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『Actor / 緑黄色社会』リスニング・パーティ・レポート的レビュー

1.Actor
アルバムのイントロ的な小曲。僕はこういうのナシでガーッ!と始まるアルバムの方が好きです。

2.キャラクター
歌い方、ちょっと変わった?
ワウ、コード・カッティング、単音カッティングと、いきなりギターが活躍。前作の比べて、ギター・サウンドも凄く良くなってる印象。

3.merry-go-round
ピアノ・メインでここまでの音像に出来るのか。リズムの音色の影響もありそうやけど、コード系楽器はほぼピアノで成り立ってる。ギターの主張はあまり強くない。最後サビは転調してるのか?!要チェック。

※Key=B のトニック・マイナー=G#mに対するドミナント=D#で伸ばした後、C#/D#を半音ずつ下降して行き、落ち着いた先はB♭maj7…に聴こえた。深読みしたら理論的解釈も出来るのかも?やけど、僕は上記のように感じた。つまり、わりと適当に感じる ← だから良いとか、良くないとか、そういう他意は全くありません。念の為_φ(・_・)

4.これからのこと、それからのこと
IV-V-IVm-I の進行がありきたりに聴こえないのはメロディ作りが秀逸だからか?サビはよくあるパターンに感じるけど、イントロ、Aメロはありきたりには聴こえない。

サビのキャッチーさは素晴らしい!絶対的に歌が良い、というのはあるけど、メロディが良いなー。テンション上がるし、マイナー・キーにも関わらず、凄くウキウキする。

※イントロ、Key=G♭上でのIV-V-VIm=C♭-D♭-E♭mに、それぞれテンションが乗ってC♭add9 - D♭7(13) - E♭m7(11) になってた。歌メロはわりとコード・トーンに収まってる感じ。

5.安心してね
これも「また出た」とは感じないIV-V-VImな進行。メロディがコード・トーンを外してるのか?要チェック。

※思いっ切りコード・トーンなメロディでした。。。

6.LITMUS
これはドラマの主題歌で聴いてたけど、凄く良い曲。始まってすぐに歌に引き込まれる。サビが2段階な構成になってるのも良い。アコギはストロークよりもアルペジオの方が良くない?

1サビ、2サビのコード進行が違うことから、アレンジ段階で結構、メロディも含めて色々変わってるのかも?とか想像して聴くのは楽しい。

※サビの進行
Key=G
| C6 | Bm7・Em | C・B | Em・Dm7・G7 | C6 | Bm7・B♭m | Am7・C | Cm/D |
| C・D | Em | F#m7(-5)・B | Em・E♭m7・Dm7・G7 | C・D | B/D#・Em | Am7・Cm/D | G ||

1小節目、3〜4拍目が「V/IV」、ここでいう「D/C」に行ってるように感じるのに行ってないのは、この小節の最初から「D」な雰囲気を醸し出してる「C6」やしか!

6小節目で「Em」に解決しないまま半音下降でAm7に繋がるのも地味に驚いた。

7.すっとずっとずっと
落としサビのピアノのキレ、凄いな!アウトロも凄い!こういうストレートな16ノリの曲って、前作まであんまりなかった?

8.揺れる
イントロのエレピ、良い!鍵盤とギターの定位が今までの曲と変わってるのは何でやろ?こういう、いわゆるシングル向けっぽい曲じゃなくてもしっかり聴かせるのは良いなー。前作にも中盤でこういう流れがあったけど、若干テンション下がりつつも、決してダレてるわけではないのが凄い。

9.たとえたとえ
サビのメロディ、コードの進行が「LITMUS」と同じようなアイデアやけど、こっちはやや無理矢理感が。全体的にはキャッチーでエエ曲やけど。大サビのコード進行で「?」と感じる所があったけど、ベース・ラインの影響なのか否か。

※サビの進行
Key=E
| A・B/A | G#m7・C# | F#m・B | E7/D・B♭dim |
| A・B | G#/B#・C#m7 | F#m・Am | D#m・G# ||

↑って感じか。単純なドミナント・モーションの読み換え、と解釈_φ(・_・)

大サビの「?」な箇所は、折返しで「V-III」とトニック・マイナーに展開すると見せ掛ける場面で、ベースだけが「V」のままのフレーズ弾いてるように感じた。意図的なのかどうかは分からない。

10.アラモードにワルツ
3拍子(そのまま)。これもややテンション下げ目というかほっこり系やけど、地味に良い曲。

11.結証
結証って単語、ないよね?
歌詞は1回聴くだけでは理解出来ひんけど、ちょっと「読み返してみようかな」と思わせられる。

12.S.T.U.D
1stの「アリス」みたいなガチャガチャ感。久々の男性ヴォーカル。歪みの音聴いてると、ピッキングは強そう。これくらいギターのバランスがデカいと、そういう所まで想像出来る。

13.Landscape
Aメロの歌の処理(ショート・ディレイ?)は今までなかった気がする。今まで終始、ドライな音像やったから。実際、サビのヴォーカル・ピック・アップの部分はディレイ掛かってない。2Aのエコーは仕掛けやけど、極普通のアレンジの部分では今まで聴いたことなかった音像に感じた。

14.スクリーンと横顔
この曲のピアノとアコギ・ストロークのバランスはまずまず、かな。

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ノリにノッてる感じは凄く伝わって来るし、全体のクオリティの高さに関しては疑う余地もないけど、前作のような個人的キラー・チューン(「Shout Baby」「幸せ」「冬の朝」)に敵う曲はないかな?というのが正直なところ。その印象は何回か聴いてると変わってくる可能性アリやけど。

第一印象は「エラいギターが頑張ってる?」やったけど、改めて落ち着いて通して聴くと、ピアノの活躍が今まで以上だった気がする。だからといって「しっとりした」とか「落ち着いてる」という印象は全くなく、勢い感じる仕上がりになってるのは素晴らしい。

…っていうか、チラッと調べたら、アルバム未収録のカップリング曲も多いのね。EPもチェックしなアカンのかー。

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