、こういう無音の部分は波形編集で後から切ってるんかな？

10.Sons Of Thunder
ダジャレみたいなタイトルやん。

特にソロ以外の部分、イントロのフレーズとかこの曲やと歌に絡むオブリとか、ギターがかなり健闘してるんかな。

11.Giants In The Sky
リフでいきなりベースのフレーズがちゃんと聴こえるようになった気がするけど、気のせい？歌が入ってからもベースの主張強め。

最後まで攻めの姿勢を崩さない作風で…とか思ってたら、いきなりのアコギ・ソロか。最後の曲やし、これはこれでアリ？ダレる感じでもなかったし。

最後のロング・トーン・シャウト、素晴らしい！
このアルバムの最後に相応しい熱唱！

一気に駆け抜けた11曲。前作『Firepower』もハイ・テンションな作風やったけど、あれからもう６年も経つのか。新入りと思ってたリッチー・フォークナーも15年近くバンドにいれば、そりゃ「バンドの一員」よね。正直、最初の頃は「んー…」と思わんくもなかったけど、良いフレーズも多かったと思うし、単純にカッコ良かった。

『Firepower』は似たような曲がわりとあった記憶やけど、今回は曲作りに凄く工夫が凝らされてて、それらの仕掛けが尽くハマってる感じで素晴らしい。

激しかったらエラいわけでも何でもないけど、古希を過ぎて尚、こんなアルバムを作ってしまうパワーにはただただ脱帽するしかない。

いつも通り通常盤を買ったけど、ここまでのクオリティやとボーナス・トラックも気になるな。