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脚の開きの左右差の原因とアプローチ

1.股関節を外旋にする筋肉・内旋にする筋肉

まず股関節の運動に内旋と外旋という運動があります。
捻る動きですが内側に捩れることを内旋・外側に捩れることを外旋と言います。そしてそれぞれにはその動きを担当する筋肉があります。


足が外側に開いているから(外旋位だから)外旋筋の筋肉を柔らかくしてあげよう!または内旋筋の筋肉を鍛えよう!で修正できていたら、このnoteは読んでいないですよね!

でも筋肉の影響があることは覚えておきましょう!


2.筋肉へのアプローチで改善しなかったあなたへ

ここからはとても専門的になりますがとても重要なので骨盤の構造からご説明していきます。

そもそも私達の体の歪みなどは1日で出来上がるものではありません。
なのでこの脚が外側に開いてしまう原因も日常生活の中で作られています。
特に左右差がある方、右と左の使い方が変わってしまっているので要注意です。

3.まずなのが起きているか?

専門用語が続いていまいますが、何が起きているのかというと

開いている方の骨盤が前方回旋・前傾している・寛骨のアウトフレアのように骨盤が傾いてしまっていることにより大腿骨が外側に倒れる状態になっています。

骨盤の前方回旋?アウトフレア?なになに?と思っている方。
次のスライドで動きを確認してみてください!


4.骨盤の構造を理解しよう!

まず骨盤は真ん中に仙骨、その両側を寛骨に寛骨があり、挟まれることで骨盤が出来上がっています。そしてその間には仙腸関節があることでここには動きが発生します。

どんな動きかというと仙骨が前に倒れる動きと仙骨が後ろに倒れる動き。
寛骨の上側が閉じるインフレアと、開くアウトフレアがあります。

仙骨のニューテーション (Nutation)

  • 仙骨のニューテーションは、仙骨が前方に傾く動きです。具体的には、仙骨の上部(基底部)が前方かつ下方に動き、下部(尖端部)は後方に動きます。この動きによって骨盤が前傾します。

  • ニューテーションは、骨盤の安定性を高めるため、立ったり、歩いたりする際の力の伝達を助けます。

仙骨のカウンターニューテーション (Counternutation)

  • 仙骨のカウンターニューテーションは、仙骨が後方に傾く動きです。仙骨の上部が後方かつ上方に動き、下部は前方に動きます。この動きによって骨盤は後傾します。

  • カウンターニューテーションは、骨盤が後傾する際に発生し、腰椎の屈曲(背中を丸める動き)や、座る動作で見られることが多いです。

私たちは立ったり、歩いたりする際は力の伝達をする必要があるので仙骨のニューテーションを起こして骨盤の剛性を高めます。

4.脚が開いてしまっいること原因

つまり脚が開くということは、開いている方の骨盤が
前方回旋・前傾している・寛骨のアウトフレア

になっていることで日常生活の中で骨盤が不安定になっていることを意味します!

脚が外側に倒れる=歩行や姿勢に影響が出ます。
基本的に歩行時は脚を前に出すために、反対の足は片足立ちの状態になり、そちらの骨盤がニューテーション方向に可動し、股関節が内旋した状態で体重を乗せる必要があります。

しかし、寝た時に開いている方脚の骨盤は前傾してしまっているので、股関節が内旋しにくくなり、骨盤の剛性が作れず適切体重を乗せることが出来なくなります。またこの時、筋肉の協調も難しくなり、歩行時に不安定さが生じる可能性があります。


5.つまり骨盤の見直しが必要ということになります!

改善のための運動療法とアプローチ

改善には、骨盤と大腿骨の位置関係を修正し、股関節の内旋を促す運動療法が有効です。

ハムストリングス・大臀筋の強化

まずは骨盤が前に倒れてしまうことを修正しましょう!
大臀筋やハムストリングスなど骨盤の後ろの筋肉は骨盤を後傾にコントロールする役割があります。
特に、骨盤が前方回旋する側のハムストリングスを強化することで、股関節の外旋を防ぎ、骨頭の前方滑りを改善します。


腹筋群の活性化
腹筋群を活性化させることで、骨盤のアウトフレアを防ぎ、股関節の内旋を促進します。腹筋群が機能しないと、骨盤が前傾しやすく、結果的に股関節が外旋しやすくなります。

腹横筋と一緒に多裂筋も意識することで仙骨のニューテーションも起こし、骨盤の剛性を高めましょう!
胸郭と骨盤の位置関係を意識して行うと、上記の筋肉は活性化しやすいです。猫背のような背骨のアライメントで行わないように注意しながら行いましょう!



骨盤全体的を前に倒す。大腿骨頭を覆い被さるように運動
骨盤を大腿骨に対して内旋させるアプローチが重要です。寝ている時に股関節が外旋している場合、骨頭が前方滑りしている可能性が高いです。

この場合、骨頭を後方に滑らせるような運動を行うことで、股関節の位置を修正したいのですが、体重を乗せながら行いやすいです。

片足を1歩前に出した状態から、仙骨のニューテーションにした骨盤の状態で、骨盤から上半身を前に倒して、大腿骨頭に骨盤が覆い被さるように運動していきます。
この時股関節の内旋運動が誘導されます。




内転筋のトレーニング
内転筋をストレッチするよりも、トレーニングで強化することが効果的です。股関節の前方滑りや腹筋群が機能していない場合、内転筋のトレーニングが不調の改善に寄与します。

股関節の副運動の投稿を読んでいただけると内転筋の重要性も分かると思います!


これらの運動療法とアプローチを組み合わせることで、脚が外側に倒れる現象を改善し、動作の安定性を向上させることができます。骨盤と大腿骨の位置関係を正すことで、日常生活での不調を軽減し、より良い姿勢と歩行を実現することが可能です。

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