構造、設定、推進、評価......目標管理どうしてます?
このnoteは私が主催しているツキイチAsana勉強会で共有したり、参加者の皆さんから共有された内容をもとにしています。
Asanaの活用を前提に書いてますが、ぶっちゃけ他のツールでも同じようにできることは多々ありますので、「仕事の進め方Tips」としてお読みいただけると思います。
今回のテーマは「目標管理」
第6回となる今回のテーマは「目標を管理する」です。
Asanaでの目標管理と言えば、ゴール機能を思い浮かべがちですが、どうやらAsanaのゴール機能をバリバリ使いこなせている人はまだ少なそうです(謙遜してる人がたくさんいそうな気もしますが)。
目標にはいろんなレベル感がありますし、必ずしもゴール機能を使うのがベストとはかぎりません。今回は、参加者同士で「私はこんなやり方をしてるよ」を共有し合うツキイチ勉強会スタイルで進めました。
目標管理といっても気になる部分は人それぞれ
フェーズ:設定する→実行する→振り返る・評価する
目標管理にはフェーズがあります。
設定する
実行する
振り返る・評価する
「設定する」のフェーズで気になることとしては、
目標はどういう構造になってる?それをどう表現してる?
どんな内容?わりと具体的なのか、やや抽象的なのか
いくつくらい?
どれくらいのスパンで?四半期、半期、1年?
上位の目標はどう知らされる?自分の目標設定の指示は?
上位目標とはどうすり合わせる?
といったポイントがありますね。
「実行する」のフェーズでは、
日々どうしてる?
月、四半期、半期のタイミングで何してる?
未達を予知し、達成に向けて推進する仕組みはある?
変更・修正することある?
といったポイントが気になります。
そして、「評価する」のフェーズでは、次のようなポイントが気になる人もいるでしょう。
全社達成度重視?or 個人達成度重視?
数値重視?or 定性評価も加味?
自己評価どうやる?
どれくらいの頻度で振り返る?
達成度について自己評価とズレてたらどうすり合わせる?
レイヤー:全社>部門>チーム>個人
また、目標にはレイヤーという概念もあります。
全社目標について気になる人もいれば、個人目標について気になる人もいるでしょう。
また、各レイヤーの目標管理ではなく、レイヤー間のつながりについて気になる人もいると思います。
1回の勉強会でこれらをすべてカバーするのはムリなので、私からは「実行する」の部分にフォーカスして、ユースケースをご紹介しました。
萩原の支援先のユースケース
ユースケースを紹介するいつものフォーマットに当てはめてみます。
こんな私たちが:15名ほどのスタートアップ企業のリーダーやメンバーと外部支援者の私(萩原)が
こんな会社のこんな仕事で:やることや状況が常に変動するなかで、認識を合わせたり、大事なことを議論したり、進捗を確認するリーダーたちの定例会議で
こんな風に使ってます:定例会議用のプロジェクトでマイルストーンを設定し、重要なこと(マイルストーン)に向けたアクションができているか、進んでいるかを確認している。
ここが良い・こんな効果を実感してます:PPTだと忘れられがちな目標をマイルストーン化し、定例会議PJTに入れておくことで、リーダーたちが目標を目にする機会が増える。議論もアクションも散らばらない。
ここは大変です、困ってます:ゴール機能は使えていない。マイルストーンをマルチホームして、現場が使うPJTにも入れてるが、リーダーから現場に落とすところでブラックボックスになっている。
このnoteでは、「ここが良い」と実感しているポイントを2つご紹介します。
ポイントその1. 定例会議用のプロジェクトでマイルストーンを設定
以前もご紹介しましたが、定例会議の運営・進行のために専用のプロジェクトをつくっています(詳しくは以下の記事に)。
定例会議用プロジェクトの一番上に「目標とマイルストーン」というセクションをつくっています。そこにリーダーシップチームで議論して決めた直近3ヶ月くらいの目標とマイルストーンを書いています。
毎週の定例会議はこのプロジェクトを見ながら進行するので、リーダーたちは毎週必ずこれらの目標・マイルストーンを目にすることになります。
これによって定例会議が、今週・今月はこれらの目標に近づくようなアクションができているか、どこまで進んでいるかという議論にフォーカスしやすくなります。そして、議論の経緯やアクションの実行状況を、「アジェンダ」セクションに置いてある議事メモタスクに書き込んでいきます。
【これが良い①】
Asanaの画面UI上、左側に目標が見えた状態で、右側にタスクを開いて議事メモを書いていくことになるので、目標に関連した議論に集中しやすくなるわけです。
【これが良い②】
毎週こうした議論をしていくと、実際のアクションも必然的に目標に紐づくものが優先されるようになります。そりゃそうですよね、毎週この話が出るとわかっていたら、進捗無しでこの場に臨んでは居心地悪くなりますから。
【これが良い③】
さらに、目標やマイルストーンに書かれていないトピックが出てきたり、その話題が(良い意味でも悪い意味でも)盛り上がるようであれば、そのトピックに紐づく目標やマイルストーンを設定するべきじゃないか、という議論になり、認識をそろえるのに役立ちます。
目標を見えるところに置くの大事!
