冷却海水ポンプ入口ストレーナー掃除
ディーゼルエンジンは燃焼や摩擦によって発生する各部の熱を冷却するために清水や潤滑油を使用します。
そして、その清水や潤滑油を冷却するために海水を使用しています。洋上に浮かぶ船ならではですね。
この海水は冷却海水と呼ばれ、船底(船の底)に取り付けられた船底弁からストレーナーを介して冷却海水ポンプによって吸入され、清水クーラーや潤滑油クーラーへ圧送されます。
ストレーナーは濾し器(こしき)の事で、写真のようなメッシュで海水中のゴミをキャッチするものです。
クーラーで仕事を終えた冷却海水は船の外板に取り付けられた船外弁から船外へ放出されます。
船底弁は別名、キングストンバルブとも呼ばれます。
写真は船底弁からストレーナーです。船の大きさにより異なりますが写真のパイプサイズは150Aです。
写真の冷却海水ポンプ入口ストレーナーは複式です。一方が目詰まりしても直ぐに切り替えて復帰できる2つ1組のストレーナーです。
冷却海水はエンジン冷却の要であるため、絶対に欠かす事は出来ません。クラゲや海藻でストレーナーが詰まるとあっという間ににエンジンをオーバーヒートさせてしまいます。
そうならないためにも複式ストレーナーにしたり船底弁を2箇所につけるなど、直ぐに予備ラインが使用できるような構造にしています。
また、日々のメンテナンスもとても重要です。航海中に大きなクラゲが入ると1匹、1発で閉塞してしまう緊急事態も多々ありますので、、。せめて普段の掃除とメンテナンスはしっかりと施行する事が大切です。
今回掃除したストレーナーには小魚が沢山入っていました。
おしまい。