Kindle洋書の英語版、スペイン語版を同時出版した体験記
2023年5月に出版した【犬のしつけ方:小型犬編】の英語版とスペイン語版を同年7月に同時出版しました。
以前には、犬、猫の図鑑を作って、3か国語同時出版しました。
その時の記事は以下です。
https://note.com/masa_kindle/n/nd9925ef080f7
今回もAIを活用した翻訳で、具体的にはChat GPT 3.5 を活用しました。
Chat GPT 4 を活用しなかった理由は、3時間あたり25メッセージまでという制限があり、これではとても仕事にならなかったからです。
そして、得られた翻訳文に少しでも違和感や不明点があった場合は、再度その文の説明を求めたりして納得がいくようにしました。
その翻訳精度はGoogle翻訳よりも信頼できます。
ただし、文脈によっては誤訳や不自然な表現が含まれる可能性があるため、注意が必要です。
私が、自著である【犬のしつけ方:小型犬編】の原稿を、ChatGPTでどのように翻訳していったか具体例を示します。
まずは、英語版からお見せします。
このように番号付けは一致しないこともありますが、瞬時に翻訳文を提示してくれます。
この文をGoogleドキュメントに貼り付けます。
元の原稿のGoogleドキュメント(今回は「犬のしつけ方 (小型犬編)」)を開き、上のタブから「ファイル - コピーを作成」を選択します。
そして、「犬のしつけ方 (小型犬編) : 英訳挿入」というファイル名にしておきます。
ここに先ほどの文を貼り付けると以下のようになります。
ここで一つ問題が生じます。
貼り付け(ペースト)した文にグレーの背景色が入ってしまいます。
このままでは、Kindle本にした時にもそのまま背景色は残ったままになります。
私はMacを使っているので、貼り付け(ペースト)のショートカットキーは、command + V ですが、これを shift + command + V にする。
つまり、shift キーとcommandキーとV の3つを同時に押すことで、背景色が含まれないテキストだけの貼り付けを行うことができます。
Windowsの場合は、shift + Ctrl + V にします。
背景情報が消されることで行間も変わりました。
行間は別途まとめて設定できます。
私の失敗談としては、最初はあまりにも長文をまとめて一気に翻訳したことで英文チェックがしにくかったです。
上記よりはもう少し長めでも良いですが、英文チェックをする際にスクロールをしなくて済むようにしましょう。
そして、英文に少しでも違和感を覚えれば、聞き直して修正します。
書籍のタイトル、サブタイトルもふさわしい英語を質問してみました。
元本のタイトルは「犬のしつけ方:小型犬編」ですが、英文は長くなりがちなので「小型犬のしつけ方」に変更しました。
次に、サブタイトルも書くことで、こちらの意図がより伝わるようにしました。
このようにタイトル名も修正して提示してくれました。
見比べましたが、タイトル、サブタイトルそれぞれ自分の意図に合致しているものを選択しました。
タイトルは2番を、サブタイトルは1番を選択することでしっくりときました。
ついでに、スペイン語のタイトル、サブタイトルも提示してもらいました。
そこで、タイトル、サブタイトルともに英語版と同様の選択をしました。
以下のようなやりとりもありました。
ChatGPTにさんざんお世話になりながら、ここまでお詫びされると恐縮した気持ちになってしまいます。
ただ少しでも違和感を覚えた時はこのように聞き直してみることをお勧めします。
また、文法的に深く確認したい場合も丁寧な回答が得られます。
例えば、一つ聞いてみましょう。
いかがでしょうか。
この回答が瞬時に出てくるので驚きます。
このようにして翻訳文のチェックが完了した後にすべきことを述べます。
英語版の場合なら、「犬のしつけ方 (小型犬編) : 英訳挿入」において、上のタブから「ファイル - コピーを作成」を選択し、コピーされたファイル名を英文タイトルのファイル名(「The Ultimate Small Dog Training Handbook」)に変更しておきます。
もちろん、スペイン語版作成においても全く同様の手順です。
この段階ではまだ、「The Ultimate Small Dog Training Handbook」ファイルは、日本語と英語が混在した状態です。
ここから日本語を全て削除していくことで、英文のみの文書が完成します。
そして、見出し設定などを行うと以下のようになります。
今回、英語版作成に要した合計時間は約10時間、スペイン語版作成に要した合計時間は約17時間でした。
英語に比べてスペイン語の方が文法のチェックのための時間を要しました。
しかし、文法の確認など大変勉強になりましたし、自分で作成した文章の翻訳ですから学習教材としても有益だと思います。
もしどうしても翻訳文がしっくりこない場合には、DeepL翻訳などの他のAI翻訳と見比べてみるのも一つの方法です。
ただ、現段階ではやはりChatGPTが精度が高くて信頼できると思いますので、これを軸に活用すべきでしょう。
Kindle洋書版を出版し始めて間もないですが、これからも継続して経験を積み重ねていきたいと思います。
今回の著書3冊は以下です。
【犬のしつけ方(小型犬編)】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0C4CQ69MZ
【The Ultimate Small Dog Training Handbook】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0CC9TCJY4
【El Manual Definitivo de Entrenamiento para Perros Pequeños】
https://www.amazon.co.jp/dp/B0CCPPL5ZV