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予後予測について考えてみる

今回はリハビリテーションを行う上で大切な予後予測について書いていきます。

昨今における入院期間の短縮に伴い、患者さんの症状や生活背景などを参考にセラピストとして予後予測をすることが非常に大切になっています。

それはなぜか?

・患者さんのモチベーションになる
・治療プランに反映される
・退院に向けて家族の準備期間になる
・退院後の転帰を含めたゴール設定や入院期間の設定に重要となる

・他職種でのチームアプローチが進めやすくなる

などがあります。

そんな予後予測を考える上で大事なことについて、私なりの考えを書いていきます。

ポイントは
「複数の選択肢を用意しておくこと」です。


予後予測とは?

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予後予測とは今後の病状についての医学的な見通しのことで、病気の進行具合や治療の効果・改善の見込みの確率などの予測のことを指します。

自分たちが実際に働いている場面でいうと、他職種とのカンファレンスやIC、書類による患者さんへの経過説明などがあります。

この予後予測をもとにして、患者さんがスムーズに退院ができるよう他職種とともに援助していきます。


予後予測を考える上で大事なこと

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予後予測を考える上で大事なこと、それは冒頭でも書きましたが
「複数の選択肢を用意しておくこと」です。

どういうことか?

それは治療プランA・治療プランBを作っておくです。

詳しく書いていきますね。

私たちセラピストは患者さんのHOPEやNEEDをもとにして予後予測を立てていきます。

予測を立てる際には、その方が到達するであろう動作レベルを設定し、実際に治療を行っていきますよね。

自分たちの予測通りに治療が進む方もいますが、何らかの理由で私たちが設定した予測へ到達しない方も当然ながらいます。

それでも入院期間は変わらないため、今の状態での患者さんの現状とHOPEからその人にとって必要なゴールを考えていかないといけません。


ここまで書いてきて勘の鋭い方であれば分かっていると思いますが、複数の選択肢(治療プランA・治療プランB)を用意しておくというのは、予測が達成する場合達成しない場合を考えておくということです。

さらに達成するしないにおいては、見極める期間や目安の確率を提示していくことが大事になってきます。

イメージとしては下図のような感じになります↓

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治療プランAを「予測が達成する場合」、治療プランBを「予測が達成しない場合」で考えてもらえるといいでしょう。

上図でいくと、治療開始当初は1本杖歩行の獲得が60%でいけるかもと考えていたとします。

3週間後の再評価に向け、1本杖歩行獲得に向けた治療アプローチを行なっていきますが、それと同時に予測が達成できなかった時のために、車椅子レベルでのADL獲得に向けたアプローチも行なっていきます。

このように複数の選択肢を用意しておくことで、退院に向けた援助をスムーズに行うことができます。

ちなみに治療プランA・Bの内容や見極める期間、目安の確率などはその方の症状や退院の方向性、家庭環境によっても変わってきますので、1人1人にあわせて考えていくことが必要になります。

とはいっても、予後予測って新人さんや若手セラピストの方々は特に難しいという話しも聞きます。

かくいう私も完璧に予後予測ができるかというと自信はありません。

ではどうすればいいでしょうか?

解決策としては
・先輩に相談をする。
・ガイドラインを含めた論文などのデータを参考にする。
・他職種とコミュニケーションをとる。

がいいでしょう。

例えば、脳卒中関連での論文でいうと・・

30年以上前の1980年代に発表された二木による脳卒中の早期の自立度予測が有名です。

他にも

などもあります。

当たり前ですが、リハビリテーションはセラピストだけでは成り立ちません。Drを中心に看護師やMSWの方などどコミュニケーショんを取りながら患者さんにとってそれぞれの予後予測を基にしたベストな選択ができるようにしていくことが大事になります。

このようなことは王道的かもしれませんが、上記のことをやりながら自分の経験値を上げていきましょう。


具体例を交えて

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症例を通して予後予測について考えていきましょう。

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↑入院期間を2ヶ月と想定したときに、どのように予後予測を考えていきますか?


治療プランAを「1本杖歩行自立」、治療プランBを「車椅子レベルでのADL獲得」とした場合の例としてはこんな感じ↓

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入院期間は2ヶ月としていますが、余裕をもって1.5ヶ月で退院できるように退院調整を進めていくのがおすすめです(勿論早く退院できればそれでもOKです)。

このように、(移動手段だけで考えると)歩行練習を進めていくのと同時に、車椅子駆動が自分で行えるようにしていきます。

何度もいいますが治療プランA・Bの内容や見極める期間、目安の確率などはその方の症状や退院の方向性、家庭環境によっても変わってきますので、1人1人にあわせて考えていくことが必要になります(上記はあくまでも参考程度で)。

なんとなくイメージできました?


まとめ

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今回は退院調整を進めていくにあたって大事な予後予測について書いていきました。

ポイントは「複数の選択肢を用意しておく」です。

治療プランA・Bとしていますが、人によってはプランA・B・Cなどプランの数を調整していきます。

このように考えていくことで、余裕をもって退院調整を進めていくことができます。

この予後予測をもとにして、他職種や家族とも含めて協力していきましょう。

さらに予後予測自体を完璧に行うことは難しいですが、先輩に相談したり、ガイドラインを含めた論文のデータなどを参考にしながら自分の経験値を上げていきましょう。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

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