資格をとって、どうしたい?
こんにちは。臨床心理士/公認心理師/精神保健福祉士のまりぃです。
大学院を終了してまだ一桁年の若輩心理職で、臨床心理士試験・公認心理師試験のダブル受験生応援公式LINEやtwitter、Instagram、YouTubeを運営しています。
毎週日曜はLINEで勉強の仕方のコツの動画を配信していますが、今週はお休みしています。
理由は、近頃とっても忙しくてお休みがないから……(ただいま13連勤真っ最中!)というわけで今日は、「臨床心理士・公認心理師をとったその後」についてお話してみようかと思います。
なんのために資格を取りますか?
パウロ・コエーリョのデビュー作「星の巡礼」をご存知でしょうか?
とあるオカルト(?)宗教団体(?)に属している主人公の男性が、師匠から「剣」を授かれば何かのマスターになれる、という段階まで来て、剣を手に入れられず、剣を探して巡礼の旅をする物語です。
ちょっとネタバレしちゃいますが、彼は剣を探して探して、見つからず、あるとき気づきます。
「自分は剣が欲しかっただけだった、この剣を手に入れて何をしたいのかがわかっていなかった」
そして彼は、剣を手に入れてどうするかについて考えることができ、すると……剣が手に入ります。
この物語を、大学院生のときに読んで、私は考えました。
「臨床心理士になって、公認心理師になって、私は何をなし得たいのか」
するっと一発合格する子たちの共通点
私の出身院は、ここ数年、資格試験の合格率がとても悪いです。
スルッと合格した子たちは、努力していたことはもちろんですが、その後の活躍も目覚ましいものがあります。
「臨床心理士」という資格がないとできない仕事に就いているのも事実ですが、果たして卵が先か鶏が先か……
彼女たちは、資格を得て「やりたいこと」が明確だったからこその活躍であるような気もします。「それ」をするためにはどうしても「臨床心理士」が必要だった、だから本気でがんばれた、ということも考えられるのです。
あなたのやりたいことはなんですか
もちろん、それぞれにビジョンや夢はあると思います。ではその夢はどれほど明確なものですか。
実は私も、偉そうなことを言えないハイパーフリーターです。でも、やりたいことがあってそうなっています。だからこその13連勤です……(やりすぎです、皆さんはきちんと休みましょう)でも、やりたいことのためなので、多少無理ができてしまいます。
なんとなく「子ども関連」と夢を持っているなら、もう少し明確にしましょう。例えば、「スクールカウンセラーになりたい」ですか。ではさらに明確にしましょう。どこの自治体で、どんな雇用条件で、スクールカウンセラーを募集していますか。(結構非常勤ばっかりです。それで生活が成り立つかも確認しましょう)
なんとなくの目標だと、結局資格がなくても心理の院卒というだけで雇って貰える仕事はありますし、そこに一度入って落ち着いた状態で、資格試験に落ちてしまうと「来年こそ頑張りまーす」と言い続けて数年かかる、という人が多いように思います。(私の周りの資格浪人たちはこのパターンです)
ですから、一度人生の予定表を書いてみるのも良いかもしれません。
30歳でどうなる・40歳でどうなる……どんな70歳になる予定ですか。
仕事の予定、収入の予定、住まいの予定、家族の予定(親は年老いていきますし、自分がパートナーを得る予定があるのか、更に家族を増やす予定があるのか)……
その予定を達成していくために「臨床心理士」「公認心理師」という剣はどれほど必要ですか。
「#公認心理師はとったけど、どうしよう」タグを見て思うこと
一方、ツイッターなどでは、勉強熱心な多職種Gルートの方が、公認心理師をとったけど特に使わない、というタグをみかけます。
職場に言われて受けた、受験資格があるから受けてみた、(臨床心理士に偉そうにされるのが嫌だから受けた)、心理検査が取りたかった、など各自理由はあると思いますが、この「剣」が欲しくてたまらなかった私としては、そんなタグを見るとちょっぴり悲しい気持ちにもなるのです。
(もちろん、皆さんが努力してその剣を手に入れたことは知っています。その努力は相当なものであるとも思いますので、同時に尊敬もしているのです)
なぜなら私の「やりたいこと」にはこの剣がどうしても必要だったから。
厳密には、剣がなくてもできることですが、剣があると信頼してもらえる確率が上がる、という感じでしょうか。
だからこそ、必死で勉強しましたし、今も剣があったほうが有利になるであろう将来有望な後輩さんたちに勉強の仕方を伝授しています。
それで、お願いです。Gルートで使う予定のない剣を手に入れてしまった方は、それをいたずらに振り回すことなく、どうか大事になさってください。
それはおもちゃではなく、真剣です。切れますよ。とっても鋭く。
悪気なく振り下ろしただけで、人が死ぬくらいの切れ味です。
最後に
どんな資格でも、どんな勉強でも、「それを手に入れて何をするのか」明確でないと、手に入れて終わりになります。
一方、手に入れる理由のよくわからない資格や、なんのためにやっているのかわからない勉強は、なかなかモチベーションが上がりません。
私がLINEでお伝えしている勉強方法は、かなり地道なもので近道では有りません。でもそれは、この資格を得て働くなら、それくらい分かっておくべき知識であり、スキルであると思います。
(だからよほどわからない人は統計を捨てても合格はできると言いましたが、本音としては数学Ⅰから勉強し直して、統計的な理屈の通ったWISCの所見が書ける心理シになってほしいです)
あなたも私も、心理職として生き続けられますように。
あなたの合格を、心から願っています。