web3とAIエージェントが生み出す未来の市場と考察
2024年の11月くらいから、web3とAIエージェントの融合が注目を集めています。
代表的なweb3関連のAIエージェントとしては
Luna
AIXBT
Terminal of Truth
などが挙げられます。
AIエージェント「Terminal of Truth」は、AI研究者Andy Ayreyによって設計された大規模言語モデル（LLM）で、SNS「X」のユーザーと対話することができます。
AIエージェント「Terminal of Truth」は、GOATトークンの発行を提案し、GOATトークンは実際に発行されることになりました。
そしてGOATトークンは、1GOATあたり$0.04354で取引され、その後一気に価格が上昇し、一時は1661.6％もの価格上昇を記録しました。
結果としてGOATトークンが発行されてからわずか2週間で、時価総額は7億ドル以上になりました。
これは非常に驚きの出来事です。
世界では多くの優秀な人々が野心を抱いて企業を立ち上げていますが、時価総額が7億ドル以上にまで成長する会社はごく一部です。
しかし、AIエージェントTerminal of Truthは、自らの意思でトークンの発行を提案し、わずか2週間で時価総額7億ドル以上を叩き出しました。
このことは
AIの創造物が多大な影響力を持つ新しい時代になりつつある
ということを意味します。
私達はこの新しい世界、つまり
web3とAIエージェントが生み出す成果物とそこから生まれる新しい市場
に向き合っていく必要があります。
というわけで今回の記事では
web3とAIエージェントが生み出す未来の市場と考察
というテーマで記事を書きました。
具体的には
AIエージェント
web3とAIエージェント
予測される未来
について記載します。
web3とAIエージェントの融合はまだ新しい分野です。
まだ知らない人はこれを機会に、現在のweb3とAIエージェントについて興味を持ってくれると嬉しいです。
AIエージェント
まずはAIエージェントについて説明します。
AIエージェント（AI Agent）とは
特定の目標を達成するのに必要なタスクを自律的に作成し、計画的に各タスクを実行するAIシステム（またはソフトウェアプログラム）
のことです。
著名なITコンサルティング企業のガードナーではAIエージェントを
デジタルおよびリアルの環境で、状況を知覚し、意思決定を下し、アクションを起こし、目的を達成するためにAI技法を適用する自律的または半自律的なソフトウェア
と定義しています。
AIエージェントはチャットボットに似ていますが、チャットボットがあらかじめ定義された作業手順を自動化するのに対し、AIエージェントは、AIによって複雑なデータや状況に自律的に適応します。
つまり
定型処理以外にも対応可能なAIチャットボット
と言い換えることもできるでしょう。
AIエージェントは、人間の監視がなくとも様々な環境に適応できます。
具体的には
ポートフォリオ管理
コンテンツ作成
自動取引
などのタスクで活躍することが期待されています。
ただし、気をつけなければいけないことは
なにもせずに、企業やユーザーにとって気の利いた対応が出来るAIエージェントは、2025年時点では世の中には存在しない
ということです。
なので、AIエージェントをテストしたい企業やユーザーは、AIエージェントフレームワークを用いて、特定されたタスクに対応するAIエージェントを作成する必要があります。
この作業は現在の技術だとまだ難易度が高いことから、AIエージェントを使いこなしている企業やユーザーはほとんどいません。
つまり私達は
AIエージェントはまだまだこれからの技術
ということを理解して技術や関連サービスに投資をする必要があります。
web3とAIエージェント
上記で説明したように、AIエージェントはまだまだこれからの技術ですが、web3ではすでにAIエージェントを使ったいくつかのプロジェクトが注目を浴びています。
web3のAIエージェントは
ブロックチェーン上で自律的に動作し、価格予測や自動取引、ポートフォリオ管理など、幅広いタスクを実行することが期待されていて
暗号通貨取引の複雑さを解消する技術
として注目されています。
すでにweb3で利用されているAIエージェントには
などがあります。
Terminal of Truthは冒頭で説明したので説明を省きます。
AIXBTは
暗号通貨市場の情報解析をするAIエージェント
です
AIXBTは400人以上のKey Opinion Leaderの活動を追跡し、リアルタイムで市場トレンドを分析する機能を提供しています。
