最近のGoogle翻訳(英⇒日)はかなり有能ですよ。
Google翻訳と言えば、日本語⇒英語での『おもしろ翻訳』がときどきクローズアップされて、まだまだ使えないと思っている人もいると思いますが、英語⇒日本語については、かなり有能になってきています。僕は、センター試験や大学入試の英語の問題をGoogle翻訳にかけてその精度を調べたりしているのですが、「日本語への翻訳能力」だけで言うと、センター試験で8割5分くらい得点できる人のレベルにまで来ています。(参考までに動画のリンクを貼っておきます。)
先日東大入試の筆記問題でもやってみましたが、論説系の英文ならかなりの精度で翻訳してくれました。こちらは近々動画にします。
Google翻訳が間違える箇所は「受験生」も間違える
Google翻訳は、僕ら英語学習者と似ているところがあって、「構文がつかめれば読める」「構文がつかめないと意味を正確にとれない」性質があります。入試問題で言うなら、Google翻訳がまずい翻訳をした箇所は「構文のつかみづらい文」であり、(センターで8割以下の得点の)受験生も読み間違える可能性が高い箇所です。一方、構文さえつかめれば、どんな難しい単語を使っていてもGoogle翻訳は正しい翻訳をしてくれます。
Google翻訳が苦手とする英文の特長は?
Google翻訳がまずくなる原因として、「分詞構文の多用」「省略」「挿入」「同格表現」「倒置」などがあげられます。まさに高校の英文法の参考書の最後の方に出てくる内容ですね。あとは、「一般的でない固有名詞」「スラング」なども原因に加えてよいでしょう。そして、「小説」や「日常的な会話文」などはこのような要素が多いため翻訳がうまく行きません。興味のある方は、Project Gutenberg(洋書版青空文庫・・・実際はその逆ですが)で何か小説を見つけて、その一部をGoogle翻訳してみてください。なかなかひどい訳が出てきますよ。
おすすめの活用法(英語の勉強にもなります)
1.読みたい英文ページをGoogle Chromeを使って「2つのタブ」で開き、片方をGoogle翻訳で全文翻訳する
2.日本語の翻訳文を読みながら、訳のおかしい所は別タブの英文を見て正しい意味をつかむ
まず、1についてですが、1つのタブを使って「翻訳⇔原文戻し」を繰り返すよりもタブを2つ開いて1クリックで切り替え、の方が効率的ですし、僕の経験上、「英語のページ」「日本語のページ」と分けた方が頭の切り替えがしやすくそれぞれの言語に集中できます。
次に、2についてですが、通常ならば最初に英文を読み、分からないところを翻訳文で確認する、という順番でしょうが、それだと英文記事を読むことが習慣とならない可能性があります。たとえ自分のレベルにあった記事を選んで読むとしても、数千語の英文を読むのは毎回気合のいる作業でなかなか大変です。ならば、自分の読みたいテーマの記事を見つけたら先に翻訳文を読んで、ここは訳が変だと思った部分は原文を読んで正しい意味を考える、という方が結果的に多くの英文に触れることになると思います。また、翻訳のおかしなところは人間も訳すのが難しい箇所なので、英語学習としての重点ポイントだけを読むことにもなりますし、原文を読んでも分からなかった場合は(それはGoogle翻訳でも間違った箇所なので)自分で調べて理解するしかなく、とてもいい勉強になります。
今日もこのやり方でつぎの記事を読んでみました。英文から先に読みよりも何倍も速く記事を読み終わり、しかもいくつかの文では英文を集中して読みこむことができました。みなさんもぜひお試しください。
しかし、月にはほんとにウサギがいますね。
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