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『丸三老舗』というブランドが求める人材について

久しぶり、実に久しぶりの投稿です。

おかげさまで店舗数も4店舗まで増えまして、それに伴い売上もグイグイUP。

2022年8月〜出店させて頂いている新宿高島屋

首都圏進出は片田舎の個人商店としてはそれなりに難易度の高いチャレンジではありますし、全体では3年後くらいに黒字化できればいいかな…というイメージではありましたが、消費動向がデジタル→リアルに戻ってくるコロナリバウンドの効果もあり、直近の決算で(ギリギリではあるけれど)黒字になりそうという税理士さんからの連絡もあり、ちょっとだけ肩の荷が下りた今日この頃…。

とはいえ、(様々な社会的な情勢の影響もありつつ)首都圏事業含みでの利益率は確実に落ちてしまい、売上はアップしてもほとんど儲かってはいませんし、丸三老舗ブランドとして目指すべき目標はまだまだ先にありますので、引き続き邁進していく所存!

さて、ここからが本題です。

丸三老舗…というか自分が一緒にお仕事したいと思う人について

かつては社員、パート含め30人程度の従業員を抱えていた丸三老舗も、気づけば50人近い大所帯に。。。

店舗数も増え、自分の目の届きづらい部署であったり、これまで現場にかけられていた手をかけられない状況も増えてきています。

これまでは何とかうまく帳尻合わせてきたり、臭い物に蓋をして先延ばしにしてきたようなトラブルの種がどんどんと花開き(?)可視化されてきていて、経営者目線では、『これが家業から企業に成長するための通過儀礼か…』と苦しくも前向きな捉え方はしていますが、日々の業務でトラブルによるストレスに晒され続ける現場のスタッフはそうも行きません。。。

経営者として、緊急性の高いトラブルに対して応急処置をしつつも、スタッフ全員の足並みをそろえ、向かうべき方向性を示すことが経営者としての大切なお仕事になってきたのかなと思います。

そして、経営者のお仕事の優先順位の変位に伴い、働いてくれているスタッフに対して求めるべき価値も変わってきています。
これまでは「丸三老舗で働いてくれる」という労働そのものに対して重きをおいてましたので、言われた事や目先のお仕事をしっかりやってくれていれば、多少「むむ…?」ということがあっても、見て見ぬふりをしたこともありました…。

しかしながら、組織として以前より1.5倍ほどまで規模が大きくなってきて、会社が順調に成長すれば今後も更に人が増える可能性が濃厚である以上、丸三老舗として大切にしている価値感と相反するような個人のエゴを誰かしらが職場で出してしまうことや、会社としてそれを見逃す事によるデメリットのほうが圧倒的に増えてしまいそうだなと実感しています。

もちろん、スタッフの皆さんが丸三老舗というブランドでのお仕事に対して労働を提供頂くことは非常にありがたいことですし、そこ無しでは会社は成り立ちませんが、今後はそれだけではなく「丸三老舗ブランドの考え方に共感してくれる」という部分が非常に大切な評価になってくるのかなと。

そして、その「丸三老舗ブランドの考え方」の根幹となるのが、世に言うVMV(ビジョン、ミッション、バリュー)となります。

丸三老舗のビジョンとミッションについて

【ビジョン】安全で、美味しい、楽しい、きれいな和菓子をつくる店
【ミッション】和菓子で地域(鹿嶋/永福/茨城/東京/日本/世界)をおもしろおかしく
【バリュー】※リニューアル考え中です!!笑

VMVに関して書き始めるとそれだけで相当な文章量になってしまうのでここでは割愛しますが、ブランドとして求める人材というものにたいしてポイントとなると思っているのが、「楽しさ」や「おもしろさ」といった、一般的にはポジティブな要素だとは思っています。

個人的に和菓子はものすごく面白く、いろいろな可能性を秘めた商売だとは思ってまして、「丸三老舗の和菓子でこういうことをしたい!」「丸三老舗の和菓子を使えばこういう事もできるんじゃない?」「切り口を少し変えれば、こういうニーズもあるよね!」というワクワク感を日々の仕事のモチベーションに直結させられれば、すごく充実した時間を過ごせる用になると思いますし、自分のアイディアで喜んでくれる人が増えれば楽しさや充実感をビッシビシに感じられるようになるだろうと。

どこにでもあるありふれた商品を無理やり売りつけるためにお客さんを求め探し歩いたり、効率化を突き詰めて(もしかすると大事かもしれない)いろいろなものを削ぎ落として行くような仕事ではなく、様々な可能性を秘めたうちにしか作れない美味しいお菓子を、ちょっとした見せ方、伝え方、使い方ひとつで新たな価値を提供もできるようになるわけで、若干手前味噌かもしれませんが、この時点で丸三老舗は物凄くエキサイティングな仕事をできるブランドだという認識はあります(笑)

まずはここに共感してくれて、「今はまだ何ができるかハッキリは分からないけど、とにかく何か面白いことをやりたいよね!」という想いや丸三老舗ブランドへの愛情を持ってくれているメンバーと一緒に、仮に失敗したとしても日々いろんなチャレンジをできるチームにしたいという思いは日々強くなってきています。

そういうポジティブな想いが根底にあれば、最初はうまく行かなくても、最終的には様々な障害も乗り越えられるはずだし、その先にものすごい達成感があるなら、目の前の障害やストレスを、ある意味でちょっとした人生のスパイスになります。
幸い、これまでの自分自身のチャレンジの結果、丸三老舗の認知度も上がり業界/業種問わずいろいろな方々からお声がけを頂けるような状況になっていて、更なるチャレンジをどんどんできる環境は整っています。
このビッグウェーブを逃さず、どんどんチャレンジをして、とにかくみんなでワクワク感や達成感を味わえる会社にしたい!したすぎる!!

