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美容、自由診療、小売、バーティカルSaaSなど。 https://x.com/maruta_66

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最近の記事

中国最大の美容医療予約サイトを運営するSoYoungの次なる成長戦略。美容クリニックのチェーン展開へのシフト

SoYoung(新氧科技)は、中国最大の美容医療予約プラットフォームを運営する企業で、2019年にナスダックに上場しました。上場当初の売上は約100億円、純利益は約10億円を記録し、初値時点での時価総額は2,000億円を超えていました。 中国の美容医療市場は、世界最大級の市場規模を誇り、SoYoung(新氧科技)は中国市場でのシェア拡大により注目を集めていました。しかし、新型コロナウイルスの影響や国内競争の激化により、2022年頃から業績が悪化。売上が減少するとともに、最終

    • コインランドリー向けのVertical SaaSを展開するCents。エンベデッド・ファイナンスやM&Aを活用した今後の展開

      コインランドリー&クリーニング店向けのVertical SaaSを提供するCentsについて調べました。 Centsは、2019年に設立し、2021年からコインランドリー&クリーニング店に特化したPOSシステムの提供を開始している企業です。 Centsは、ソフトウェアのみならず、IoTを活用したハードウェアとの統合を行っている点が特徴です。これは、コインランドリーの機器をデジタルで接続し、リアルタイムでモニタリングや管理を行うことで、従来の手動での管理を大きく変革している

      • 訪問看護やホスピス施設運営、足科クリニックの買収など医療事業の垂直統合によって成長しているシーユーシーを調査

        個人的にもクリニック事業に関心が高い中で、以前から気になっていたシーユーシー社を目論見書や決算を中心に調査してみました。 シーユーシー社は、2014年にエムスリーグループの会社として始まった企業で、来期予想では売上が429億円と非常にハイペースで成長しており、国内のホスピス施設や海外の足科クリニックを買収し、医療領域における垂直統合を進めていることで大きな成長を遂げている企業です。 シーユーシーは3つの医療事業を運営まずは、医療機関セグメントになります。 医療セグメントと

        • M&Aを行うことで成長を遂げてきた特化型フィットネス企業『Xponential Fitness』の買収戦略と買収企業の概要

          ブティックブランドを複数手掛けるXponential Fitnessの買収について簡単に調べてみました。 2017年に設立されたXponential Fitnessは、ピラティス、屋内サイクリング、ストレッチ、ボート、ダンス、ヨガを含む、9つ以上のブランドを保有し、世界中に3,000以上のフランチャイズブティックスタジオを運営する企業です。 同社の最大ブランドであり、世界各国で800店舗以上を展開しているマシンピラティススタジオ『CLUB PILATES』を中心に、米国で最

        • 中国最大の美容医療予約サイトを運営するSoYoungの次なる成長戦略。美容クリニックのチェーン展開へのシフト

        • コインランドリー向けのVertical SaaSを展開するCents。エンベデッド・ファイナンスやM&Aを活用した今後の展開

        • 訪問看護やホスピス施設運営、足科クリニックの買収など医療事業の垂直統合によって成長しているシーユーシーを調査

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          アミューズメントフィットネスクラブを運営するフィットイージーが上場承認。わずか6年で店舗数を158店舗までに展開するまでに成長

          今回、2024年6月19日にアミューズメントフィットネスクラブを運営するフィットイージーが東京証券取引所と名古屋証券取引所に上場承認されました。そこで、興味を持っていた企業だったため、フィットイージーの目論見書の内容を中心に、noteを更新しました。 IPO概要 ・主幹事:大和証券 ・想定時価総額:150.4億円 ・想定公開規模:46.9億円(OA含む) ・想定価格:950円 企業概要: 代表は、介護施設を運営するインテリアケイズの代表でもある國江仙嗣氏です。副社長は

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          眼鏡業界で営業利益率27%。金子眼鏡や999.9を運営し、業界トップの高利益体質を誇るJEHを調査

          今回は、昨年11月にIPOを果たしたJapan Eyewear Holdings(JEH)について調べてみました。 持株会社であるJapan Eyewear Holdings株式会社の下に、事業を担う金子眼鏡グループと999.9(フォーナインズ)グループの2つのブランドで構成されている企業です。ラグジュアリー眼鏡ブランドで成長しているということもあって、営業利益率が競合企業よりも高い体質です。 ざっくりと事業内容を説明すると、金子眼鏡と999.9(フォーナインズ)の2つのラ

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          国内の美容クリニックの拡大と韓国クリニックの参入について

          今回の記事では、国内の美容クリニックの拡大&韓国クリニックの日本参入について軽く触れてみました。 日本の美容クリニックは、グローバルの中でもトップクラスに多店舗展開している美容クリニックが多い市場です。個人的に、この多店舗展開の流れが一層加速している感覚があります。 特に、国内最大の美容クリニックグループのSBCを中心に、TCB、IDEA、エミナル、品川美容外科、プレミアム、ミュゼ、メンズクリア、エミナルなど、店舗数をどんどん拡大しており、同時にクリニック間での買収も進み

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          韓国最大の美容予約アプリのカンナムオンニを運営する『Healing Paper』がたった3年で日本最大級の美容予約アプリに成長した理由

          カンナムオンニは、韓国のHealing Paper社が運営する韓国&日本最大級の美容クリニック予約サービスである。 医師出身のホン・スンイル代表らが2012年に創業した企業で、 美容整形市場におけるクリニックとユーザーの情報不均衡の問題をITで解決するため、2015年に"カンナムオンニ"を提供開始した。2020年10月には日本への参入も果たし、2023年12月時点で、日本でのダウンロード数が累計100万を突破。ダウンロード数の日韓合計で550万を突破した(2023/12時点)

