卵と鶏
【ラジオ体操255日目】
こんばんは。
自分が納得いくまで作りこんだものほど、誰からも認めてもらえないことが多いのでいつかピカソになれると信じているコマリストです。
今日は『商品が先かセールスが先か』というテーマで書いていきたいと思います。
『営業』と聞くと、みなさんはどんなイメージを持たれるでしょうか?
マイナスのイメージを持っている人がすごく多い気がしているし、私もその1人です。
売り込みをするのも、されるのも苦手。
そもそも、営業ってどんな仕事かと聞かれたら、「モノを売る仕事」という答えになると思います。
では、売るものが無ければ営業では無いのか。
今日は、商品作りを頑張ることも大切だけど、それよりも注文を獲得することが大事なこともあるよね〜というお話です。
良い商品さえ作れば売れるに違いないと思っている人ほど、読んでみてほしいです。
良い商品は売れる?
”良い商品を作れば、必ず売れるようになる。”
こう考えている人も少なからずいると思いますが、果たしてどうでしょう?
世界一の品質を持つ腕時計が、日本の山奥の洞窟の中で開発されていたとしましょう。
この腕時計、一日に1本作ることが出来て、世界のどの高級腕時計よりも完成度が高い。
製作に必要なコストは、材料費のみ。
なので価格についても十分に手が届くもの。
販売方法は洞窟の入口に設置してある露天販売のみで、宣伝広告はSNSのみ。
さて、この腕時計は売れると思いますか?
例が極端すぎますね(笑)
これが売れるはず無いということは誰でも分かると思います。
けれど、この腕時計を開発するために莫大なコストと時間がかかっているとしたら、売れないと困りますよね。
ということで、時を遡って考えてみます。
世界一の腕時計を開発することを決めたコマオ君は、開発に着手する前に徹底的にセールスを学びます。
そして、腕時計が完成するよりも前に、1万本の注文を獲得しました。
それから半年後、とうとう世界一の腕時計が完成したのです。
販売しているのは日本の山奥の洞窟の前にある露店のみ。
商品が完成してからの宣伝広告は無し。
さて、この腕時計は売れると思いますか?
はい。
少なくとも1万本は先に注文を獲得しているので、一定数のキャンセルは出たとしても、9,000本くらいは売れる気がしますよね。
一日に1本の生産なので、約30年は売れ続けることになります。
販売開始時点で30年待ちの世界一の腕時計。しかも手にした人の感想は『最高』という状態です。
これだと、口コミが勝手に拡がって、開発が終わる前に獲得していた受注よりも多くの注文が舞い込みそうですよね。
このケース、商品の良さはどちらも同じだという前提です。
両者の違いは「注文獲得のタイミング」。
モノができ上がる前にセールスをしたことが成功の秘訣です。
つまり、良い商品である方が良いというのは言うまでもありませんが、いくら「良い商品」であっても、売れないことは当たり前にある。
本当に良い商品とは、品質が高いものでも完成度が高いものでも、美味しいものでもなくて、売れるものなのかもしれません。
商品が先かセールスが先か
さて、とても極端な例を出しながら、良い商品の定義について書いてきました。
ここで、今日の本題である「商品開発」と「セールス」のどちらが優先されるべきなのかということについて考えてみます。
もちろん、最高の商品を開発して、爆発的に売れるのが良いというのは言うまでもありません。
けれど、商品開発にコストがかかりすぎれば、広告宣伝費をかけることは出来なくなります。
#大企業は出来る
あくまでも個人や中小企業が商品開発を行う場合を想定しているので、売上が上がらず予算が無くなればゲームオーバー。
こういった場合、基本的にはセールスを優先する方が失敗のリスクは低い。
というのも、開発費が途中で足りなくなったとしても、大量の受注が獲得できている状態であれば、追加の融資を受けることができるから。
ズルいかもしれませんが、どれだけ良いものを開発しようとも、注文を獲得できていなければ銀行屋さんは見向きもしてくれません。
#世知辛い世の中
日本では数が少ないエンジェル投資家やVCなら出資してくれる可能性もありますが、どれだけの個人や中小企業がここに辿り着けるか。。
そうです。
「確実に売れる」という状態には大きな価値があるんです。
どれだけ良いものも、売れなければゴミ。
言葉がキツすぎるというのは自覚しています。
これは、私自身に向けた言葉なので許して下さい。
商品やサービスを作るのは、子供を作るのと同義です。
であれば、これをお客様に認知してもらって、手元に届けるセールスという行為は子育てみたいなもの。
セールスをおざなりにしてはいけないし、商品作りを頑張るなんて当たり前のことなんだから、さっさと受注を取ってくる!
常に、商品の完成よりも、受注が先にくるぐらいの感覚で動くことが出来れば、失敗のリスクは大きく下がります。
売れないのは、商品の品質が悪いから。
そんなこと考える前に、
セールスを見直して「ちゃんとやる」。
これこそが、商品開発の絶対法則だと今日の受注を通してあらためて気付かされました。
企画書もサービスも何も出来てない状態で、頭の中にあるものだけをプレゼンして、受注が先に決まったので、今から大急ぎで作り込みまーすw
じゃ、またね!