と、ここまでがポジティブな部分での求める人材についてでした!

そして、他人同士が集まってできる会社だからこそ避けられない、ネガティブな部分でも求める(求めない)人材のイメージはあります。

丸三老舗における人間関係についての基本的な考え方

自分自身、これまでのキャリアで、一部上場企業からワンマンオーナー率いる中小企業まで、いろんな会社でいろんな人をみてきましたが、結局ストレスの一番の原因は人間関係…ということがほとんどでした。
そして、ぶっちゃけ現場での人間関係に関しての問題を、会社として100%解決することは不可能だとは思っています…汗

同じ目標を目指す同志…というだけで50人からの人間みんなで仲良く!ということが実現できれば最高ですが、これまでの生き方も違い、教育レベル、生活水準、趣味、その他様々な価値観が違えば、同じものを見ても見え方は当然違います。

丸三老舗というブランドで働く上で向かうべき方向性は似通っているとしても、最終的には人と人なので、頭ではわかっていても「この人は生理的に受け付けられない…」ということもあると思います…。

ただ、自分の経験上、同僚や上司や部下を嫌い、または苦手になる原因の45%くらいは仕事に絡むことなのかなと。
適当な指示を出す、指示に対して適当な仕事をする、きちんと仕事をしない、適切な意思疎通をしてくれない、ミスが多い、その他諸々要因はあるとは思いますが、ここに関しては感情的にとらえず、どうしたらその原因を解決できるのか…という視点でロジカルかつ冷静に対処する習慣をつければ、多少イラッ!ときても次の日には持ち越さないようになれる(はずw)

残り45%はパーソナルな感情を職場に持ち込み、言い方、伝え方、態度で同僚や部下や上司に不快感を与えるといった、公私の区別がつかない人の存在が職場にいるということ。これについてはシンプルで、職場での個人のネガティブな感情の発露はやめてくれと言うことに尽きます。これは社会人としての最低限のモラル、マナーレベルの話だとは思うので、経営者である自分がそういうスタッフを見かければ伝えるようにしてますし、これは社内外問わず言い続けたいところ。
(取引先の方で、自分のネガティブな感情を職場で出しちゃう人がいたら、ズケズケと指摘される可能性があるので以後は気をつけて下さい…笑)
そしてこれは経営者からだけではなく、現場でもどんどん言い合って良いと思います。
最初は揉めるかもしれませんが、職場で自分の機嫌を出してくるような人に対して一度我慢しちゃう事自体が「職場で自分の機嫌を出してもいいですよ」という逆のメッセージを与えることになってしまうので、最初の一回目を絶対にスルーしないのは大切だろうなと。
どんな理由があるにせよ職場で自分の機嫌を出しちゃう人の評価は落ちるので、その人の評価を落とさぬためにも早い段階でズケズケと指摘し合って下さい。
丸三老舗というブランドはお客様に喜んでもらうため、前向きに頑張る人がしっかりパフォーマンスを発揮できる場所にしたいので、最低限のセルフコントロールができない人の居場所はなくなります。厳しいようですが、他者のパフォーマンスに悪影響を及ぼす人はいないほうが良いです。

残り10%が「生理的に無理!」といったあたりで、これはどうしようもないので、配置換えだったり業務の組み立て方を工夫して接点減らしたり、自分の器を拡げるための試練だと思って頑張って…と検討を祈るしかありません(笑)

基本的に、自分は丸三老舗愛があってお客様に喜んでもらうお仕事が好き!というスタッフのための環境づくりは惜しみませんし、どうにかその人がパフォーマンスを発揮できるよう御用聞きのようなことも喜んで対応しますが、その人個人のため…というよりは最終的にお客様のため、丸三老舗ブランドのためという部分につながるかどうかで判断しています。
逆にいえば、会社とお客様のためという最終目的さえブレてなければ、様々な制約だったり、他のスタッフとの公平性などなどで現実的にできる/できないということはあれど、許される中で最大限の配慮はします。

過去の話でいえば、スキルアップのため製菓学校に通いたいというスタッフの学費を立て替えて一部免除したり、妊娠/出産があっても丸三老舗で社員を続けたいというスタッフのために短時間正社員という制度を設けたり、様々な事情で家計が苦しいということで社宅の費用を減額したり、勤務時間中にクラハ通いできるよう勤務時間を調整して練習時間に合わせて中抜けできるようにしたり、電気を止められそう…というスタッフのために個人のポケットマネーで電気代を立て替えてあげたこともあります。
ちょっとやりすぎじゃないの…と思われる内容もあるとは思いますし、結果として裏切られたこともありましたが、やはりその人自身が丸三老舗でお仕事を頑張りたいという思いがあると信じて、しっかりパフォーマンスを発揮してもらうためにやってきました。

会社はこうあるべき、社員はかくあるべき、ルールはこうすべき、という「べき論」を押し付けるよりも、「何かあれば臨機応変に対応して、みんなが楽しくやりがい持って長く働ける会社にしようぜ!」という思いのほうが圧倒的に強いです。
「お客様に対しては真摯に向き合うべき」「丸三老舗というブランドを毀損するようなことは避けるべき」という2点の「べき」はありますが、それ以外には一切のこだわりもなく…笑

ここらへんに共感頂ける方であれば、おそらく今後も成長が見込めるはずの丸三老舗でやりがいのあるお仕事もできるはずです。

お金はないが、夢はある。そして経営者による理解もある。

そんな丸三老舗で夢を叶えないか?


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