目標に向かって実行する力(実行力)を高めるポイントのひとつは、目標を目につくところに置くことです。部屋の壁に「〇〇大学合格!」とか「体重を〇〇kgにする!」と書いた紙を貼っておくイメージですね。
ところが、大人になると目標を紙に書かなくなるし、オフィスがカッコよくなるにつれてチームの目標を貼っておく場所も減っています。ましてや、リモートワークとリモート会議中心のチームでは、みんなが目にする場所がありません。
そこで、壁の役割をAsanaに担ってもらうワケです。このやり方は、もしかするとゴール機能を使う以上に、目標を目にする機会が増えるんじゃないかと思ってたりします。
ポイントその2. マイルストーンをマルチホーム
ポイント1は定例会議のプロジェクトに目標を置いている話でしたが、毎週(または週に何度か)開くプロジェクトがあれば、そこに置いても同じ効果が得られます。
リーダーシップチームが決めた目標のなかには、特定のチームや特定のプロジェクトに直結する目標があります。その目標は、Asanaのマルチホーム機能をつかって、現場のプロジェクトにも置いています。コピーじゃなくて同じものを置いてるので、アップデートがあれば即座にこっちにも反映されます。
【これが良い】
こうすることで、リーダーの目標(内容と期日)を現場メンバーと共有できますし、現場メンバーにとってもその目標に向かったアクションを優先する必要があることが明確になります。
議事録は会ごとじゃなくて、目標ごとに書くといいのかもしれない
こういう使い方をしはじめると、ミーティングの議事録はこのマイルストーンの中に書いた方がいいかな、と思いはじめました。すると、この目標に関する議論の経緯やアクションの進捗が1箇所にまとまって追いかけやすいですし、現場メンバーにも見えやすくなりますし、同じ目標に関する他チームの動きも見えやすくなります。
参加された皆さんからシェアされたユースケースやTips
Asana社のユースケース
勉強会では、Asana社の目標管理方法も共有されました。バシッと使い方が決まってるかと思いきやそうでもなく、Asana社もゴール機能の使い方が変わってきたそうです。ちょっと意外に感じたものの、常に試行錯誤し改善することで、世界最先端の働き方を実現してるんだな、と納得。
例えば、Asana社コミュニティチームでは、かなり多くのことをゴールで表現していたけれど、現在は大きなものだけゴールとし、小さめのものはマイルストーンとして表現するように変更したそうです。
ゴールは年単位で設定し、進捗は毎月ステータス更新機能を使って共有する一方で、マイルストーンに対する進捗はコメントで共有してるそうです。このあたりは、以前の勉強会の内容と近いですね。
なお、大量にあるプロジェクトをすべてステータス更新するわけではなく、ゴール(年間目標)に対する進捗を共有するプロジェクトが決まっているそうで、その1つだけ更新してるそうです。これ、意外と重要なTipsだと思いました。
個人の目標管理はタレントマネジメントシステムと連携したくなる
チームやプロジェクトの目標はAsanaがいいけど、個人目標については悩ましいという話が出ました。そもそも人事評価については自社システム(Excel含む)やタレントマネジメントシステムを使っているケースが多いので、どうしてもそっちが優先されると。
これは納得です。人事システムは当然のように全社員に展開されているわけで、対して多くの会社でAsanaは一部社員のみが利用している現実を考えると、個人目標は別管理になるケースが多そうです。Asana利用が浸透している企業ほど、Asanaとタレントマネジメントシステムを連携させたいというニーズが出てくるのもうなづけます。
当日共有された多くの知見や意見をすべて書き出すことはできませんが、参加者の皆さんがそれぞれ得た「今日の学び」がコミュニティフォーラムに投稿されてますので、合わせて参考にしてください(以下、一部抜粋)。
よかったら、このnoteを読んだ皆さんの感想やご意見をフォーラムに投稿してみてください!(Asanaユーザーでない方はnoteのコメント欄やSNSで)
ツキイチ勉強会👩🎓🧑🎓についてのお知らせ
おかげさまで参加者も順調に増え、貴重な話が聞ける懇親会や二次会でのオフライントークも含め、このツキイチ勉強会も盛り上がってまいりました。
この取り組みを今後も継続していくためにも、
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次回のテーマ(ユースケース)は「ルーティン業務をうまくやる」
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