韓非子 説林上中 第二十二

韓非子 説林上中 第二十二

吉成学人(よしなりがくじん)
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不死の仙薬を楚の王に献上した人がいました。
取次役人が奥に入っていくと、宿衛の士がやって来て、薬を食べてよいかと問いかけました。取次役人が良い、と答えると、宿衛の士は薬を食べてしまいます。
王は腹を立て、宿衛の士を殺そうとします。
宿衛の士は王に弁解します。
「わたしが薬を食べたのは、取次役人が食べて良いと返事をしたからです。なので、私に罪はなく、罪は取次役人にあります。
それに、客が王に献上した薬は不老不死の薬ですが、私が王さまに殺されれば、死の薬と云うことになります。客は王さまを騙したことになります。罪のない私を殺して、客人が王さまを騙したことが露見するよりも、私をお許しになった方がよろしいと思われます」。
王はこの言葉を聞くと、殺すのをやめたそうです。

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吉成学人(よしなりがくじん)
最近、熱いですね。