空き缶でしあわせ#14
何かが見えそうなとき
夕暮れにエモさを感じるのは、友だちと話していたいのに帰らなければいけない時だ。泊りで夜中まで話せるとなったら、深夜0:30の星空に勝るものはない。
この日も、友だちとデイキャンプをしてご飯を食べながら何かを話していた。何を話していたかと言われるとはっきりは思い出せないが、楽しいことは覚えている。あの胸の温かさと高揚感は何にも代えがたいものがある。日が高く昇っていると笑い話が多くてやはり明るい雰囲気になる。日々のくだらない話をしながら料理をする時間もたまらなく良いのだ。
ご飯を食べ終わり、片づけをして飲み物を片手にゆっくりと話す時間。これが私の一番のお気に入り時間だ。他愛のない話をしたり、急に真面目な話をしたり、未来の話に熱くなったり、自分をそのまま放出できるかの空間が好きだ。だが、そんな時間は長くは続かず日は残酷にも暮れていく。そろそろ帰らなきゃという時に限っていい話をしているものだ。このまま3時間くらい時間が止まればいいのに。
空を見ると、雲の切れ間から太陽が覗いている。太陽もこちらを伺っているのだろうか。