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1on1にコーチングの手法を持ち込んでみた

現在、私はプロの資格を取ることを見据えてコーチングの勉強をしています。最近は仕事が終わった後にコーチングをしていますが、せっかくなので仕事の中でやっている1on1でもコーチングの手法を取り入れてみました。その中でも特に「やってよかった!」と思えた内容を紹介していきます。ちなみに、コーチングそのものの定義が気になる方はこちらをご覧ください。
※下記はあくまで私が学んでいる範囲のコーチングの中で扱っている内容です

話のことがらより感情にフォーカスする

普段1on1で話す時って、話の内容そのものが気になっちゃいがちですよね。
例えば、仕事が上手く進められなくて悩んでいると相談されたら、「どんな進め方していて、どこがボトルネックなの?」とつい聞いてしまいたくなります。もしくは、「私はこんな進め方をしているよ!」とアドバイスしたくなったり。
もちろんこれらの言葉は相手の問題を解決しようという善意がベースだと思うのですが、どちらかというと答えが相手の外にある前提があります。
コーチングでは、相手の内にすでに答えがあるという前提があり、相手が気づきを得ることを大事にしています。そのため相手の感情を中心にフォーカスを当てます。先程の例で言えば、「その仕事をしている時にどんなことを感じているの?」等が感情に焦点を当てた問いです。
これの良いところは、相手が本音で話しやすい所です。感情に目を向けることで、「わかってるけど上手くいかないんだよ!」となりにくく、自分が本当に納得している方向を選びやすくなります。

相手の表情の変化を言葉にする

コーチングでは、相手の表情や仕草にも注目しながら話を聴きます。そして、何か変化が見られたらそれを言葉にして相手に投げかけてあげます。「その仕事の話をしている時に表情が曇りがちだね」、「その案件のことを話している時はいつもにこやかだね」といった具合に。
これは「反映」と呼ばれるスキルで、今何が起きているのかを伝えることで、相手が自分の状態を知り、気づきをうながす効果があります。
実際にやってみると、思ってもみなかったことを話し始めてくれて、相手にとって大事な話題を深堀りやすくなりました。また、普段はあんまり相手の表情を気にせず喋っているんだなぁと自分自身を省みるきっかけにもなりました。

相手の心情を他のものに例えてみる

反映より少し高度なスキルとして、「比喩」というものがあります。相手の今いる状況や対峙している課題などを具体的なものごとに例えるスキルです。例えば、「あなたの話を聞いていて、目の前にいくつか分かれた道があってその先が霧がかっている感じがしました」といったように、相手の話を聞いていて自分の中に湧いてきたイメージを伝えます。
これは、自分自身のイメージ力も必要なので反映より難しいのですが、やることで固定化していた考えを違う角度から見つめるきっかけになったりします。
実践で使ってみた所、お相手の方から「ものに例えることで自分の心象風景を思い描くことができた」という反応を頂きました。
自分で例えるのが難しい場合は、「それってものに例えるとどんなイメージですか?」と相手に聞いてしまうのも手です。
コーチング的な手法は、メンバーが気づきを得られるだけでなく、組織内の心理的安全性を築く上でも非常に有効です。root内でもいま「対話」というキーワードがブームになりつつあり、1on1のやり方が見直されています。私としても人が心からありたい姿に寄り添える組織が増えてほしいと思っているので、この記事を読んで1on1の時に相手の感情に目を向けてみようと思って下さる方がいたらとても嬉しいです!

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