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【読書メーターまとめ】2024年9月に読んだ本
大学院の夏休み。楽しみにしていたイベントが台風でキャンセルになったりしたが、充実した時間過ごせたのではないだろうか?
でも読みたいと思っていた本には、思ったほどは手が出ず。まあでも学期中にはできなかったことができたと考えて良しとしよう。
2024年9月の読書メーター
読んだ本の数:12冊
読んだページ数:2859ページ
■武器としての組織心理学 人を動かすビジネスパーソン必須の心理学
読了日:09月01日 著者:山浦一保
特に興味深かったのは2点。まず妬み。妬みには自己防衛を図るための脅威を察知するセンサーとしての機能があるという。また良性の妬みと悪性の妬みがあり、良性の妬みは、羨望の感情であの人と一緒にやりたいという志向というのも興味深かった。2点目は、謝罪(信頼関係を修復するアクション)。謝罪を成功させる要素として①素早く②言い訳せず③弱い立場を受け入れる④相手の立場に立つ⑤変化を約束す⑥贈り物で償いのシグナルを送るを上げ、謝罪は相手のためだけではなく自分のストレスを軽減するという指摘をしているがなるほどと思う。
■完全独習 統計学入門
読了日:09月01日 著者:小島 寛之
大学院の統計の授業に向けて、久々に再読。忘れていることも多かったが、再読して理解を深めることができた。これは、バイブルとして使っていく本である。ただ、ここからの飛躍ってのが自分の中では課題である。せっかくの機会なので、統計についてしっかりと取り組んでいきたい。
■部下の強みを引き出す 経験学習リーダーシップ
読了日:09月03日 著者:松尾 睦
松尾先生の本ははじめてだが、なぜ今まで読まなかったのか反省。育て上手の指導法①強みを探り、成長ゴールで仕事を意味づける②失敗だけでなく成功も振り返らせ強みを引き出す③中堅社員と連携しながら思いを共有するはどれも納得。特に印象的な部分。先を見せてやり方を教えるフィードフォワード。成功者が脱線するのは、もともと持っていた強みの影の部分が表に出てしまったため。成功した経験を振り返るのは、成功の再現性を高めるため。失敗経験から学ぶ条件①主体的に挑戦している②失敗から学んでいる③その学びを成功につなげている。
■人事担当者が知っておきたい、8の実践策。7つのスキル。
読了日:09月03日 著者:労務行政研究所
赤本に続いて読了。実務の内容について結構細かく教えてくれている。人事経験のない私にとって、外から見えている以上に様々な業務があるんだなあと思っている。とりわけ、労務関係については、法規関連の見方、読み方から判例まで記載している。仮に今後人事領域を直接担当するようになった場合には、よき参考書になるに違いない。労務関連は管理職としてもっと勉強しなければいけないなと思う。
■職場が生きる 人が育つ 「経験学習」入門
読了日:09月06日 著者:松尾 睦
今まで松尾先生の本はなぜか読んでなかったが、他の本を読みすごく共感し、本書を購入して一気読みした。内容についてはきちんと別途まとめたい。経験から学べるか学べないかは、これからの自分も含めた大人にとって、本当重要なポイントだ。そのポイントを著者は、「適切な思いとつながりを大切にし、挑戦し、振り返り、楽しみながら仕事をするとき、経験から多くのことを学ぶことができる」とまとめる。各々の項目で印象に残ったことはたくさんあるが、一番は、プロフェショナルとは、自分への思い、他社への思い両方持っている人ということ。
■心理学・社会科学研究のための調査系論文の読み方 改訂版
読了日:09月07日 著者:浦上 昌則,脇田 貴文
大学院の統計の授業の参考文献として読む。初心者が、調査系論文が読めるようになるための本というコンセプトであるが、コンセプトに偽りなし。論文サンプルを読んで、そこに記載されている概念を説明するというスタイルもわかりやすくてよい。論文に記載されている内容がわからず、恐れおののいていた身としては、もっと早く読んでおけばよかったなと思う。これは、何度も繰り返し読んでいきたい本である。
