空き缶でしあわせ#48
窓から見ているのに違う景色
旅行に行った時、ホテルの窓から景色を見るのが好きだ。それが例えば、隣の建物に近くて一面コンクリートだったとしても。
家の数だけ暮らしがあるように、窓の数だけ景色がある。窓は不思議なもので、たくさんあるのに同じ景色は見えない。大きさや形が違うから見える広さも違うし、見え方も違う。古民家だとガラスが歪んでいたりして景色も歪んで見えることがある。ステキだ。
旅していると、色々な窓が見える。そこから覗く住人の顔は清清しかったり憂鬱だったり笑顔だったり。たくさんの感情と暮らしと、その人しか感じられない朝があるのだと思う。
窓から見える景色が一面コンクリートでも良いのは旅している時だけだ。それは、声を大にして言わせてほしい。拠点となる家の日当たりは大切だ。大学生の時に借りていたアパートは、ものすごく暗くて朝から電気をつけないといけなかった。そうなるとやっぱり気分は上がらない。日々の生活には太陽とメリハリが大切だということを学んだ。
明日はどんな朝を窓から覗けるだろうか。