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投球障害肩・肘予防トレーニング

投手は肩を痛めると難しい

 メジャーリーグ(MLB)にドラフトされる選手は、肩の腱板、関節唇(SLAP)損傷あるいは壊死組織除去など鏡視下修復術を受けていようがなかろうが入団後の成績に変わりはない。しかし腱板損傷や関節唇損傷の修復術を受けた高校生からプロ投手95名のうち59%の選手のみが術前のパフォーマンスレベルかそれ以上に復帰できたMLB投手の4人に1人は肘尺側側副靭帯損傷の再建術(通称トミージョン術)を受けているが、80%以上の選手は術前パフォーマンスレベルかそれ以上に復帰できている。日本人MLBなら大谷翔平選手、ダルビッシュ有選手、前田健太選手が例である。トミージョン術に比べると肩の鏡視下術の60%未満の復帰率は決して高くない。
 さらに鏡視下関節唇(SLAP)修復術を受けたMLB/マイナーリーグ(MiLB)投手27名のうち競技復帰できたのが48%で、術前以上のパフォーマンスレベルに復帰できた選手は2人(7.4%)のみであった。腱板損傷の鏡視下修復術の成績はさらに厳しく、38%の選手のみが術前と同じパフォーマンスレベルかそれ以上に復帰できた
 つまりプロレベルになればなるほど肩にメスを入れることは選手生命が厳しくなることかもしれない。往年の名選手の松坂大輔選手や岩隈久志選手も終盤に鏡視下術を受けたが思うように復帰できなかった。

投手の肩は適応性

 プロレベルの投手は、ほぼ多かれ少なかれ関節唇損傷が発生していて、それが痛み、違和感など症状にあらわれるか、投手独特の有益な適応性になるかは選手次第である

投球障害肩は予防ができる

 逸話ではあるが、投手の肩の強さは"Given"であると言われている。つまり生まれつきの素質である。それでも投球障害肩の予防はできる。最近やたらと球速が注目を浴びている。しかし投手の技術は球速だけでなく、制球である。日米史上初の100勝100セーブ100ホールドのトリプル100を達成した上原浩治選手の球速は140km/h前後であった。彼の業績は日本人が知っている以上にアメリカでは高く評価されている。

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