2年ぶりの相談<224/1000>
【ラジオ体操527日目】
『ニコチンレス生活248日目』
こんにちは。
ここ最近、乗り物酔いがひどいので、出来るだけ他人が運転している乗り物には乗りたくないコマリストです。
今日は『ハンドルから手を離すな』というテーマで書いていきたいと思います。
小学生の頃は、ジェットコースターが大好きで、乗っては並んでを繰り返していた記憶があります。
もしもあのジェットコースターが、途中で脱線して放り出されていたとしたら、運行会社を責めることはできても、無くした命が帰ってくることはありません。
世界中の絶叫系コースターやバンジージャンプなどのアトラクションには、事故が起きても自己責任だという念書を書かなければいけないものもあったりします。
恐怖を煽るためとはいえ、本当に何かあったらと思うと怖いですよね。。
今日は、先行きが不安な状況だからこそ、肝となる部分のハンドルは自分で握るようにしたいというお話です。
もしもハンドルを任せてしまっているとしたら、そのハンドルを取り返して下さいね。
M社からの相談
昨日、2年ぶりくらいにお会いさせて頂いたM社社長との雑談の中での一コマです。
この会社は、自動車の鈑金をメインにされていて、車両のカスタムや整備と、事故車の修理を行っています。
初めてお会いしたのは3年前。
業界が大きく変化するタイミングだったので、取引先から仕事を継続して受注するために必要となる設備を導入したいという相談を受けたところがスタートでした。
その後、従業員の育成や評価の仕組みを構築していきたいということで、アドバイザーとして関与させて頂いていましたが、私の会社が解散したタイミングで、離れることになりました。
#その節は
#申し訳ない
あれから2年。
久々にお会いした社長はとても元気で、なんだかほっこりしました。
この2年間、何か変化はあったかと聞いてみると、相変わらず人の問題には悩まされているし、取引先側で大きな変化が計画されているので悩んでいるということでした。
詳しくは書けませんが、取引先側で2023年の1月以降に外注先の整理を開始することが決まっていて、取引継続条件を提示されているという状態。
この条件をクリアすべく、新たな設備の導入を検討しているとのことでした。
3年前とほとんど同じような悩みだなと思いつつ、さらに業界の状況を聞いてみると、すごい勢いで縮小していて、すでに統廃合が始まっているから、日々不安を感じているとのこと。
今回の設備投資を含め、取引先の提示してくる条件に応え続けないと、当社も事業が立ちいかなくなってしまう。
こんな恐怖に頭を悩ませながら、社内で日々起きるトラブルにも対応している社長は、かなり参っているように見えました。
そんな社長から私に質問が飛んできます。
「これからどうしていったらいいと思いますか?」
かなり責任が重い質問なので、答えるのに少し躊躇しましたが、あくまで私はこう考えるという前提で、私なりの考えをお伝えさせて頂きました。
ハンドルを取り返せ
現在、M社の売上は、事故車の修理が8割を占めていて、その内訳はディーラーおよび保険代理店経由が7割、個人顧客が3割という状況です。
実は3年前にお会いした時は、個人顧客の売上がほとんどなくて、せいぜい1割弱といったところでした。
そんな状況に不安を感じた当時の私から、個人顧客を増やす努力をして下さいと伝えていました。
そのメッセージを受けて、少しずつ取り組んでいった結果、3年で3割まで増えたということでした。
#これは嬉しい
#最近はできてなかったらしい
これを踏まえて、私から社長に質問をしました。
コマ
『ウチの売上のハンドルを握っているのは誰ですか?』
この質問に対して、返ってきた答えは、
「ディーラーと保険会社です」というものでした。
実際、3年前も今回も設備投資を行う理由はディーラー側の意向に沿うためです。
この売上を失えば、事業が立ちいかなくなってしまう。
この不安から、ディーラーの言いなりになるしかないという状態だったということです。
そこで、私からお伝えしたのは、
「こんな大きなディーラーから信頼されて、修理を依頼されているということは当社の技術力が高いからですよね。」
「これからは、その技術力を武器にしつつ、個人のファンを増やすためにサービスレベルを上げる努力をして下さい」
この提案に、若干不思議な顔をされたので、補足するためにこんな質問をしました。
コマ
『会社の売上の8割が個人のお客さんで、2割がディーラー・保険経由の客さんという状態だったら、ディーラーからの取引条件(設備投資)に対してどう対応しますか?』
社長
「それは・・取引継続のための設備投資が費用対効果として合うのか、冷静に判断します・・あっ!」
ここまで話して気づかれましたが、今の状態では設備投資の効果を冷静に検討できていませんでした。
取引を継続しないと会社が立ちいかなくなってしまう。
焦りだけが前面に出ていて、正しい判断が出来ない状態になっている。
こんなケースは、M社以外でもよくお見掛けします。
今回の相談の結論としては、しばらくはディーラーや保険会社の意向に応えつつ、取引を継続していくけれど、並行して個人顧客の獲得に注力して、売上の比率を逆転させる。
#簡単ではない
#10年計画
売上のハンドルを他社から自社に取り返す。
企業が生き残るためには売り上げを上げることが必須です。その売上のハンドルを他社に握らせていては、いつまで経っても安定しないし、振り回されるだけです。
最近は営業代行の会社にセールスを任せて、製造に集中するという会社もありますが、私は企業の血液ともいえる売上の入り口を営業代行会社や商社に任せっきりになっている状態は危険だと考えています。
自社で売上を上げられる体制づくりをして、初めて新たな挑戦が出来るんじゃないかと思います。
今日は生々しい相談を公開してみました。何かの参考になったらと思います。
じゃ、またね!