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          国内 オンライン美容診療×医薬品の市場プレイヤー動向について

          ■美容診療の市場動向美容診療市場は、コロナ禍において、マスク着用のタイミングやオンライン診療の選択肢の広がりなどの影響もあり、国内市場は年々成長しています。 現在では、国内の美容診療市場は22年にはコロナ以前の4080億円に回復しており、1)オンライン診療の台頭、2)サブスクリプションサービスを提供する医療施設の増加、3)ドクターズコスメの取り扱いを強化する医療施設の増加、4)「しわ・たるみ取り」「ケミカルピーリング」「脱毛」「わきが・多汗症」等の施術が増加、5)内科・歯科

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          Le Laboの歴史と成長背景

          今回は、Le Laboの歴史と成長背景について簡単に調べてみました。 Le Laboは2006年に、エディ・ロスキーとファブリス・ペノによってニューヨークで誕生した100%ヴィーガンで構成されているラグジュアリー香水ブランドになります。2014年にEstée Lauder Companies社(エグゼクティブ・グループ・プレジデントのジョン・デムジーが買収責任者として)によって6,000万ドルで買収され、現在は、Jo MaloneやTom Fordなどの他のフレグランスブラン

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          【SHIROの歴史と成長背景】北海道の小さな町のOEM工場が日本を代表する化粧品メーカーまで成長した背景について調べた

          ここ1年ほど、多くのDtoC企業の検討/出資を行うにあたって、必ずといっていいほどベンチマーク企業として名前が挙がる企業があります。今となっては多くの人が知っているシロです。 そこで、私自身の勉強も踏まえ、北海道の人口1.6万人の小さな市で元々OEM工場を営んでいた会社がどのようにして多くの人に愛され始めていったのか?その背景を調べてみました。 SHIROとは:シロは、関東を中心に、北海道、愛知県、大阪府、福岡県などを中心に国内外29店舗(百貨店は7店舗)、自社EC、Am

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          法人カードもバーティカル化?トラック向け法人カード×SaaSのCoastを纏めてみた

          i-nest capitalの濱吉です。 今回は、トラック向け法人カード×SaaSで事業展開をしているCoastについて纏めてみました。 事業ストーリー:サイモンは、Coastが初めての起業ではなく、Coastの設立以前はtoC向けBNPLのBread(Breadは、Alliance Data Systemsに5億ドル超で2020年に買収されている企業)を共同設立していました。その後に元Lyftの幹部であるAndrew Woolfとコロナが大流行している時にCoastの事

          法人カードもバーティカル化?トラック向け法人カード×SaaSのCoastを纏めてみた

          小売トレンド:昨年の調達額トップ領域はロールアップ型EC?市場動向と今後の動き

          最近、EC業界でロールアップ型ECといった言葉を聞くことが増えてきた印象で、タイトルにもなっている通り、2021年にロールアップ型EC領域で調達された資金は120億ドル以上(VC、PE、機関投資家などから)とも言われており、今後もこの流れは続いていくと思われます。そこで、今回はロールアップ型ECの市場動向と今後の動きについて書いていこうと思います。 ロールアップ型ECとは何か ロールアップ型ECとは、AmazonをはじめとするECマーケットプレイス上で事業を展開するサードパ

          小売トレンド:昨年の調達額トップ領域はロールアップ型EC?市場動向と今後の動き

          美容業界向けSaaSが熱い:サロン向けSaaSのBooksyはどのように成長を遂げたのかを調べてみた

          最近、米国を中心に美容業界でのSaaSが盛り上がりを見せ始めています。特に今回取り上げる美容院向けSaaSの市場では、Booksy(米国)の領域では、他にもGlossGenius(米国)、Vagaro(米国)、Fresha(英国)など、数百億円調達の企業が何社も生まれてきている状況です。 そこで今回は、ポーランドで設立し、現在は米国を中心に英国、フランス、ポーランド、スペイン、ブラジル、メキシコ、南アフリカでとんでもない成長を遂げているBooksyの全貌について調べてみまし

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          米国最速のユニコーン企業: 別荘共有所有プラットフォームのPacasoを調べてみた

          i-nest capitalの濱吉と申します。 今回は、米国で最速ユニコーンになった別荘共有所有プラットフォームのPacasoを調べてみました。 国内ではNOT A HOTELが類似企業にあたる領域の企業となります。 では、早速本題のPacasoについて触れていきたいと思います。 創業経緯・アリソンが会社を設立するきっかけとなったのは、妻と一緒に自分たちのセカンドハウスを購入した際に、多くの人が別荘を持つことを夢見ているのではと思うようになり、そうした推測からこれまで富裕層

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          設立2年で1,000億円以上の評価額を受けたThrasioについて調べてみた

          海外で話題となっているThrasioですが、つい先日にバリュエーションが20億ドルを突破し、アメリカのユニコーン最速記録を更新しました。今回は、Thrasioについて詳細に書いてみました。 そもそもThrasioとは? 設立2018年で、Amazonサードパーティ・プライベートレーベル事業を買収するサービスを展開する企業。Amazonの商品のトップレビューのあるベストセラー商品を探し、そのブランドを持っている中小企業から直接購入し、今後の成長余地がある商品に限定し毎月2〜

          設立2年で1,000億円以上の評価額を受けたThrasioについて調べてみた