外債投資と為替リスクの考え方
外貨建ての債券に投資するには、為替リスクは付きものです。
https://note.com/masa_yama104/n/n11130ff546a9
USドル、ユーロ、豪ドル、など世界中には様々な通貨が存在します。
日本円をその通貨に交換する時の、交換する価格が為替レートです。
例えば、ドル建債券への投資であれば、1ドル=130円の時に投資したものが、円安・ドル高方向というのは、140円、150円という方向へことになります。
反面、逆に120円になってしまうというのは、円高・ドル安に進むこととなり、円ベースで考えた時の価値は下がることとなります。
単純に考えて、1万ドルを1ドル=130円で投資したものが、120円になったら、円に交換した時に120万円になってしまうので損失を被るということです。
しかし、この為替リスクはある程度回避することが出来ます。
その考え方のポイントをいくつか取り上げます。
実質金利を見ること
外国通貨を使った債券の金利は、その国の金利水準によって決まってきます。ただ、表面金利だけを見て投資するのは危険です。
金利が高いということは、一般的にはそれだけインフレ率(物価上昇率)が高いからです。インフレ率が高いということは、その国の通貨価値は、モノに比べて下落しているということです。そのような国の通貨は、他の国の通貨と比べても下落しやすい傾向になります。
そこで見るべきなのが実質金利(名目金利ーインフレ率)です。
例えば、ブラジルの長期金利は約12%ですが、インフレ率は約6%程度です。(2023年3月現在)この場合、実質金利は約6%ということになります。反面、トルコの長期金利は約12%ですが、インフレ率は約64%です。つまり、実質金利はマイナスー52%ということになります。
実際に、トルコリラ対ドルレートを見ると、下落傾向にあり、ブラジル・レアルのレートは安定した動きをしています。
この実質金利は、その時とその先どうなるかを見る必要があります。
いづれにしても非常に重要なポイントの一つです。為替レートのトレンドを見る
チャートでそのトレンドを見ることも重要です。
それぞれの通貨の短期・中期・長期のチャートを見てトレンドや今の位置を確認することも重要なポイントになります。金利による為替変動の許容度を考える
金利が高ければ、その債券に投資をして円高方向に進んでも金利分がその下落をカバーしてくれることが十分にあります。国の経常収支・政情を見る
経常収支が赤字の国の通貨は、その通貨を買う金額より、売る金額の方が多いことになるので、売られやすいと言えます。
また、政情不安の国の通貨も売られやすい傾向になります。
為替のマーケットは、動く金額も大きく相対的なものなので、正確に予想するのは難しです。
ただ、上記のポイントを考慮して通貨を見れば、今後の動きの予想確度を上げることが出来ます。
また、為替レートが円安方向に振れれば、為替差益を得ることも出来ます。
外貨建ての債券に投資する際は、これらの点に注意してみて下さいね。
金利が高い今は、チャンスがたくさんありますよ。
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