AIXBTは常に暗号通貨に関する情報を収集・分析していて、SNS「X」でその結果を一定間隔で公開することで、短期取引での暗号通貨トレーダーに支持されています。
AIXBTが追跡・分岐するKey Opinion Leaderはトップパフォーマンスの投資家なので、多くのトレーダーがトップパフォーマンスの投資家の戦略を模倣しようと、AIXBTを取引の情報源として利用しています。
実際、この手法の計測の結果、AIXBTの選択は一般市場を上回るパフォーマンスを叩きだしました。
AIXBTは
AIエージェントプラットフォームVirtualsを使って作成されています。
VirtualsはAIエージェントのトークン化・立ち上げプラットフォームで、コーディングを必要としないツールキットを用いてオンチェーンエージェントの生成が可能です。
LunaもVirtualsによって生成されています。
このようにweb3とAIエージェントの融合は次々とクリプト市場に登場していて、PDCAサイクルでどんどん改良が続けられています。
予測される未来
最後は
web3とAIエージェントから予測される未来
について考えてみます。
まず、web3とAIエージェントの関係をみていると、次世代の金融の形が見えてきます。
それは
市場予測や資産の管理はAIエージェントが行うことになる
ということです。
現在、ほとんどの投資家が新聞、本、youtube、テレビ、webなど多岐に渡るメディアから情報を仕入れて、その情報を元に投資判断をしています。
しかし、AIエージェントが導入された世界では、AIエージェントがwebメディアやXなどからリアルタイムでデータを取得・分析し、SNSで予測を公開することになります。
web3のAIXBTと同じように、金融AIエージェントを作成する場合も、著名な投資家の活動を追跡することで、かなり精度の高い予測をリアルタイムに多くの人々に伝えることが可能になります。
これは
多くの投資家がトップパフォーマンスの投資家の戦略をリアルタイムに模倣できる時代が来る
ということです。
おそらく最終的には、金融AIエージェントは証券会社のサービスへと紐づけられ、あなたはAIエージェントが提案してくる投資戦略を確認し、それが納得のいくものであればAIエージェントにポートフォリオの管理まで任せることになるでしょう。
また、金融AIエージェントの提案に納得がいかない場合は、他のAIエージェントを選択して、自分が納得できる提案をしてくるAIエージェントを使ってポートフォリオを管理することも可能になると思います。
これは
投資家一人一人にアセットマネージャーが割り当てられる
ようなものです。
こうなれば
各自が自分の状況に応じたポートフォリオを組んで資産運用をすることが可能になります。
これが将来予測される金融の形です。
この世界線は、すぐに実現可能なものではありませんが、徐々にAIエージェントはweb3を超えて金融の世界にも踏み込んでくるはずです。
他には、Lunaのような暗号通貨ウォレットを持つAIエージェントも人気になるでしょう。
Lunaは、AIエージェント自体が暗号通貨ウォレットを保有することで、自律的な資産管理が行えます。
AIエージェントなので、時間や言語の制約なく全ユーザーと関係を構築できます。
そのため、従来のインフルエンサーと比べても、グローバルなコミュニティ構築が可能です。
暗号通貨ウォレットを保有しているので、優れたフォロワーに対してはチップでトークンの送付をして関係性を高めることもできます。
LunaのようなAIエージェントは、フォロワーとのコミュニケーションを深める能力が備わっているので、将来のインフルエンサーは自分の分身となるAIエージェントを作成して共に活動することで、フォロワーとのコミュニケーションをとるようになっていくでしょう。
まとめ
今回は
web3とAIエージェントが生み出す未来の市場とその考察
について記述しました。
まとめると
AIエージェントはweb3と相性がよく、web3ではかなり先行している
web3で成功したAIエージェントは、形を変えてweb3以外でも実装され利用される可能性が高い
金融に関する予測やアセット管理はAIエージェントが担っていくことになる
ということです。
情報が重要である金融や暗号通貨取引の世界で、AIエージェントは大きな力を発揮するでしょう。
またAIエージェントはスマートコントラクトと相性がよいので、AIXBTやLunaのような企業以上に資産を生み出すAIエージェントが今後もたくさん生まれてくるはずです。
そして、私たちが普段の生活で優良企業を選択するように、優良なAIエージェントを選択する未来が来るでしょう。
この記事があなたの未来予測に役立てば幸いです。