金沢のおせち

酷寒のみぎり、
ますますご清栄のこととお喜び申し上げます。
あっ、ひた隠しにしている品の良さが
文面から漏れてしまいましたね。
皆様いかがおすごしでしょうか。

高校を卒業して県外にでるまで、
我が家のおせちの異常さに気がつきませんでした。

おばあちゃんのお家なので、
正月に挨拶にくる人の人数が多かった。
お父さんが長男で3人の姉妹がいる。
うちが7人、長女ゆりこさんが4人、
次女まっちゃん5人、3女アッコねーちゃんが2人。
最盛期は合計17人で、座敷でわちゃわちゃと
おせちを食べた。
昔は沢山お家に挨拶にきてくれたな。

お重1段に2種類のおせち料理。
3段のお重が4つ。4段が2つ。
合計20段40種類以上。
中には3種類入ったお重もあるので、

その数に圧倒される。
ほとんどが母が作って味付けしたものばかり。
それプラス、父の取引先の2万円ぐらいの2段のお重が並ぶ。

親戚の子供が大きくなり、
年々家に来ることが少なくなってきたが、
おせちは変わることなくそのまま継続していく。

7人家族で22段のおせち料理。
ひとり3段食べきる計算。
いやいや多すぎでしょ。
金沢の冬は寒いので冷蔵庫いらず。　
応接間におせちを並べて1週間ぐらいかけて食べた。食べても食べても無くならない無限おせち。

あー、またあの光景を眺めたい。

眺めるだけでいい。