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芝居原案「息子は、辛いよ?」(※全文掲載)これを小説家・東野圭吾君が小説にしてくれます!

※これは、僕の芝居原案の一つです。これを、小説家・東野圭吾君が小説にしてくれています。5年かけて一冊の本にしてくれるんです。本は、社団法人真色出版部「Avec la nature(邦訳:自然と一体)」で本にします。価格は未定。本屋には並びません。全てインターネット注文になります。

ここからです。

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小説化させる作家:東野圭吾君

登場人物:

元熱血教師:東野。現中学校長。 62歳。

その妻:専業主婦。

その息子:37歳。農業体験中。

親戚のおばさん:元熱血教師の息子の写真のセンスを認める人物。

元熱血教師の体育教師仲間:元熱血教師の息子の望みを、直感で言い当てる。

粗筋:

 現校長で、元熱血教師は、孫がいる。息子は、農業体験中。その二人が若い頃の話から。

 元熱血教師は、体育教師。妻は妊娠中。性別はまだ判っていない。東野は、男の子になるに違いないと踏んでいる。

 元熱血教師は、出産に立ち会い、子供が、胎内で右手が絡まっていると産婆さんに告げられる。何とか出産したが、右手が無自由な状態で産まれた。元熱血教師は、赤ん坊を抱き上げた時は、心底喜んだが…。

 数年後、右手が不自由な状態である事が判り、本当に落ち込んだ。一方妻は、無事産まれた事で充分だった。

 元熱血教師は、手始めにキャッチボールをしようとしたが、右手に不自由を抱えたままでは、元熱血教師の満足出来るキャッチボールが出来ず、体育教師である元熱血教師は、ここで本当に落ち込んだ。そのため、本来は息子に向けるはずの情熱を、生徒に向け、熱血教師となっていった。

 元熱血教師の息子は心優しい子供ではあったが、一番認めて欲しい父親には、中々認めてもらえず、どうしたら認めてもらえるのだろうと、煩悶とした日々を過ごすことになっていく。

 高校に入り、写真部に入った。視点は悪くなかったが、家族には、特に元熱血教師には認めて貰えなかった。親戚のおばさんに「面白い写真撮るわね」と言われ、元熱血教師以外は息子の写真のセンス、人格そのものを認め始めた。

 そのため、元熱血教師の息子は写真を趣味として、撮り続けるようになっていく。

 そんな訳で、元熱血教師の息子は、中々父親に認めてもらえず、どうしたら認めてもらえるのだろうと、定職には付かず、本当にやりたい事に出会うまで、職を転々とする日々を送るようになった。

 ある時、体育教師仲間とは飲みに行き、そこで、

「息子さん、本当はお前と飲みに行きたがっているんじゃねえか?」「そ、そうか。」

「そう言うもんだら。父親と飲みに行きたいって、俺ならば思うぞ。やっと親父に認められたって、そこで思うだろ?」

そんな会話が切っ掛けで、元熱血教師は息子と飲みに行く。そこで始めて、息子が本当に考えている事を知り、自分が間違っていたと悟る。

「もういいから!」

「駄目だ。月一で飲みに行くぞ。俺が金は出すから心配ない。」

「お金の事は任せてよ。ちゃんと農業で喰っているんだから。」

そんな感じで、息子の成長を見逃していた償いをし始める所で終了。 (了)

#読書の秋2020

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