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空き缶でしあわせ#67
何でもない日みたい
今日は元旦のはずだった。つい昨日まで正月だと思っていた。正月気分は最高で、三が日はごろごろ。一日中飲んだり食べたり。気づいたら3キロ太っていた。
看護師という仕事柄、正月とかお盆とか季節感や特別感を感じにくい。建物の中は季節感を感じられるよう飾りつけされている。それなのに自分は季節感を温度でしか判断していないことに少しだけ悲しくなる。
寒い。冬ってこんなに寒かったっけ。なんて、何周目か分からない会話を同僚としながら昼ご飯を食べる。これをあと何年続けるんだろうなんて考える。同じ毎日があるわけないのに、同じ毎日でつまらないと感じるのは何でだろうか。新しいことに挑戦するのは面倒くさいのに、同じ毎日には飽き飽きする。最近はこれがトレンドなのだろうか。
自分の文章を読んでも、同じに見える日がある。同じ文章を書いている感覚になることがある。この文章、この前書いたな。みたいな。この文章も何周書くことになるのか分からない。
辛い仕事でも去年と同じ日に何をしていたかは思い出せない。楽しいこともあったはずだが、思い出せない。
柔軟剤を詰め替えようとして、ボトルを倒した日だって、楽しいんだよ。脱衣所が良い匂いになったから。