空き缶でしあわせ#55
視野を狭くする
見える範囲
人間と馬では、目がついている位置が違うように、人間とその他では見える範囲が違う。人間でもきっと裸眼の人と、眼鏡をかけている人では違うだろう。
見える範囲と聞くと、一番先に思い浮かぶのは視覚だろう。しかし、私たちの世界では物事をどれだけ広く知って理解しているかも見える範囲ということがある。それは、ものすごく厄介な尺度で、仕事ができるとか、頭が良いとか、そういう話に直結しがちなのだ。
物事の見える範囲が広いと、対処するときの選択肢が増える。それは事実だろう。しかし、そこだけの能力が高かったとしても苦労してしまう人がいることは確かだ。
視野を狭くする
私は、視野が広い人になりたくてたまらない。視野が広ければ広いほど良い采配ができると思うからだ。そのためには視野が狭くなくてはいけないと思う。
理由は、狭い1つが分かっていないと采配もぼんやりしたものになってしまうからだ。森しか見えていなくて木の種類を全く理解していなかったら、自分の森を良くするために最適な肥料も分からないし、何かの時には、優先するべきものが分からない。木を一本ずつ見ているから、あの場所、あの木から優先するべきだと分かるのだ。と最近思うようになった。知識が多くあったとしたら、それを使った経験が、自分の本当の知恵になっていくのだと思う。