■なるほど! 心理学調査法 (心理学ベーシック第3巻)
読了日:09月08日 著者:大竹 恵子,一言 英文,田渕 恵,箕浦 有希久
大学院の統計の授業の参考文献として読む。読みやすかったし、論文を読んでいてわからなかった点について丁寧に教えてくれる。何度か読んで自分のものにしていきたい。
■大学生ミライの統計的日常: 確率・条件・仮説って? (ストーリーでわかる心理統計 1)
読了日:09月13日 著者:小塩 真司
統計の勉強中の骨休みにと思って通勤中に読み進めたが、内容としては、統計の考え方が丁寧にわかりやすく書かれていて非常に良い。この本で考え方を学ぶというよりも考え方の復習に使う本かなと思う。統計って面白いなあと思う。ほかにもシリーズ本が出ているので読み進めたいと思う。
■大学生ミライの因果関係の探究
読了日:09月17日 著者:小塩 真司
シリーズ第二弾。こちらも面白く読んだが、内容は結構難しくなっている。t検定、カイ二乗検定、分散分析など様々な統計学の手法の話が出てくる。作中の江熊先生のわかりやすい説明でわかったような気になる。中でも交互作用についてが、興味深かったし、また読んで理解深めたいなと感じた。
■この1冊ですべてわかる 経営戦略の基本
読了日:09月19日 著者:(株)日本総合研究所 経営戦略研究会
大学院の授業の参考文献として。タイトル通り基本であるが、通読すると収穫も多かった。経営戦略のポイント=持続的に優先性を構築、優先順位をつける、全体を整合させる|SWOTを整理するときミスリードを避けるため単語の羅列にすしない|創発的戦略とは、現場の状況をよく見て、学習しながら徐々に戦略を変化させること|企業のオペレーションには戦略を軌道修正しながら遂行する組織能力が内包される|経営の現場は混沌としており、絶えず動いている。だから戦略は事後的に浮かび上がるものであり、事前に鎮座するものではない(三品和広)
■人事の潮流―人と組織の未来像
読了日:09月23日 著者:守島 基博,藤村 博之,今野 浩一郎
17人の有識者による人と組織の未来像。人的資本経営の流れもあり、提言の方向に舵が切られているように感じる。印象的な部分を抜粋する。ミドルが学習できる仕組みづくりが重要|目標管理制度を人材育成や革新的な企業風土醸成のための制度に再生する必要がある|強い人事部門とは、人事権限を行使して現場に対して人事部門の意向を強制していく人事部門ではなく、むしろ人材管理の専門性を活かして現場の自律的な人材管理を支援しながら、支援を通じて自らの意向を実現していく人事部門|過去の環境への過剰適応が新しい環境への適応を遅らせる。
■事故がなくならない理由(わけ) 安全対策の落とし穴 (PHP新書)
読了日:09月29日 著者:芳賀繁
安全対策が成果を上げるか上げないかは、人間の行動がどのように変化するかにかかっているとして、心理学の観点から安全の問題を論じている。とても面白かった。車の安全装置がかえって運転を乱暴にしたりするように、低下したリスクを埋め合わせるように行動が変化し、元のリスク水準に戻してしまう現象をリスク補償行動という。リスク水準を変えない限り行動は変わらないとするのは納得。著者が最後に述べている、仕事への誇り(職業的自尊心)や将来に希望を持つことが安全の動機付けになるという考え方は今後の安全対策のヒントになるだろう。
今月の読書をふり返って
ふり返るともう少し幅広い本読んでおけばよかったかなとは思う。
統計については、秋からより深めていきたいと思っているところであり。とっかかりとして、本を何冊か読めたのは良かったと思う。経験学習や安全関連については、もっと深めていきたい分野である。読んだ本や論文をnoteでまとめていくのももう少し効率的にやっていきたい。やりたいことばかりあげているなあ。