
起業したいけど彼女に反対されているという相談
盆休中、随分前に地域活動を通じて知り合った子供(当時)から相談があった。
彼は今や立派な青年(以下、K君)となり「起業したいけど、結婚を前提に付き合っている彼女から反対されている」という相談を受けた。
今回はこの辺りについて書き綴っていこうと思う。
どうでもいい話
どうやら、K君は私が独身だと思っていたらしい。
こういうことは、よくある。
なぜか、私は独身だと勘違いされる。
K君はおそらく私が経営者として「結婚していない意味」を知りたかったのだろう。
そういった意味では期待に添えないかもしれないが、実は私にも全く同じ経験がある。
――― 頼むから(起業は)やめてくれ
そう言われたことがある。
23歳の時、18歳から付き合い始めた彼女(現妻)からだ。
どうやって切り抜けるか?
彼女が気にしているポイントは、おおよそこんなところだろう。
・安定した収入が入る会社員が良い
・起業が上手く行く可能性は低い
・起業に失敗して借金をつくるのが怖い
・キャリアに穴が開くのが怖い(自営業=ニートだと認知)
その通り。
その感覚は間違っていない。
良い彼女だと思う。
私は、このような状況を突破し、彼女、起業、両方を手にするには、以下の方法しかないと思っている。
・十分な貯蓄がある
・確かな実力がある
・無茶を許される信頼がある
一部の恵まれた人以外、青年で「十分な貯蓄」というのは、非現実的だ。
短い社会人生活と実績で「確かな実力」を誇示し、彼女に理解してもらうのも至難の業だろう。
そうなると「無茶を許される信頼」というものが重要になってくる。
――― 自分に信頼が足りているか?
K君には、そこをアドバイスした。
例えば、私の場合。
自ら提示した条件の元、渋々納得を得た。
・いきなり大勝負は打たない(大きな借金はしない)
・3年やって手応えがなければ辞める
・起業に失敗したら、適当な建設会社(人手不足な業界)へ就職する
残り、必要なのは「熱意」だ。
迷ってはいけない。
全力でぶつかるべきだ。
――― 身内の説得
これが経営者として最初の大仕事だ。
説得が上手く行かない場合
彼女、特に結婚後の妻(以下、相方)という立場で「起業を認める」というのは、重い行為だと思う。
子供がいれば、なおさら重い。
そんな中で、どうしても説得が上手く行かない場合。
――― 起業は辞めるのがベターだ
正確に言うと、相方とお別れしたくないなら、起業は辞めた方が良いということ。
おそらく、起業前から揉めるのなら、起業後はもっと揉める。
さらに、経営状況が悪くなると、壮絶に揉めるのは想像に容易い。
ドラマや映画のように「相方の必死のサポートのお陰で」などと甘いことを夢見てはいけない。
相方に求めて良いのは「適度なサポート」まで。
それ以上を求められたら、相方は困る、悩む、病む。
そして、良好だった関係性はハイスピードで崩壊に向かう。
そう覚悟しておくべきだ。
これは、最悪の話をしているわけだが、本当にこのくらい覚悟しておいた方が良い。
相方は、この覚悟をよく見ている。
覚悟なき起業は、成功の可否に関わらず、相方を遠ざける。
おまけ・結婚しない方が良いタイプ
経営者の場合、相方として選ばない方が良いタイプというのは、確かに存在する。
先に「あくまで経営者の場合」であることを強調しておく。
・人付き合いに口を挟む人(好き嫌いとは別)
・義理人情を理解できない人
・好奇心で何かを買うことを許さない人
あえて、解説はしない。
今から経営者を目指す人は、その意味を想像して欲しい。
いいなと思ったら応援しよう!
